2012年07月07日 ザ・コンパスで放送
政治・政策

・政界再編!次の政治の担い手に何が求められるか?

7月2日、小沢氏をはじめ民主党議員50名(衆議院で38人、参議院で12人)が離党届を提出し、小沢氏が会見したことにより離党が確実になり、民主党分裂が決定的となりました。

FNNによる最新の世論調査(6月30日-7月1日実施)では、「民主党の小沢元代表らが法案の採決で反対したのは、適切だと思う」という問への回答結果は、「思う」が36.0%、「思わない」が58.5%、
「わからない・どちらともいえない」5.5%となっています。
さらに、「小沢氏が結成を視野に入れる新党に期待しますか、しませんか」に対し、「期待する」が11.1%、
「期待しない」が86.7%という結果となっています。

また、新党をめぐる他の動きへの期待についての問いでは、
「橋下徹大阪市長が率いる「大阪維新の会」が次の衆院選で国政で影響力を持つような議席を取ることに期待しますか、しませんか」に対し、「期待する」が63.7%、「期待しない」が32.5%
「石原慎太郎東京都知事を代表とする新党の動きに期待しますか、しませんか」に対し、
「期待する」が48.7%、「期待しない」が47.3%という結果となるなど、小沢氏による新党への期待と比べると、より多くの期待を集めていると言えます。

一方、国民の動きに目を向け、支持政党を問う設問を見ると「支持する政党はない」が55・1%となっており、既存政党への支持率は依然低い状態にあります。

番組では、政治の担い手として新たな政治勢力が国政に影響を与える可能性が高まる中で、この『新しい勢力』に着目し、これからの日本政治がどう変化すべきかを考えたいと思います。
どうか皆さまのご意見をお聞かせください。

オピニオンリーダーへの問いかけ

※コンパスで掲載された全ての意見・回答は各氏個人の意見であり、各氏所属の団体・組織の意見・方針ではありません。
Q1:現在の日本の政治状況を踏まえ、新しい政治勢力の誕生に期待しますか?
Q2:問1の回答理由をお聞かせください。
Q3:これからの新たな政治勢力として、誰を中心とした政治勢力の結集に最も期待しますか?
期待がない場合は、「その他」をお選びください。
Q4:日本の政治は、今後、どのように変化すべき(あるいはどのような形を目指すべき)とお考えですか。
その理由を含めてお答えください。

オピニオンリーダーの回答

( 32件 )
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1. 期待する

伊東乾
作曲家・指揮者 ベルリン・ラオムムジーク・コレギウム芸術監督
Q2. 「1 - 期待する」の回答理由
現在報道されている「新政治勢力」候補のすべて含め、殆ど何も期待できないから。
現在報道されている「新政治勢力」候補のすべて含め、殆ど何も期待できないから。
Q3. 上記の選択肢以外の中心軸による政治勢力の結集
衆愚制と見まごう空疎な人気者は要らない。まともに仕事のできる人材を超党派できちんと活用できれば、日本には決して人がいないわけではない。ただ、それが生きる状態になっていない、それを最大の問題と考える。
Q4. コメントする
1 まともな施政能力のある人材が適所に配されること  2 1のような正常な状態が実現するだけの成熟した意識をもった公衆層の増大 3 2 は1年2年で出来ることではなく、国家10年100年の計をもってロングスパンの施策を構想立案・実施完遂できる体制の速やかな確立と、持続的施策実施。 こんな風に書いてしまうと標語のようだが、ひとつひとつの案件を考えて見られたい。のど元過ぎればどうにかなるものが一つでもあるか? それらおのおのにどういう中期展望が描けるか?? そういう体制になっているか???
 
 
山村武彦
防災システム研究所所長
Q2. 「1 - 期待する」の回答理由
・有事を認識し抜本的改革を実行できる人材と仕組みが欠如
・仕組みを変える政策立案で民意を問い、果敢に実行する新リーダーの誕生が切望される
・既存勢力の野合でなく新リーダーの掲げる旗のもと、それを支える新政治勢力が必要である。
東日本大震災、福島第一原発事故という国難の時、既存政党の限界が露呈し失望した。本来であれば、党利党略の枠を超えて国家の非常時に対応すべき政治家や政党が機能不全に陥っていた。これは既存政党、既存政治家、既存リーダーの資質に問題があるように思う。そして、そういう政党や政治家を作り出す(選ぶ)仕組みに問題があるのではなかろうか。二院制、選挙制度、議員定数、政党助成金など国のかたちを変える必要がある。
今でも有事である。国家の歳入は歳出の50%、超円高、多くの企業が生産拠点を海外に移転、電力不安などなど、国家的非常事態に陥っているにもかかわらず、消費税増税を除く多くの法案はすべて先送りされている。決められない政治がまかり通っている。既存政党、利権や既得権をもつ既存政治家に、国難に立ち向かう政策立案や抜本的改革は期待できない。新しい政治勢力の誕生が切望されている。
Q3. 石原慎太郎氏・橋下徹氏の連携を中心とした政治勢力の結集
橋本氏だけでは極端から極端に走る懸念がある。国会議員、運輸大臣など国家の中枢を経験し、かつ首都首長を永く務めた経験をもった石原氏との連携に安心感を感じる。
Q4. コメントする
軍事・経済の超大国であるアメリカと中国・ロシアとのはざまにあって政治的・経済的リスクを抱える日本。世界最大の海と世界最大の大陸の間にあり、自然の恵みと自然の災禍に見舞われ続ける地勢的リスクに位置する日本。しかし、そこに住む日本人はつつましく礼節を知る素晴らしい国民である。そして、四季のある素晴らしい豊かな自然の幸に恵まれている。しかし、その一方では前述のような宿命リスクにさらされている国でもある。
それなのに、政治が乱れ、毎年首相が変わるような弱体政権を続けていけば、他国の信頼を失い国家破綻は免れない。
大切なのは常に有事に備え、国民を大切にする有能な政治家とリーダーである。今、必要なのはそうした政治家やリーダーを選ぶ仕組みである。
・中選挙区制に改める
・憲法改正し首相公選制を行う
・参議院を廃止し、衆議院のみとする
 
 
本田宏
医療制度研究会副理事長
Q2. 「1 - 期待する」の回答理由
 明治以来、日本は①官尊民卑の官僚と、②経済道徳合一論不足の経済界が政治に大きな影響力を行使してきた。それが現在クレプトクラシー(収奪•盗賊政治)となっている。明治以来形成された強固な体制を変えることは、現在までその中で生きて来た既存の政治勢力では不可能だ。
 明治以来、日本は①官尊民卑の官僚と、②経済道徳合一論不足の経済界が政治に大きな影響力を行使してきた。それが現在クレプトクラシー(収奪•盗賊政治)となっている。明治以来形成された強固な体制を変えることは、現在までその中で生きて来た既存の政治勢力では不可能だ。
Q3. 小沢一郎氏を中心とした政治勢力の結集
 今の政治体制を変えたくないすべての勢力の一致団結によるネガティブキャンペーンで、小沢氏の評価は残念ながら高くない。しかしその裏を返せば、いかに既得権益側が小沢氏の問題意識と行動力を恐れているかということだ。クレプトクラシーの中心だった自民党政権の中にあって、官僚主導政治の問題点を指摘した氏の勇気と志しこそ、今の日本を変えるために必要である。
Q4. コメントする
 表面上は民主主義でも、一部の既得権益を持つものが得をするクレプトクラシー体制を維持していたのでは、日本が本当の意味での民主国家になることは不可能である。本来日本人は「有り難い•お互い様•勿体ない」等々、世界から高く評価される倫理観を持っている国民だ。お上を盲信し収奪されることに異を唱えない国民性は捨て、「有り難い•お互い様•勿体ない」の精神を活かした「互助互恵」の社会作りにチャレンジすべきだ。
 
 
飯田泰之
明治大学政治経済学部准教授
Q2. 「1 - 期待する」の回答理由
政党が政策ではなく人脈で決まってしまっている
民主・自民・小沢氏それぞれの政党が政策ではなく人脈で決まってしまっている.

