どうなる?どうする??-就活・雇用のこれから。
ゴールデンウィークです。
昨年の自粛ムードから解き放たれたのか、都心の新商業施設や行楽地はおおいに賑わいを見せていますが、
そんな人たちをしり目に、今まさに一生を左右しかねない正念場の戦いのまっただ中にいる人たちがいます。
来春大学卒業予定の学生たち…、就職活動中の学生たちです。
今年の就職活動は、経団連が採用選考に関する企業の倫理憲章を見直したことで、活動期間が短縮されました。
その結果、ゴールデンウィークが明けてからが就活の本番という学生たちが例年以上に多数を占めると見られています。
一方、人気企業に志望が集中する傾向にも大きな変化は見られないことから、就活期間の短縮と合わせて、
懸命の活動にもかかわらず、学生たちがなかなか内定を得られない状況は、今年も依然続くものと推察されています。
何十社も受けながら、一社にも採用されない学生が珍しくないという状況が定着しつつあります。
厚労省の調べでは、今春の大卒内定率は(今年2月1日時点で)80.5%。
1999年以降の調査で3番目に低く、「第二次就職氷河期」とも言われています。
(但し、過去最悪であった前年に比べ、3.1%改善しています。)
・
現在の就職活動については、学業への影響、新卒一括採用の是非のほか、就活のビジネス化など、
そのあり方が硬直化していることなどが問題として指摘されています。
・
他方、志望が集中しがちな人気企業、有力企業も、時代の変化の中で、必ずしも10年先、20年先まで安泰とは言えず、
就活生にとっては、大企業や有力企業の看板に引きずられることなく、
次世代を担う産業、企業をどう見定めるかも、重要な問題と言えます。
・
そしてなにより、経済好転の兆しが、なかなか見えない中で、
大卒者をはじめとする若者の雇用問題の長期化は、今の日本の大きな課題です。
・
現在とこれからの就活と雇用をどう捉えるか、オピニオンリーダーの皆さまのご意見をお聞かせください。
※コンパスで掲載された全ての意見・回答は各氏個人の意見であり、各氏所属の団体・組織の意見・方針ではありません。
Q1:学生たちにとって、希望の会社に就職するために必要な事とは何でしょうか。
(素養、素質、資質、資格等、あるいは学生に贈る言葉や格言など)
Q2:問1についてコメントをお聞かせください。
Q3:オピニオンリーダーの皆さんは将来性という観点で、今、どのような企業や産業に注目していますか。
あるいは10年後20年後の日本を牽引している企業や産業はどのようなものになると考えますか?
Q4:簡単に答えられる問題ではありませんが、あえてお尋ね致します。
新卒の学生たちをはじめとする若者の就職難について、今後の推移をどうお考えですか。
( 31件 )
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Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
誰でも幸せになりたい。ただ「自分だけ、自分の家族だけ、自分の会社だけ、自分の国だけ幸せ」は不可能だ。自分だけが得をしようとしていては世の中は変わらない。人の幸せは名誉や地位、お金をどれだけ得たかでは決まらない。どれだけ人のために役に立って生きることができたかで決まる。そのような考えが認められる社会作りに皆さんもぜひ貢献して欲しい。
要約
誰でも幸せになりたい。ただ「自分だけ、自分の家族だけ、自分の会社だけ、自分の国だけ幸せ」は不可能だ。自分だけが得をしようとしていては世の中は変わらない。人の幸せは名誉や地位、お金をどれだけ得たかでは決まらない。どれだけ人のために役に立って生きることができたかで決まる。そのような考えが認められる社会作りに皆さんもぜひ貢献して欲しい。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
世界は日本が未曾有の高齢化社会をどう乗り切るのか、脱原発でどのような代替エネルギーを開発できるのかを注視している。医療や介護、エネルギー分野の発展性はおおいに期待できる。国もピンチはチャンスと捉えて、国家の重点政策として力を入れるべき。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
人生の喜びは自分の存在が他の人にとって喜ばれるという実感を持てること。他人の評価ではなく、自身の存在と満足感を得られる仕事を見出せるか、その価値観が持てるか否かにかかっている。それが今後の若者の就職の推移に大きな影響を与えると思う。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
次の三つが重要であると考えます。
1. 自分の頭で世の中で見いだされていない問題を発見し、なぜそういう問題が起きているのか、その問題をいかに解決すべきかについて自分なりに他人を納得させうるような説明、解決方法を考えること。
2. 日本語以外の語学力。
3. 就職を希望する会社のことについて精通していること。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
観光産業に注目しています。
人口減少に伴う内需の減少が予想される今後、日本にある観光資源を最大限生かし、訪日観光客を増やすことによって需要や雇用を増やすことが重要だと思います。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
就職難と簡単に言っていいのか疑問に思います。大学卒業者の絶対数が増えている中、大学卒の内定率を過去と比較することの意味、中小企業への就職希望者がかならずしも多くないことを改めて考えるべきだと思います。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
ミクロとマクロで逆のアドバイス
問題をミクロとマクロに分けなければいけません.