今次の消費増税に関しても,民主党には小沢氏以外にも(というより小沢氏以外にこそ政策的な観点からの)消費増税反対・慎重論者は多い.自民に関しては,整備新幹線・国土強靱化法と「財政出動のための財源を作る」という観点からの増税賛成,財政再建のための増税賛成,景気や生活に配慮しての増税反対と全く方向性がそろっていない.

ある程度一定の政治・社会・経済・外交の目標を持ったグループに政界は再編される必要がある.
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
橋下氏の動きに期待しているが,その動きによって中央政界の大規模な再編と政策を軸とした政権交代が可能であるとは考えづらい.

維新の会・日本創新党・減税日本の政策思想は,みんなの党・民主党脱デフレ議連・自民党上げ潮派などと政策的な共通点が多く,これらの勢力が結集すれば「自民・民主両主流派」と十分に対抗できる政党となり得るだろう.この結集がはかれてこそ,政策指向ベースの政党による,実効性のある政界再編となり得る.

>「小沢氏が結成を視野に入れる新党に期待しますか、しませんか」に対し、
>「期待する」が11.1%、「期待しない」が86.7%という結果となっています。
小沢新党への期待値の低さをもって小沢氏への支持は少ないと考えてはいけない.ここまで批判を受けてなお小沢氏を支持する11.1%は氏の強固な支持基盤であり,一部選挙区・比例の存在によって無視できない勢力となるだろう(全く逆のことが橋下氏・維新の会にあてはまる).来るべき政界再編において小沢氏の影響力が大きくなることで政策ベースではなく再び人脈ベースの再編が進むのではないかと心配.
Q4. コメントを控える
 
 
有馬晴海
政治評論家
Q2. 「1 - 期待する」の回答理由
一言で、既存政党に期待できないから。

例えば原発政策は、民主党の議員は野党時代には反対だったのが、与党になったら賛成に回る。
小沢グループも悪いが、野党で臨んだ選挙でマニフェストでうたったものはほとんど反故にし、
自民党と同じ政策になってしまっている。
つまり、与党になれば与党のようにふるまわなければならない仕組みがある。
その日本社会の仕組みを打破するのが民主党ではなかったか。

将来も、「与党政治」が続き、たとえ新党が躍進し、与党になっても社会に迎合同化するかもしれないが、
それでは国民の期待は諦めろということになってしまう。
だから、新党に期待し、裏切られればまた次次と来たして生き続けるしかない。
どんなに諦めてもこの国にいる以上自分の身に降りかかりそれを放棄できないのだから。

議員定数の削減を80と言った民主、自民だったが、どうやら40程度とトーンダウン。
信じるかどうかだが、維新の会は200という。
これまでしがらみがないが故の思い切った発言だが、橋下氏ならやるかもしれないという期待はある。

その一方で、本当に200削減が正しいのかという疑問もある。
言った以上は実行してくれという期待と、
この国の身の丈に合った政治の実現をはき違う手はいけない。
80と言ったが、実現可能な40程度が、今の社会にあっているのかもしれないし、
大きく削ることは実現力があるように見えるが、はちしてそれでいい政治家゛行われるのとは別次元だ。
大ぼら吹かずに、最初から先ずは40と言えばよかった。そうすればたっせいりつは100%だ。
選挙目的のリップサービスも問題だ。
だが、逆の立場で自分の職を削減されれば国民も困るだろう。
国民も当事者意識を持ってもらわなければ、無責任な発言になってしまう。

定数削減は本当に必要なのだろうか。
それによって国策がゆがまないか。少数になり、より国民を無視した政策にまい進していかないか。
何のために定員削減が必要で、その結果どうなるのか。多少の経費削減なるだろうが、
その削減以上に国民が満足する政治家が行われることを期待する向きはないのか。

今回の議員定数削減は、国民への消費税増税の見返りに政治家も身を切れということだ。
それによってより不満の残る政治になるないことを願うばかりだ。

新党に於いても未知数。公約、マニフェスト、アジェンダ。
何れの呼び名でも、党が政策を貫くかだ。
私は政党政治より個人を選ぶ制度の方がいいと思う。
党の責任にして逃げられないからだ。
政党が決めても個人で意見も違う。
しかも政治は動いているから、代わることも大切。それを許さないメディア国民もおかしいと考える。
臨機応変で、納得いくがてんがいく政治家選びが国民不在を少しは解消できるのでは。

まだまだ書きたりませんが、どんどん広がりますのでこの辺りで。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
言うのは簡単だが、むしろ大声で言わないが実行の伴う集団を探したい。
ただ、橋下氏はすでに実績が評価されている。石原氏の尖閣買い取りも、なぜ国が何もしないのかという発言と行動に期待できる。
だが、その程度で本当に国を担えるのか。
一つの基準にはなるが。

小沢氏について言えば、何がしたくて、何の目的でこんなに粘るのか聞いてみたい。
小沢政治とはどういうものか見てみたい。
既存の政治と何ら変わらず、大して期待はできないと思うが、
何のためにここまで権力に拘ったのがそのエネルギーの源泉は知りたい。
Q4. コメントする
元々小選挙区制度はこうなることを予想し反対だった。
政治家にとって都合のいいものでしかなかった。
政党のトップがおカネと権限を握れば、国会で議論の必要がなくなる。
先ずは個人を選ぶ選挙制度に戻すべき。
そして中選挙区。候補者が自分の意見を言いやすい。
そこで選ばれた人が議論する場が国会だ。
思い切って発言できない、党にそむけない小選挙区制度は窮屈で、政党に氏がわなければならないと個人の意見が抹殺され、政策がゆがむ。

政党交付金も個人交付金に変え、政党に所属したい場合は上納する制度にする。

無所属と政党人に選挙やおカネで差別する国は本当にいい国と言えるのか。
 
 
武貞秀士
拓殖大学大学院特任教授
Q2. 「1 - 期待する」の回答理由
 既成政党の下で政治経済防衛外交のすべての分野で課題が山積してしまったのだから、新しい政治勢力をオールジャパンの形で結集すべき。そして、国家建設の理念、法律、組織のすべてにわたって、前例踏襲をすることない政治を考えるべき。国内政争をする時間はない。
 「新しいものが好き」だからではない。既成政党のもとで多くの問題が累積してきた。累積した国債残高が国家財政を圧迫し、あらゆる分野での日本の国際競争力が低下し、円高が続いて企業が苦しみ、若者の就職口が減り、福島第一原発事故に際して最善の対処ができず、対米中韓朝で最も好ましい外交を展開できず、それなのにわかりにくい政争ばかりが続く。そして国民の間で政治不信が募ってきた。これらの事実は、いまの政治勢力のもとで起きてきたことだ。新しい政治勢力を結集して新しい政治をすることに期待したい。いまある政党が新しく生まれ変わるのを期待するという時代は過ぎた。世論調査でもいまの時点で圧倒的に高い政党支持率を誇る政党がない。国民は新しい政治勢力の誕生を期待している。
Q3. 上記の選択肢以外の中心軸による政治勢力の結集
 「誰を中心とした」というとき、「誰が」は出てこない。石原慎太郎氏、橋下徹氏、自民党、民主党の一部の「4者」の有能な政治家が結集して、4者が等分に均衡を保つ与党を作ることが最善だ。そのとき誰を中心にした大同団結の内閣というと、4者が揉めて中心になる人物を絞り込むまでに、数年かかり、団結が終わる。迅速に危機に対処し国家を再建するために「オールジャパン内閣」をつくり、10年間、政権を担当するように政治勢力を結集する。石原慎太郎氏は、「尖尖閣閣案」発言にあるように、相手を不必要に挑発してでも、主張を聞いてもらうと言う手法。これでは日本では聴衆が増えるかもしれないが、外交交渉を始める「とっかかり」を失う。不要な緊張を生み、真の友人の中からも反発するものが出てしまう。歴代米国の大統領が身につけているように、政治家にはユーモアで軽く相手を「いなす」という能力が必要だ。野球でも直球で相手に死球を投げたら試合は中断してしまう。私なら新しいパンダの子供が生まれたら「尖尖閣閣」ではなく、「侃々諤々(かんかんがくがく)」か「喧々囂々(けんけんごうごう)」と名付ける。中国は反対するだろうけれど。橋下氏は最も重要な防衛・外交政策の中身が不明のままで、未知数であり不安を払拭できない。自民党には長年の経験にもとづいた政治家がいる。民主党は軍事問題、朝鮮半島問題と危機管理に弱いが、福祉、厚生、行政改革での手腕を発揮できる政治家がいる。このような有能な政治家らの「いいとこどり」をした新しい政治勢力で、オールジャパンで本当の防衛・外交政策を展開できる政府を作り国家を再建する。世界を相手にするオリンピック競技に出る各種目のチームはすべて、オールジャパンではないか。
Q4. コメントする
 日本の政治は決定が遅いこと、決定過程が不透明であること、人材登用が不適切であること、国内ばかりを見ていることがいけない。それを根本から直す。そのために、最も有能な人々が立法府と行政府に集まるように、法律と機構と国民意識を改革する。有能である人とは、困難な問題点を迅速に抽出して(分析力、洞察力、歴史に対する素養、外国の事例から教訓を引き出す語学力)、それを政策としてまとめて(構想力、企画力)、折衷案をまとめて反対論を説得して(指導力)、わかりやすく国民に対して語り(表現力)、それをすみやかに実行に移す(決断力)という基本的なことができる人のこと。そのような人々が国政を担当し、政策実行できるようにする。具体的には以下のとおり。