・今後の就職市場はどのような姿になる「べき」か
という問いと
・今年または近くに就職市場に出る学生(または若者)へのアドバイス
は180度逆の物になることもあります.
まずは,
・今後の就職市場はどのような姿になる「べき」か
という大所高所(or上目線)な見地から.
就職活動がかくまでも息苦しく,就職希望者にとって負担になる,そして企業側としても慎重に慎重を重ねなければならない理由が,就職活動が全人格的な評価になっていることが挙げられます.全人格的な評価であるからこそ,「あいつはテストは出来るけどたいしたもんじゃない」「あいつはおべっかが上手いだけで本当は実力なんてない」といういいわけが効かないわけです.
企業側がこのような全人格的な評価を行わざるを得ない理由は,
・一度雇ってしまったらそうそうクビにできない
・だから失敗は出来ない
・ゆえに安牌な人材しか採用できない
という点にあります.その結果
・危なそうなところがないか何重にもチェックが必要
となるため就活は長期化することになる.
冒険的な人材採用のためには,新卒に限らず,ひとまず採ってみて様子を見るという
・着任後3年以内の解雇は原則自由
・そのかわりに3年以内解雇率・離職率は公表
というルールが必要だと思います(3年である必要はありませんが).同時により多彩な複数年契約を可能にする法的な仕組みが必要でしょう.
続いて,
・今年または近くに就職市場に出る学生(または若者)へのアドバイス
というミクロな話について.
十分な能力があり(または親に十分な資産があり),いざとなったら自分自身の力で未来を切り開いていけるという人は自身の思うとおりに行動すれば良いと思うので僕から何も言う必要は無いと思います.そうではない人には,
・公的セクタ,比較的公的セクタに近い,規制業種はおすすめです
・そうでないならばせめてある程度歴史があり,労働組合が機能している企業を選びましょう
・離職率を公表していない企業については情報収集を怠らないように
・就職活動は数千万円(新卒で定年まで勤めるならば3億円)の資産を販売する営業活動です.就活中の自分は「自分という資産」を販売する営業マンだということを心の底まで理解して動いて下さい.
とアドバイスしたいと思います.
また,中小企業がいいというアドバイスもあり,一理あるのですが注意事項
・確かに優良な中小企業は存在する……しかし,「中小だからいい」というというわけではない.「中小にもかかわらずよい」ところがあるという意味だということを忘れてはいけない
また,日本だけがマーケットではないだの,海外で就職しろだの言う声がありますがけして耳をかしてはいけません.
・国際的な幸福度調査によると出身国以外で暮らす人の平均的な幸福度は低い
・現在在外邦人の生活困難が大きな問題になっている
ことに十分注意し,
・海外で働きたいなら海外勤務が多い日本企業,または外資系なら雇用環境に十分な定評のある企業以外は避けろ
・国内で十分な経験を積んでキャリアアップとして海外での仕事を考えるのはありな選択だと思う
といったところです.