その1。しっかりした言葉で、国家の進むべき方向を語ることができる雄弁なひとが指導者にならねばならない。そのとき、日本が置かれた条件のもとで、最も解決する手腕を身につけた政治家を指導者に選ぶ選挙方法と、その後の政策実行を可能にする政治のシステムが必要だ。そのために首相公選制は一案。
その2。政策を実行するときの法律と機構を整備すべき。国家安全保障会議の設置が必要。米国、韓国の政策実行が早いのは、大統領の権限が大きく、国家安全保障会議が力を持っているからだ。日本が何を考えているかを力強く対外的に発信することができる政府にするためには、首相の指導力強化と国家安全保障会議設置は不可欠だ。北方領土を視察したロシアの首相が挑発的な発言をしたり、二国間の協定を署名寸前で延期を一方的に通告されたりするということが起きるのは、迅速な防衛・外交政策を展開できず、国際社会で日本が軽く見られているからではないか。
その3。有権者が賢明になるように、啓蒙運動をする。国政選挙に際して「話題の主だから」「容貌が気に入ったから」と投票したり、「テレビで知名度が高いから政治家として優れている」と思って投票したりすることがないように、有権者が賢明になることが必要だ。週刊誌でとられた写真がきっかけで、窮地に追い込まれるという人が立法府内に居るということは、有権者の責任でもある。政策立案能力、表現力、専門知識、指導力、決断力、構想力に優れたひとを政治家に選ぶように、国民の意識改革が大事だ。
その4。前例踏襲というのは、「いままでのものを守る」という意識があるからだ。それは人口、国際競争力、国際的地位、経済活動、生活環境、学生の学力水準が右肩上がりであった時代の遺物にすぎない。日本の国力が右肩下がりの傾向にあるのは明確なのだから、過去の手法を踏襲してはいけない。いままでの政治プロセス、価値観をスタートラインに戻って検討しなおす。いまの憲法のままで良いのかという視点も必要だ。吉田茂の据えた国家理念(最小限の防衛、経済利益第一主義)はいまの時代にあうものだろうか。米国の支援なしに日本の防衛と外交は成り立たないが、「米国に依存さえしていれば安全」という方針で、米国がすべての責任を追うべきという考えには、米国自身も戸惑いを隠せないようになっている(ケビン・メイ『決断できない日本』文春新書を読んでみてください)。いま目の前にあるものを再吟味した上で、前例にこだわらず長期的国家ビジョンを示すことができる政治家がどれだけいるのだろうか。
その5。危機や緊張する場面に遭遇したとき、指導力と決断力を発揮できない人は政治を担う集団から去る。未曾有の自然災害に効率よく対処し、外国の軍事脅威にさらされたとき国民の生命財産を守るために必要なことは何かを指導者は常に意識していなければならない。
その6。専門家の能力、資質、知見を有効活用する。米国、韓国の政治は専門家の能力を対外政策の立案に有効活用している。一部の限られた学者の意見ではなく国家にとり最善の策を専門家から吸い上げるために国家安全保障会議が必要だ。具体例をあげると、「北朝鮮崩壊寸前」という一部の見解にこだわり6か国協議の参加国である日本が北朝鮮問題で効果的な政策を打ち出せなかった。北朝鮮問題の解決で中国に過度に期待する米国に対して、「それは違っています」と忠告することができるのは日本だけだったが、それができなかった。偏った見解がそのまま水面下で政策に結びつくことがあってはならない。
その7。軍事と外交の両方に明るい人が政治家の半分以上を占めていなければならない。外交畑と軍事畑の2つに分けるという発想自体がおかしい。両方は国家戦略というひとつのコインの裏表だ。軍事音痴が指導者になっては困る。自衛隊の最高指揮官が首相であることを知らなかったひとが首相になってはいけない。自衛隊法第7条により、内閣総理大臣が自衛隊の最高指揮監督権を持つと規定されている。やはり首相になる前に、その候補者の資質が十分であるかどうかを国民が審判するプロセスを経ていないからそのような人物が首相になってしまう。首相公選制が必要である理由のひとつである。
その8。日米の政府間の関係は安定しているので日米関係のマネージメントはそれほど難しくない。しかしアジア外交は別だ。マニュアルもない。日中、日韓、日朝、日ロ関係は驚くことが毎日のように起こる。アジアの歴史と文化に詳しい人が指導者になるべきだ。中国、ロシア、韓国、北朝鮮に対する交渉センスで政治家の外交センスがわかる。例えば、日本とモンゴルの関係は日本のアジア外交の模範例だ。元寇の役で苦しんだ日本だが、戦後、日本がモンゴルに政府開発援助を渡すときに「元寇の役に関してモンゴルが日本に謝罪することが条件だ」と日本は言ったことがない。モンゴルは日本に親しみを持ち、自国が批判されることを覚悟してでも、国際連合の場で日本の立場を一貫して支持してきた希有な国だ。「過去史の解決なしに日韓関係の真の解決はない」といわれたとき、日本・モンゴル関係を例にとって韓国に語りかけることができる日本の政治家は何人いるのだろうか。
 
 
朴斗鎮
コリア国際研究所所長
Q2. 「1 - 期待する」の回答理由
時代のニーズをしっかりと捉え、確固たる日本の国家戦略を打ち出す新しい政治勢力なしには日本の再生が
期待できないから。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
新しい政治勢力は国民が作り出すものである。国民の選球眼が鍛えられてこそ時代の要求に合致した政治勢力が登場する。そういった意味で、日本の未来を担う新しい政治勢力の登場にはもう少し時間が必要と思われる。「壊しや」と言われている小沢一郎氏は、壊すことで国民の選球眼を鍛えているとも言える。民主党政権の登場と分裂は、新しい政治勢力登場の第一幕となるかもしれない。政治勢力の試行錯誤と離合集散は政治家と国民を鍛えていくだろう。
Q4. コメントを控える
 
 
竹中治堅
政策研究大学院大学教授
Q2. 「1 - 期待する」の回答理由
小泉内閣の退陣後、一部の人々が格差問題の発生を指摘するようになった。
これにあわせるかのように2006年4月に代表に就任していた小沢一郎氏のもと、
民主党は構造改革を批判し、格差拡大を取り上げ、自民党政権を批判するようになった。
党内にもともと根強い構造改革に対する批判論者を抱えていたこともあり、自民党は
民主党の批判を意識し、安倍→福田→麻生内閣と内閣がかわるに連れ、構造改革路線から決別する。

野田内閣は消費増税に取り組み日本の財政状態の改善に取り組んでいることは間違いない。
しかし、それ以外の面では公共事業予算が削減された程度で、日本の経済、社会の改革が
大きく進んでいるとは言い難い。
新勢力のうち橋下大阪市長率いる維新の会は改革路線を鮮明に打ち出しており、支持を
集めている。しばらく焦点を集めることのなかった「改革」が橋下維新の会によって政治の
アジェンダに上げられれば、民主、自民両党も刺激を受け、再び日本の経済、社会の構造
改革についての議論が進むと考える。
Q3. 橋下徹氏を中心とした政治勢力の結集
問2に対する回答でも述べたように、橋下氏が改革路線の旗幟を鮮明にしているので、これが刺激になって、日本の経済、社会の改革についての議論が進むことを期待している。
Q4. コメントする
新政治勢力の結集も重要だが、真に必要な変化(改革)は定数不均衡を是正し、国民の意見が
均等に国会に反映されるようにすることにある。
現在の衆参両院の定数配分を前提とすれば、都市部に比べ地方部の利益が国会において実際の
人口の割合に比べ過大に代表されることになっている。
これが日本の政策の停滞、必要な改革が行われない要因となっていることは間違いない。
そして、これが国民全体としての政治に対する不満に繋がっているはずである。
そして、その不満は新政治勢力に対する期待に繋がっているのである。
例えば、世論調査で見れば、賛成論が反対論をうわまわるTPP参加について、内閣がなかなか
決定を下せない背景にもこの定数不均衡問題がある。

地方においては都市に比べ農村部の票が政治家の当落を左右する。そして、自らの当落が
農村部によって左右されると思われる(実際にそうかは不明だが)地域から選出される数の
政治家の数が定数是正を行った場合に比べ多いためにTPP反対論が強いものとなり、内閣は
なかなかTPP参加の決断を下せない。
そのうちコンパスでも定数不均衡是正問題を是非とりあげてもらいたい。
 
 
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2. まあ期待する

浜辺陽一郎
青山学院大学大学院法務研究科(法科大学院) 教授,弁護士
Q2. 「2 - まあ期待する」の回答理由
既存の政党はあまりにも既得権益と結びつきすぎて、身動きが取れないようである。
閉塞感を打破するには、実行力のある新しい政治勢力を結集してもらう必要がある。
もう期待するしかない状況ではないか。
既存の政党はあまりにも既得権益と結びつきすぎて、身動きが取れないようである。
閉塞感を打破するには、実行力のある新しい政治勢力を結集してもらう必要がある。
Q3. 橋下徹氏を中心とした政治勢力の結集
とりあえず、現在名前の挙がっている人たちを対象に考えるほかない。

小沢氏は、すでに何度も同じような失敗を繰り返しており、もう4度目はないだろう。もしできるとしたら、民主党政権の誕生時においてできていたはず。

石原氏は高齢であるうえ、息子に自民党有力者がおり、難しい。近隣諸国との関係でも、少し色がつきすぎている。

すると、消去法で、現在注目されている橋下氏を中心に、みんなの党など、政策の似た集団で政権を作ることが当面の打開策だろう。
Q4. コメントする
選挙中心の政治はもう国民は疲れており、票目当てのパフォーマンスに飽き飽きしている。そこからは政治家の保身しか見えてこない。これが国民の支持政党なしの状況を生み出している。

じっくりと政策を煮詰めて、しっかりと議論して、国民の求めている改革を実行してもらいたい。

既存政党は、現在の日本の少子高齢化で内向きの国民性を打破するための効果的な改革を進めることのできるような政策をリードする実力を示すべきだ。
 
 
山田昌弘
中央大学教授
Q2. 「2 - まあ期待する」の回答理由
「新自由主義」勢力と「社会保障改革」勢力の双方が結集して、おのおの将来ビジョンを示し、「現状維持」勢力を押さえ込むことが必要である。
今の政治状況では、各勢力が足を引っ張り合うことだけにエネルギーを注いでいる。何も前進しない政治になっている。
今のグローバル化した経済状況に適応するために「新自由主義を推し進める勢力」、そして、リスク化する社会に対応するために「社会保障を抜本改革する勢力」を結集してほしい。今、その三者が存在しているが、この両者が混在し、足をひっぱているために、自民、民主両党の「何もしないで現状維持という勢力」が漁夫の利を得ている。
「新自由主義」勢力と「社会保障改革」勢力の双方が結集して、おのおの将来ビジョンを示し、「現状維持」勢力を押さえ込むことが必要である。
Q3. 上記の選択肢以外の中心軸による政治勢力の結集
高齢者には引退してもらって、自民、民主両党の中の、新自由主義、社会保障改革に熱心な若手がまとまって、両党にいる現状維持勢力を駆逐して欲しい。
Q4. コメントする
グローバル経済に適応するための新自由主義改革を進めながら、その欠点を社会保障改革で補う。その両勢力に力をつけさせることが必要。
 
 
土居丈朗
慶應義塾大学経済学部教授
Q2. 「2 - まあ期待する」の回答理由
低所得者から高所得者まで、都市部から農村部まで、あらゆる層のニーズをもれなく汲み取ろうとして、結局総花的になって毅然とした政策決定ができなくなってしまった既成政党に対し、その欠点を克服しようとする政治勢力が出てくることは、政界における新陳代謝を促す点で意義がある。
しかし、新しい政治勢力の中でも、大衆迎合的なものもあり、そうした勢力がきちんと選挙を通じて淘汰されることが不可欠である。
Q3. 橋下徹氏を中心とした政治勢力の結集
中でも、地方交付税の廃止を明確にしている点は、既成政党にはできないような問題の核心を突く政策志向であり期待できる。地方交付税制度の廃止を軸にした国と地方の役割分担の改革が、今後の日本には不可欠である。
Q4. コメントする
基本的には、(概ね)2大政党制がきちんと根付くように変化することが重要と考える。自民党と民主党とでは、今のままなら、政策の対立軸があいまいで意味のある「2大政党」とはいえない。極論すれば、より「大きな政府」を志向する政党と、より「小さな政府」を志向する政党によって構成される2大政党を中心として、その時々の国民のニーズに応じて、どちらかの政党が政権を担い、時期によって政権交代を行うという政治体制が望まれる。
 
 
稲増龍夫
法政大学教授
Q2. 「2 - まあ期待する」の回答理由
根本的な期待ではなく、現在の停滞状況よりはましという意味で、「まあ期待する」とした。
根本的な期待ではなく、現在の停滞状況よりはましという意味で、「まあ期待する」とした。
政策の継続性=一貫性に問題を残すが、しかし、とりあえず、新しい理念を掲げ、現状打破を目指す勢力が政治を解体=再生させていくしかない。もちろん、民主党への期待が裏切られたように、その新しい勢力が政治を正せるかははなはだ疑問であるが、試行錯誤を繰り返し、次の次の総選挙くらいには、政界再編の目処をつけてほしい。
Q3. 橋下徹氏を中心とした政治勢力の結集
橋下氏の行動力とリーダーシップは「解体」を進めるのにまず必要かもしれない。「劇薬」ではあるが、それなりの連携が実現すれば、事態は動き出すだろう。特に、実際に日本の舵取りをになっている「官僚」たちと互角にやりあい、彼らの高い潜在能力を「省益」から「公共益」に活用できれば、改革も意外と早く実現する可能性がある。敵対ではなく共闘できる道を模索してほしい。
Q4. コメントする
政局の混乱は、結局、官僚依存体質を強めるばかりで、「現状維持」から脱却できない。明確な改革方針を打ち出し、既得権益に毒されていない若手官僚を抜擢し、内部からの構造改革を推進することが早道である。不可能にみえるが、私の知るかがり、若手官僚の中にも改革意欲あふれる「憂国の士」が存在するのはたしかである。それが、長年、タテ社会組織に居続けると骨抜きにされるので、スピードが命である。
 
 
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3. あまり期待しない

伊藤惇夫
政治アナリスト
Q2. 「3 - あまり期待しない」の回答理由
既成政党への不信感が新たな政治勢力への期待を生み出していることは理解できるが、しょせん、政治の世界に、国民の期待にすべて応えるような「救世主」など現れることはありえない。「小泉チルドレン」で失敗し、「小沢チルドレン」に失望し、今度は「橋下チルドレン」?政治は結局、地味な作業の積み重ねではないか。特効薬に期待する有権者心理に応えようとすれば、辿り着くのはポピュリズム。ただ、現状打破にカンフル剤にはなりうるかも。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
「カリスマ」を求めるより、理念、政策、哲学、その先の国家ビジョンを提示する政治家、政治集団が求められている。
Q4. コメントする
政策を軸とした政界再編が起きるなら、歓迎する。
 