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
そんなことがわかっていたら大学教員なんかしないで投資家になっています.
将来は○○産業が来る!といっている人は,その予言にどの程度の身銭を切っているのでしょう?
1950年前後に「今後の日本を牽引する産業」は観光・繊維・石炭だといわれていました.
その一方で,自動車と電子機器は日本には需要がなく,早急に店じまいすべき産業だという見解が主流でした.
就活を控えた学生さんに一番知っておいて欲しいのは,
「将来は○○産業が来る」
という予言はまず当たらない……朝の星占いくらいのテンションで見ておいて下さいという点です.
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
景況次第です
伊東乾
作曲家・指揮者 ベルリン・ラオムムジーク・コレギウム芸術監督
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
人気で振り回されるのはやめ、自分の人生をよく見つめよう。みんながいいといっている、30歳時の手取りがいい人気企業、などに自分の身の丈を合わせてみせかけるのは止めたほうがいい。君の人生を幸せにする保証は何もない。
いわゆる「人気企業」を希望するのをやめること。今回は一音楽家としてではなく、一大学教員として回答するようにするが、実際学生たちと話してみて、どうしてその企業を受けるのか?とたずねていると、つまるところ人気企業だから、という場合が決して少なくない。10年後そこが安泰という保証もないし、そもそも自分がそこに向いているかどうかも定かでない。私はこの13年東京大学で学生たちとつきあっているけれど、せっかく志望の会社に入ったのに数ヶ月で辞めてしまったケースも山のように思い浮かぶ。
人気で振り回されるのはやめろ、自分の人生をよく見つめよう、というのが学生諸君に常に贈る言葉だ。
素養、素質、資質、資格などを「みんながいいといっている、30歳時の手取りがいい、人気企業」などに自分の身の丈を合わせてみせかけるため、に考えるのは止めたほうがいい。それは君の人生をちっとも幸せにするものではない。大勢の人気はほっておいていいから、自分に向いた人生、どういう社会メンバーとしてこれからの時間を過ごすのかをよく考えてみよう。それに必要な経験を、君はいままでの学生生活の中で、どのように積んできただろうか?
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
実体経済を支える産業の中で、資産経済への依存の少ない企業を探すことを薦める。80-90年代のバブル、90-00年代のネットバブルなど、いっとき羽ぶりよく見える「成長株」の企業は、かならず栄枯盛衰がある。が、私は手堅い製造業など、実際に基幹競争力、コア・コンピタンスのある企業に注目したい。業種はあえてとわない。食品生産、重軽工業からいわゆる第三次産業まで、現在の商いの太さ細さに関わらず、そこに頼まなければ出来ない、という心臓部を持つ企業、またそういう経営戦略を練ることができる企業は、今後米国の緩やかな凋落、新興国の急成長などのなかにあっても、日本の持つ基幹競争力そのものとして強く生き残って行くと思う。というより、それが日本そのものの姿でもあると思うからだ。たとえば液晶ドライバのザイン・エレクトロニクスは工場も在庫も持たない、世界シェア40%を持つ日本の誇るべきベンチャーの雄だが、実際のビジネスは韓国をはじめ新興国と密接に連携しながら進めていると思う。まったく規模の違う個人経営だが、音楽家として私自身が仕事するのもまた、私しか出来ない内容で、主として外の方からお話を頂いて進めている。参考になる話かどうかはわからないけれど、自分の身で引き受けてしている仕事にも一言触れて、学生諸君の参考に資したいと思う。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
見かけの就職難は続くと思う。それは、学生の就職人気動向などで、浅い情報が流布することで、瞬間風速的に人気企業に志望者が集中する、といった現象と表裏すると思われる。一方で失業率の低減、他方で「中途採用」といった終身雇用の残滓のような表現が失効するような、柔軟な人事のシステムが日本に定着し、手堅く、やりがいのある雇用を地道に社会に増やす努力を、企業も政府自治体も真剣に考えるかどうか、で今後の推移は変わってくると思う。主として私たちの世代にも責任があることと思うので、評論家のように推移をどう考える、というよりは、課題として記して今後のアクションを考えたい。