 
坂野尚子
株式会社ノンストレス社長
Q2. 「3 - あまり期待しない」の回答理由
今まで散々期待してきた。しかし、その結果裏切られた気分である。よって、既存の政党の既存の議員が政党を超えて将来の日本のために政策立案、実現をスピードアップして行っていったほうが良いと思った。超党派が可能かどうかはわからないが、未知数にはあまり期待できないと思っている。勿論、政党というより、新しい政治家には常にその思いを実現してほしいと思っているが。政権を担ったことのない政党への期待が薄まったということだ。
Q3. 上記の選択肢以外の中心軸による政治勢力の結集
特定のメディアに露出する声の大きい3名の政治家ではない。国会議員のプロフィールを見る限りかなり優秀なバックグランドを持つ人は実際多い。問題はそういった政治家が全く活躍しているように見えないことだ。そういう優秀な政治家が当選回数や票集めの資金力に頼ることなく、力が発揮できる仕組みを期待したい。
Q4. コメントする
まず選挙のあり方から変えていくべきである。お金のかからない、ネットなどを使った政治に変えていくことにより、クリーンで、かつ、参画しやすく、地盤や看板やカバンに頼らない優秀な職業としての政治家が出現できるのではと考える。今の政治は政争、政局の話ばかりで、本当にうんざりしている。民主党、自民党どちらも期待していない。第三の政党にも期待しない。それより、新しい国創りの政策実現の内閣を期待する。本気で日本を再建するためにはもう時間がない。
 
 
夏野剛
慶応義塾大学特別招聘教授
Q2. 「3 - あまり期待しない」の回答理由
現在の選挙制度においては、衆議院も参議院も一票の格差が大きすぎ、マクロの国家レベルの危機克服よりもミクロの地方配分を求める声が強くなりがち。また小選挙区制によって地元利益誘導型政治家でなければ選挙に通りにくい。しかし政権を取ろうとすれば、数合わせのためにそのような議員も召集せざるを得ない。まさに時代にそぐわない選挙制度とその運用がもたらした悲劇。このような状況下では新しい政治勢力が生まれても、また民主党の二の舞になる可能性が高い。
Q3. 橋下徹氏を中心とした政治勢力の結集
国会議員という烏合の衆をマクロのアジェンダで統率するには、明確なビジョンと明確な説明、明確な方針と明確な目標設定が不可欠。その能力を持っているのは橋下氏をおいて他に無い。
Q4. コメントする
議院内閣制の見直し、選挙制度の見直しが必須。首相がもっと力を持つべきなので、首相公選制は必要になる。また、一票の格差をなくすための厳格な運用と、小選挙区枠を縮小し、比例代表枠を大幅増することで、議員は国家レベルのアジェンダを語ることが必要になるようなシステムを導入すべき。
 
 
岸本裕紀子
エッセイスト,政治コラムニスト
Q2. 「3 - あまり期待しない」の回答理由
橋下氏の率いる政党以外は、まったく目新しさはないし、橋下氏の政党も、立候補予定のメンバーの政治理念や能力について、その内容やレベルがわからない。
小沢氏の新党も、政策や理念は小沢氏に一任する方向とあったが、それで政治家といえるのか。本来、個々の政治家が、自分の信じる理念や得意な政策を持ちよって議論を尽くし、政策にまとめ上げていくべきではないか。
政治勢力の結集というが、ただ、力と声の大きい実力者の下に集まった人たちという印象である。
彼らは、勢いで選挙では当選するかもしれないが、その後、政治家として成長していけるかについては未知数であり、そこが、期待するとはいえないところだ。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
期待ではないけれど、興味があり、注視していきたいという意味では、石原・橋下両氏の連携を中心とする政治勢力の結集だろうか。
Q4. コメントする
永田町の論理中心に動く政治家、停滞する国会などを見ていると、今の閉塞感あふれる政治状況をガラッと変えてほしいという感じになっているけれど、そんな大転換より、着実かつ実直な政治を望みたい。個人的には、議会制民主主義に賛成であるし、それがもっと成熟してくれることを希望する。
 
 
熊谷亮丸
大和総研チーフエコノミスト
Q2. 「3 - あまり期待しない」の回答理由
現実問題として、政界再編は起きにくい。
現在の小選挙区制を基本とする選挙制度の下では、同じ選挙区に他党のライバルがいるので、現実問題として、政界再編は起きにくい。
Q3. 上記の選択肢以外の中心軸による政治勢力の結集
少なくとも、憲法、国防、外交、教育や、経済政策に関する基本理念(自助自立か弱者救済か)などが一致しない者が結集しても「烏合の衆」に過ぎない。国民は過去の失敗から大いに学ぶ必要があるし、マスコミは「人気者」の理念なき合従連衡を煽るべきではない。
Q4. コメントする
国家観や哲学を同じくする者が結集すべきである。その前提条件を作る意味で、中選挙区制の復活が望ましいのではないか。
 
 
潮匡人
国際安全保障学者,拓殖大学客員教授
Q2. 「3 - あまり期待しない」の回答理由
民主党を含め、これまでの新党を振り返れば、これから誕生する政党にも、あまり期待できない。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
石原氏も橋下氏も個人としては優れた政治家だと思うが、政党としての評価は別問題。立候補予定者の顔ぶれを予想しても、期待は持てない。
Q4. コメントする
長い経験と豊富な人材を誇る自民党が、大胆な党改革を実行し、国民の信頼を回復すること。その上で、保守政権を築く。それがベストと考える。
 
 
萱野稔人
津田塾大学学芸学部国際関係学科准教授
Q2. 「3 - あまり期待しない」の回答理由
経済成長が困難になった現代では、税収が拡大していくことをなかなか期待できない。税収の拡大を期待できない以上、これまでのような利益分配の政治では、財政赤字によって政府債務がどんどん膨らんでいき、財政破綻-通貨暴落のリスクも高まってしまう。さらに、少子高齢化の進行によってこのままでは社会保障費がどんどん膨らんでいくことを考えるなら、政治は利益分配をやめるだけでなく、増税や給付削減など、不利益分配をすることが必要となる。

しかし、議員たちは選挙で選ばれなくてはならない以上、基本的に人気稼業なので、公共事業の誘致にせよ福祉の拡充にせよ、利益分配の政治をなかなかやめることはできない。また、国民のほうもまだまだ政治に利益分配を期待している。そうである以上、現在必要とされている不利益分配の政治そのものがひじょうに困難となる。こうした困難さは、どの政治勢力にとっても同じであり、利益分配を当然のこととする政治の風潮が変わらないかぎり、新しい政治勢力にナイーブに期待することはできない。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
上でも述べたように、利益分配を当然の政治の役割だとみなす風潮が変わらないかぎり、いくら新しい政治勢力が生まれても、結果は同じである。それは「ムダを削減すれば、利益分配のための原資をつくることができる」と主張する政治勢力においても変わらない。とにかく新しい政治勢力が国民に利益分配への変な期待をもたせるようなかたちでしか生まれえないのだとするなら、しばらくは、財政赤字の拡大と国民の失望という、同じことの繰り返しになるだろう。
Q4. コメントする
利益分配をこのまま続けられる(あるいはさらに拡大できる)という幻想から脱却することがまず必要であり、さらに、不利益分配の政治を国民に納得させられるだけのリーダーシップとコミュニケーション力をつけなくてはならない。そして高齢化社会のための財政負担が、累積債務をつうじて若い世代や将来世代に先送りされている現状を考えるなら、とりわけ将来世代のために不利益分配や世代間格差の是正が必要なことを高齢者たちに説得できるような能力をもたなくてはならない。
 
 
坂東眞理子
昭和女子大学理事長
Q2. 「3 - あまり期待しない」の回答理由
あまり期待しないというのが率直な感想です。
きっとこれから少なくとも3,4年は離合集散が繰り返され、国民も学習していくのではないでしょうか。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
現在注目を集めている橋下、石原はポピュリズムというか、自分に注目を浴びたいだけの人で確たる政策、識見のない、自己中の政治家として2流の人たちです。
小沢も権力志向、政局志向の人で、国民のためという志には程遠く、こういう人が20年にわたって日本の政治をかく乱し続けたのは不幸きわまることです。
いまのところ核となって行く人が見えない状態です。
Q4. コメントする
日本は戦後50年近くは。親米、経済成長追求、平等な再配分でそれなりの成功をおさめ、その中で自民党長期政権が機能したのですが、いま新しいステージで何が目標か、見えなくなっています。
エネルギー資源制約、少子高齢化、情報化、等々の中で持続的な低成長、互助自助公助を組み合わせた21世紀福祉社会の設計をもとに政党が再編成されるべきでしょう。
 
 
中野晃一
上智大学教授
Q2. 「3 - あまり期待しない」の回答理由
民主党の分裂が始まったことによって、政界再編がある程度行われることになると思います。
しかし新しい政治勢力と言っても、いずれも特定の個人政治家の知名度などに期待した極めて
属人的な生成の仕方をしており、政策理念を軸にした再編はあまり期待できないと思います。

これまでのところ新党構想やそのリーダーの政策理念で判明している範囲では、保守反動的な
ポピュリズムに堕している傾向が否めず、日本の社会の格差や貧困の問題を悪化させる危険性を
感じています。また新しい政治勢力が特定の個人政治家、いわばワンマン政治家に依拠している
ことから国政レベルの議院内閣制の論理が要請する合従連衡の必要にうまく適合しない可能性が
指摘できます。

石原氏はそもそも国会議員として仲間から支持を得ることができず、都知事に転身した経緯があります。
橋下氏の個人独裁的な政治手法は、「大統領制」(首長と議会の分離)に基づく地方レベルでは
一定の支持を得られるかもしれませんが、1人の議員になり国会内の少数政党を率いることに
なったときに短期間で破綻するものと予期できます。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
問2に書いた理由で選択肢に挙げられた誰にも期待していません。
Q4. コメントする
ガラガラポンで一気に山積する問題がすべて解決できると考えるのは、幼稚なことだと思います。
そうした幻想はそろそろ卒業しないといけません。脆弱な政党やねじれ国会といった制度的な
問題を乗り越えるには、新たな政治慣行を育むことが欠かせないと考えます。

政党の政策は代表選ごとに何となく決めるのではなく、年次党大会をしっかりと1週間くらい開き、
徹底的に政策論争を行い決めることです。そうすれば代表(や首相)が変わるたびに政策が
右往左往し、党が分裂するようなことは抑制できるはずです。
ねじれ国会においては、政権党のみならず非政権党の責任が問われます。与党対野党という
発想を捨てて、政権党でない政党(とりわけ元政権党で次に政権党になる政党)の政治責任を
問うことがジャーナリズムにも必要です。

また予算についての優越権を衆議院が有する以上、予算関連法案についても優越を認める慣行を
確立することも理にかなっていると思います。
(憲法はすべてを成文的に規定しているわけではありません。例えば、解散権は首相の専権事項
などというのは、政治慣行にすぎず憲法のどこを見ても書いてありません。同様に予算遂行に
必要な予算関連法案の衆議院の優越も政治慣行とすればいいと思います。)
 
 
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4. 期待しない

小幡績
慶應義塾大学ビジネススクール准教授
Q2. 「4 - 期待しない」の回答理由
既存の政治家、政党のふがいなさに、新しいものへの期待があるが、それは現実逃避に過ぎない。
既存の政治家、政党のふがいなさに、新しいものへの期待があるが、それは現実逃避に過ぎない。同じような人間が同じような権力欲という下心を持って戦っているのだから、それはプレイヤーが変わっても変わるわけではない。

日本の政党は経験が足りない。組織として行動ができない。それは首相個人のリーダーシップによるものではなく、組織運営、組織の一員としての行動にかかっている。

かつての自民党政治の方がましであるのは、固定された構造の中、組織的には成熟して、合理的な行動がとられていたからである。現在の茶番は、個々の政治家が個人利害に関してすら合理的に行動できていないことが問題である。

だから、組織の成熟こそが必要なことであり、新しい勢力に期待することも出現することも、振り出しに戻るだけであり、退歩となる。

現実逃避はもうやめよう。

日本の政治とはこんなものなのだ。

育てるしかない。

そして我々も育つしかない。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
既存の政党に期待する。
Q4. コメントする
自民、民主を中心に、そのほかの数は少なくとも、組織的な歴史のある政党が成熟し、少しずつましになることを期待するし、それを促すべきである。

新勢力に期待する有権者、メディアが日本の政治の成熟を妨げている。
 
 
南淵明宏
医療法人社団 冠心会 大崎病院 東京ハートセンター  心臓外科医
Q2. 「4 - 期待しない」の回答理由
我々庶民は今後はバカどもとはいっさいかかわらず、自らの灯明で自らの道を歩んで行くべきだ!
「新しい政治勢力」を何とかネタにしようとさぞかしメディアは躍起だろう。
だが、誰を特定するわけではなく、すべからく、結局政治である。つまり程度の低いただの政治屋どもの離合集散。嬌態に他ならない。驕慢と慳貪のエネルギーが結集した腐壊はさらにその勢いを増しているようだ(法華経の無量義経十功徳品第三からの模倣的表現)。
現場で社会を動かしている我々がこんなアホらしい騒動に係り合う暇はない。誰が何をやろうが何も変わらない。奸僚に手渡された原稿を読むだけの仕事を与えられ、お役人様のご機嫌を損ねたらメディアにあることないこと流されてすぐさまクビ!劣悪な条件でこき使われるpage boyのような大臣になりたい奴というのは、実際の世の中でよほど全くぜんぜん役に立たないクズなのだろう。
民主主義の名を借りた茶番と、どのような政治体制でも結局搾り取られるだけの庶民、という普遍真理の構図が際立ったと思う。
お偉いお役人様や政治家先生は庶民を無知無能とバカにして、自分の思い通りにならない人々を蔑み、踏みにじり、権力を振りかざして自分たちは好きなことをやっているつもりなのだろうが、現実は違う。
社会を動かしている庶民の一人一人の知恵に奴らがかなうはずはない。
権力欲からも名声からも蓄財欲からも解き放たれた自由な庶民こそ、その自由な意志に基き普遍的に妥当すべく厳然とした規範と価値観を保有しているのである。何故なら我々庶民は毎日自分の手で自分の畑を耕し、額に汗し、痛む腰を労り、天候に一喜一憂し、この世に受けた生を享受している(この比喩はボルテールの「キャンディード」、またはアランの「幸福論」のオマージュです)。これは釈迦の説く、自灯明に他ならない。無医無名無冠の我々庶民は煌々たる自らの灯明に行く道を照らされて毎日を歩んでいるのである。そんな我々から巻き上げた税金を如何にうまくちょろまかすか、日夜執心している下賤の修羅どもとはわけが違う。
こういった奴らにかかわるだけで、あるいは一顧一瞥するだけで、我々の魂は穢れよう。
マーフィーの法則にも「バカに係るな。周りで見ている人はどちらがバカかわからない」
という金言がある。これからは奴らの言うことは聞かず、成すことを気に留めず、徹底的無関心でいるべきではないのか。それが社会の真の良識というものだ。
Q3. 石原慎太郎氏を中心とした政治勢力の結集
いかなる勢力が崇高かつ画期的な理念で取り掛かっても現状では官僚主権国家を変革することはできないのではないか。つまりbureaucracyとcorporatismを相手にしっかり渡り合える人間的度量と知力、国民的人気、面白さが不可欠だ。第三局とかいう構図が刷り込まれているようだが、もっと混沌としていると思う。
一人のディクタトールにサムライが結集して巨力な結社で国を引っ張っていく、そんなイメージの集団を期待する。絵的には。
そう、所詮、政治はショーである。しっかりとメディアがcaricatureするキャラを見つけ出し、あるいは創造して面白おかしく商品化してほしい。
というか、各メディアがバーチャル政治家、総理大臣を作って、どの局のが一番頭が悪そうか、憎たらしいか、国の恥か、競い合ってはどうか。
Q4. コメントする
官僚は邪悪で卑怯で利己的で無慈悲だ、と思うが、あんなに面倒くさい行政を私利私欲のためとは言え、しっかりコントロールしている手腕はすごいので、任せるしかない。悪行を指摘しても巧妙枯渇に言い訳して乗り切るに違いない。こいつらを律する術はない。裁判所の方ははじめから高貴でアンタッチャブルな、仏教の十界で言えば声聞会のようなお役人様の権化のようなご集団様だ。一方議員は「民主主義」という足かせで何もできないし、全く世の中の役にはこれまでも今もそして、今後も立てそうにない。だいいち節操がないし品がない。見てくれも悪い。この際、全員クビにして(つまり制度を廃止して)お役人様だけで政治も立法もをやってほしい。そうすれば政策決定の時間も速いし、テレビでみっともない顔を見ることもない。勝手に好きなだけ給料も増やせるからインサイダー取引する金融庁や経済産業省の役人も少なくなるだろう。それで何とか我々庶民は「生かさず殺さず」で生かしてはもらえそうだ。
とにかく次の選挙ではどうせロクな候補は出ないだろう。
日本新党結党以来、必ず国政選挙には参加してきたが、もうやめた!何も変わらない。何も期待できない。何も期待するべきではない。期待するのは愚かだ。
「該当者なし」という票を投じる権利が有権者に認められない、そんな見せ掛けだけの民主主義が今後も継続するのであれば、徹底的に棄権する、つまり選挙に行かない、という方法をとるしかない。庶民は税金をさらに増やされたり経済全体が破たんして職場を追われたり、そして様々な狡猾な制度で徹底的に搾り取られるだろうが、超低空飛行での生活術を身に付け、何とか生き残る術はある。
ぼこぼこにされても倒れない、「あしたのジョー」の「ノー・ガード」戦法だ。
どうやっても打ち返せないのだから仕方がない。
っていうのが結論だけど、これはひょっとしたら「支配の道具としての啓蒙」(ホルクハイマー)の帰結?
「政治家ってひどいでしょ。あんあたらもうなす術はないから黙って働きな!」というメディアをまきこんンだ大啓蒙キャンペーンにまんまと乗せられた結果の結論!?やられましたね。
 