南淵明宏
医療法人社団 冠心会 大崎病院 東京ハートセンター 心臓外科医
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
苦労するのは後々ためになること。おっさんらやお姉様達が心配することではない。
周囲を観ていて、仕事がなくて困っているおっさん達はいっぱい溢れているが、大学新卒の若者で本当に就職で苦労している人というのを見たことがない。世間の狭い医者でしかない私が接しているのは極めて偏狭な事例にすぎないだろうが、知り合いのご子息は希望の会社に簡単にホイホイ就職している。つまりこういう問題で統計が表す数字にどれぐらいの意味があるのか疑問。というか、スペインのように若者の半分が仕事がない、というなら問題だろうが、80%が90%になったところで就職できない奴もたくさんいるだろうし、70%になっても簡単に就職できる奴もいて、おっさんやおねぇさん達が訳知り顔で話し合う問題ではないと思う。
就職できなかった奴、就職活動で苦労した奴はそれなりに地獄を見たわけで、本当にそうなら、それはそれでこれからの日本を支える礎としてのstrong mind を彼らに植えつけたことになるわけで、むしろ好ましいことではないか。自分が就職できなかったからと言って、バカ首相やアホ大臣のせいにするのは間違いだ。それにしても大企業への就職が決してサクセスを保障しないご時勢なのだから、就職しても同じような状況は続くし、安泰はないわけで、昔のブランドの上で胡坐をかいて会社の資産を食い潰していながら自分には全くその自覚がない無能なおっさん世代よりも、こういう世代の人たちははるかにましな仕事をすると思うし、もって「日本再生」を達成してくれるのではないかと期待できる。また、こんなふうにおっさんやお姉さまたちが若者に「あんた達大変ね!」と不安を煽っているようでは、就職前の段階でも「どげんかせんといかん!」とみなさん対策を講じるだろう。例えば、英語しかできないくせにいばっているバカが消え、最低限英語、プラス・アジア圏の言葉、つまり韓国語か普通語、あるいはインドネシア語=マレー語、アラビア語ぐらいは話せるようになっておこうというのが常識になったりするのではないか。
というのも、今この回答を赤道直下の外地から送らせてもらっているが、お招きいただいたこちらの識者の方々は口をそろえて日本の衰退の原因を「日本語の壁が原因でしょう。それを克服しない限り、これからどんどん落ちていくんじゃないですか」
などといった観測を披露されるのだが、まさに正鵠を得ていると思う。
ちなみに私はそれに対して、「日本人は外国の言葉ができないだけじゃなくて日本語すらろくに話せないんです。政治家見たらわかるでしょ。大事なところでいつも原稿棒読み。国辱ですよ!」とさらに苛烈な現実を地球規模で啓蒙すべく努めている。
医者だからということで威張っている54歳の偉そうなおっさんからのアドバイスとしは、とにかく人。企業にとっても就職する側にとっても人が大切で、就職する側としては『人』に就職する、『人』に出会ってかかわって自分を高めていくため、という観点で社会に飛び出して欲しい。
一方、企業の方に新卒や4月採用に固執しないとかの要求もわけ知り名識者からはあるのだろうが、今現在まともな企業はすでにそうなっている、いやそうでないと有能な人材が集められない情勢ではないだろうか。言われたことだけきっちりこなす兵隊さんだけでやっていこうとする企業なんていまだに存在するのだろうか。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
規制、指導で業界をがんじがらめに縛る奸僚どもを適当にあしらいながら、日本の市場に固執せず地球規模で市場を展開する製造業種。とは言うものの、結局個人のうで次第。「手に職」と「人脈」が人生を泳ぎきるための櫂。リーマン・ショックに続く新たな金融商品で数年後にまた大きな金融危機が訪れるとの観測があるようで、その直前で逃げ切るカンのよさ、というかウンがいい企業じゃないと今就職しても危ないでしょう。そうなると情報のない日本の企業はのきなみダメかしら。