 
諸葛宗男
東京大学公共政策大学院特任教授
Q2. 「4 - 期待しない」の回答理由
小沢氏の狙いは選挙に弱いグループメンバが次の選挙で如何に
生き残るのか、の一点だけということが明白で、日本の将来をどう舵取り
するのか、という展望が全くないから。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
野田首相に期待する。
これまで20年以上続いてきた「決断できない日本」にようやく風穴を空けた
野田首相にエールを送りたい。この勢いでこれまで先送りにしてきた懸案事項
にも決断を下していくことを期待する。
Q4. コメントする
先送りにしてきた懸案事項はいずれも賛否が分かれている物ばかりである。
一方に決断すれば必ず他方からのリアクションが生ずる。
今回の消費税問題のようにそのリアクションを怖れていては前に進めない。
野田首相には今後ともリアクションを怖れずに決断を下していくことを期待したい。
 
 
中津孝司
大阪商業大学総合経営学部教授,国際問題評論家
Q2. 「4 - 期待しない」の回答理由
昨年秋に誕生したイタリアの救国内閣が示す通り、政治はプロの政治家でなくとも動かせる。衆議院と参議院の定数を半減し、政治システムを再構築することが先決である。地方分権を主張する新興勢力は既に限界を露呈している。問題はどの政党に期待できるかではなく、日本の政治システムを根本的に再検討するところにある。
 連立政権の先行組は欧州諸国であった。リーマン・ショック(金融危機)の余波で南欧諸国はソブリン・ショック(財政危機)に陥った。連立政権では意思決定が困難であることを欧州政治が示唆してくれている。しかし、混乱の中から誕生した、たとえばイタリアの救国内閣はさまざまな国内の改革に取り組み、先行きは予断を許さないけれども、一応の成果を上げつつある。昨年秋に発足したこの内閣には、いわばプロフェッショナルの政治家はいない。全員、有識者ばかりである。つまり、政治家でなくとも政治を動かせるということだ。これを先に指摘しておきたい。
 今後の日本政治を考えるとき、長期的視点でまず着手すべきは、衆議院と参議院の定数の削減である。ここでは半減を提言したい。参議院を不要とする見解があるが、チェック・アンド・バランスの観点からは好ましくない。と同時に、衆参同時選挙も同じ理由で実施すべきでない。
 以上を前提として述べてみたい。
 既存政党に期待できないことは誰もが認めるところだと思う。民主党には元々、分裂の要因が潜んでいた。分裂して当然の政党である。一方、自民党には大物政治家がいない。小物ばかりで話にならない。この点では民主党も同様である。新興勢力、すなわち第三局に期待する向きもあるが、連立政権では第三局の発言力も限定される。要するに、政治を職業とする集団には期待できないということだ。解散総選挙は来年早々に実施されるだろうが、組閣には創意工夫が必要となる。今、日本は戦後最大の国難にある。内閣には文字通りの救国内閣だという意識が必要だろう。この際、プロの政治家は排除すべきではないか。産業界や学界から国際的に活躍しておられる人材を有効活用すべきである。
 第三局に期待できない理由は、もう既に能力の限界を露呈しているからに他ならない。たとえば、大阪維新の会。大阪市と大阪府が無理で無駄なプロジェクトを推し進めてきた結果、現在のような事業の併存が生まれた。しかし、それは市と府がすり合わせをすればよいだけで、地方分権や中央政界への進出とはまったく関係がない。中央で議席を獲得できれば、大阪府内の二重行政問題解決には振り向きもしなくなるだろう。橋本大阪市長の手法は自らが自らの敵を作って、その敵と勝負する手法である。敵を作らなければ、政治を進めることができない人物だ。このようなタイプの政治家はたとえ、中央政界に進出したとて、日本の政治をまとめ上げることはできない。正しいかどうか、歴史的時間が証明してくれる。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
上記の理由からどの政党にも期待できない。地方政党はその地方で問題の整理に取り組めばよい。中央政界の既存政党は大分裂してから再編作業に入ればよい。しかし、連立政権である限り、今抱える問題は解決できない。
Q4. コメントする
既存政党は初心に帰って、数ではなく、政治的信条を軸とする政党に生まれ変わるべきだろう。地方政党はまずは、当該地方の問題解決に取り組み、成果を上げるべきである。政治家でないメンバーによる救国内閣を立ち上げ、その内閣が日本の政治システムを総点検しなければならない。国会議員は黙ってその内閣の方針に従えばよい。政治家が口を出すと、ろくなことがない。
 
 
若狭勝
弁護士
Q2. 「4 - 期待しない」の回答理由
期待できるような政治勢力が誕生してくるような実感がないです。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
期待できるような政治勢力の結集が実感できないです。
Q4. コメントする
・国会議員の定数を3分の1にする。現状では顔を見たことがない議員が多すぎる。
しかも国の政治・法 律・行政に全くの素人が多すぎる。3分の1にして、国会議
員の質を高める。それにより、国会議員の顔が見えその評価が可能になる、国家議
員が官僚に支配される恐れを減少させて名実ともに政治を遂行できる、歳費の削減
につながるなどの効果が生まれる。
・予算の単年度制を廃止し、予算の複数年度制を導入する。これにより、行政の予
算消化のための無駄な支出をなくすことができ、歳出削減につながる。
・党議拘束を廃止する。国家議員は、自らの信念に基づき法案への投票をすれば良
い。同じ党であっても これだけ価値観が多岐にわたっている現代社会である以上、
法案によっては意見が異なることは当然である。自由な議員の意見表明を行わせる
ことが、本当の民主主義である。多数決の一つの在り方として、「全員一致の決議
は無効である」がある。そもそも、同じ党内であっても全員一致に持って行こうす
るのは無理がある。
・マニフェストの在り方についても、もっと整理し、①直ぐにでも必ず実行するも
の、②数年以内に実行することなどの温度差を設け、また、直ぐにでも実行すると
していた約束が実行できない時には、政権を野党に移譲するなどの効果にも言及さ
せる形式に統一したものにする。国民に分かりやすい政治の実現のためである。
 
 
常見陽平
千葉商科大学国際教養学部専任講師
Q2. 「4 - 期待しない」の回答理由
衆愚化政策に意味はない。国民は小沢一郎に賛成するのか?
政策に強さを感じない。衆愚化の象徴のような人気取り集団の臭いがぷんぷんする。そもそも、国民は小沢一郎を心から応援するのだろうか?何を言うかも大事だが、誰が言うかも大事だ。
Q3. 石原慎太郎氏を中心とした政治勢力の結集
石原慎太郎の最後の狂い咲きに期待
Q4. コメントする
「ちゃんと政治をしろ」
これが政治家たちに最も言いたいことである。我が国の危機に政治的空白は致命的である。AKB48のセンターよりも早く交代する首相は異常事態(もっとも、日本の歴史を振り返ると2年半以上在任した首相は少ないし、首相というよりも政党が意味を持ってきたのだが)。

しょうもない政局で国民も流されず、政治家達に政治をさせてあげようではないか。

学級委員のようなノリで「一に雇用、二に雇用」と言った菅直人はほぼ何もせずに退任したが、厚労省の自己満足の雇用対策をこえて、国民が生き生きと働ける環境づくりをするべきである。
 
 
長田渚左
スポーツジャーナリスト
Q2. 「4 - 期待しない」の回答理由
権力闘争にばかり関心をもっているようにみえる。
世論調査での回答結果に表れている。
ここ20年以上、作っては壊し、作っては壊しの人に期待できるわけがない。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
いない。(残念ですが)
Q4. コメントする
政党派閥などにとらわれず、長くその問題を考えてきた人、
例えばエネルギー問題などは河野太郎氏にまかせる(等)。
人材の未来、孫の代までの未来を考えた政治のできる人に任せたい。
目先のこと、金のことばかりに関心のある人材はもう本当に沢山です。
 
 
にしゃんた
羽衣国際大学教授/落語家
Q2. 「4 - 期待しない」の回答理由
「最近我慢できない日本の子供が多い」と聞くが、大人も同じである。

日本人に必要なのは忍耐である。次から次に新しいものに目移りし、ころころ政治勢力を変える日本国民こそが最大の問題である。新しい政治勢力に、いきなり国の政治を任せるのはあまりにも冒険過ぎる。彼らには一先ず国政での経験を積んでいただく必要があり、その間に我々国民は彼らを研究する必要がある。彼らに期待するか否かはその後にでも十分間に合う。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
民主党にもう少し期待したい。「過去に目を閉ざす者は、現在にも盲目となる」というあのワイツゼッカーの言葉を思い出す。うんと短い歴史でもいい、50年かけて自民党が作り上げてきた支配体制を『わずか2~3年』で作り変えることに少し無理がある。私の記憶が正しければ、前回の選挙で日本国民は民主党を選んだ最も大きな理由は、消費税云々ではなく日本にとって二大政党が必要であると考えたからではないか。政治をもう少し長い目で見ていくべきである。その意味でも焦らずに『自民党でない、民主党の政権』をもう少し期待したい。政権取ったら、少なくとも8年はやらせるべきではないかと考える。それでダメだったら次の選挙で別の政党に託せばいい。小沢氏を切って民主党も少しは動きやすく、決めやすくなるのでは。

もっと政治を職業としていない別の畑のリーダーが政治の世界に出てきて頂きたい。
Q4. コメントする
もっと根源的な日本人って何かや日本人のあり方の本質を見つめた政治に変化するときである。

十分に成熟した(熟しすぎて腐った部分もある)日本は、小泉氏が目指したアメリカ的な(軍備も科学もスポーツも何でも元気で、世界のおまわりさんのような)国でなく、ヨーロッパのように、ピークは過ぎたけどゆっくりとゆったりと年取っていく、そんな社会民主主義的な国を目指すべきである。なんでもかんでもアメリカに次いで世界2位、なんて1980~90年ごろに捨てたハズ。人口だって、40歳前半の私あたりが死ぬころは日本は1億をとっくに下回っているんだから。
 
 
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5. わからない

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6. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)

森信茂樹
中央大学法科大学院教授 東京財団上席研究員
Q2. 「6 - その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)」の回答理由
政策で別れる2大政党を期待する
その他 「期待せざるを得ない」


どの先進諸国を見ても、政府と国民の関与のあり方、つまり国家の規模をどうするかという点で国論は2分され、時々の経済社会情勢によりゆれうごく。一方に振り子が振れすぎると、自ずからブレーキが働き、もう一方にふれ始める。国民の意向を受けた健全な国家の方向を模索していくための政治システムとして、政策でわかれる2大政党の誕生を期待する。
Q3. 橋下徹氏を中心とした政治勢力の結集
私自身の考え方と橋本氏の考え方には距離があることを前提として・・

新たな政治勢力としては、現実には橋下氏を中心にした政治勢力とならざるを得ない。
そうすると今後生じる2つの政党は、「冷淡・軽税党」と「親切・重税党」の2つである。大阪維新の会やみんなの党、さらには民主党や自民党の一部に見られる消費税率引き上げ消極派の「小さな政府・新自由主義」と、民・自・公の中核政治家を基礎とする「中規模の政府・(あえていえば)日本型資本主義」の2つ。
 
とりわけこの2つの考え方が分かれるのは、消費税率10%引き上げ後のわが国の姿をどう描くのかという点。ここで、増税派と財政削減派がガチンコになる(べき)。
Q4. コメントする
政治は怨念を超えて、上述した2つの考え方の下で政策を磨き、国民を説得し政権獲得競争をすべき。
 
 
鈴木豊
青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科教授・公認会計士
Q2. 「6 - その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)」の回答理由
政治に期待もてるようにしてもらいたい。
理由は、政治・経済両方に対して国民は不信を持っており、このままでは日本がだめになり、自分の生活もだめになるのではないかと真剣に悩んでいる。この現状を変える勢力になってもらいたいと考えている。
期待できるようにしてもらいたい。
1.理由は、政治・経済両方に対して国民は不信を持っており、このままでは日本がだめになり、自分の生活もだめになるのではないかと真剣に悩んでいる。
2.この現状を変える勢力になってもらいたいと考えている。
3.この国民の考えを認識している政治家は少ないのではないか。
4.それ故今こそ世論の本当の心情を真剣に考え、政治行動をとってもらいたい。
Q3. 上記の選択肢以外の中心軸による政治勢力の結集
民主党・他の野党・石原氏・橋下氏等の真に国民・納税者の心情を本当に識別している政治家の結集を望んでいる。
Q4. コメントする
1.真に国民・納税者の生活心情を真に理解できるような政治家を育てなければならない。
2.真に国民・納税者のために行政活動を行う公務員を育てなければならない。
3.一致団結して政治家・行政府が真に国民・納税者の気持ちに肉薄して、改革的に政治・財政・経済の立て直しを行わなければ、さらにそれらは悪化していくと感じている。
 
 
河野勝
早稲田大学政治経済学術院教授
Q2. 「6 - その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)」の回答理由
新しい政治勢力の誕生よりも、政界再編に期待する。
新しい政治勢力の誕生よりも、政界再編に期待する。
地域政党はあくまで地域に根ざした政党だから意味があるのであり、それらを全国化していくことは無理があると思う。また、小沢新党は、民主党にいたら落選していた人が作った党であり、その意味ではこの党の誕生はきわめて合理的である。小沢本人にとっては、新党を作るより、民主党内に残って影響力を行使するオプションの方が遥かに好ましかったであろうが、落選予備軍の親分であるということで党を出て行かざるを得なかった、というのが本当のところであろう。いずれにせよ、小沢新党と地域政党とが連携していくとは考えにくい。
Q3. その他(設問・選択肢以外の視点・考え方)
問2で答えました。
Q4. コメントする
「べき論」ではなく「どうなるか論」でいうと、日本の政党システムはまちがいなく、選挙制度の構造によって決まって行く。
だから、選挙制度改革で中小政党に有利な制度ができれば第三極ができるようになるだろうし、このまま並立制が維持されるなら2大政党中心の政治が続く。ただ、2大政党の構成(ペアー)は変わりうる。のぞましい政界再編は、自民も民主も割れて、あたらしい2つの政治勢力ができていくことと思う。
 
 
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