他にも某国の「おそらくやってくるだろう金融バブル」の話を昨年からよく耳にするが(未だに現実化しないのだが・・・)、そういった話に真剣に首を突っ込んでいるような尻軽な企業はあまりに危なっかしい。騙されてると思うんですけどね。間違いなく。いや騙されているとわかっていて、浮かれているふりをして、そういう話で盛り上げるのが国際金融業界の常識なんでしょうかねぇ。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
多少の変動はあっても、昔から本質は何も変わっていないんじゃないでしょうか。
就職という関門で徹底的に踏みつけられたことでその後がんばって成功した人はいっぱいいます。
確かに企業の体質も労働の本質も学生気質も変わっている点はあろうかと思います。
でも無能で努力しない奴が楽に暮らせる世の中なんて今までにもこれからも存在するはずはないのであって、やっぱり事の本質は未来永劫、変わらないと思います。
さらに言えば、昔からも本質はそうだったが、現代の職場でブルーカラーとホワイトカラーがはっきりと区分けされるようになってきた、ということだと思います。企業は経営効率を上げるため、誰でもできる仕事、つまりブルーカラーの仕事を外注するようになったということだと思います。今回のテーマの就職とはホワイトカラーにいきなりなりたい、という希望を多くの若者が達成できない、という話なのだと思います。
こう考えるとだれもが、「そんなの当たり前でしょ」と思うのではないでしょうか。
っていうか、おっさん世代の仕事のほうが心配すべき問題なのではないか。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
自信を持って自分を大切にしてください。働くあなたを尊重する会社が良い会社なのだと思います。
一般の就職活動を経験したことがないので私にはわかりませんが、学生たちには自分を見失わず自分を信じ大切にすることを常々願っています。働くあなたを大切にする会社が良い会社なのだと思います。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
働く人たちを大切にしない会社や産業に将来性はないと思います。
少子化傾向のなかで、労働者を使い捨てたり「社畜」となることを求めたりするような経営者は自分さえ良ければそれでいいのであって、会社や産業ひいては日本社会の健全な成長には無関心であることを自ら暴露しているようなものではないでしょうか。
そういう意味でも、学生たちには労働者としての権利の基礎知識を持ち、小さかったり無名だったりしても、働く人を大切に育てる会社や産業を選んでほしいと思います。ひとつの目安は、女性社員が働きつづけることができる会社や産業であるか、だと思います。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
いわゆる「就職難」は景気低迷によるものばかりでなく、採用・就活のあり方に起因する面もあるように思います。外国人学生(留学生)の採用はこれまでより進むべきだとしても、日本人労働人口の減少ペースに見合うほど急速な外国人労働者の増加は考えにくいことから、企業側もより賢く採用人事を行う必要があるのではないでしょうか。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
希望の会社に就職することを第一にするより、希望の仕事を見つけてください。どういうキャリアを歩みたいか、大企業より小さいほうが自分の職務範囲が大きくスキルを得やすいことも含めて探してみてください。大事なのは、自分が5年後、10年後、どの会社に行っても働けるような能力を養えるか、です。
そもそも、今後、マーケットバリューのあるスキルを持った人間を育てていくとなると、職種採用が必要。新卒は唯一例外の採用になるのでその機会は必要。しかし、3年生の9月から4年の5月までの1年留学ができるように、就職活動のチャンスは年に2度ほど第二新卒も含めて機会を与えるのが良い。
日本の新卒採用は、いまだに就職ではなく、就社になってしまっている。だからこそ、大企業を優先する学生が多い。大学生の内定率を聞いていると、人員不足のベンチャー企業である弊社はいつも不思議な気がする。若年ハローワークなどを活用しても、なかなか、ベンチャー企業の人材募集の情報を知ってもらえていないように思う。そういう中、最近、新卒でも40万、60万などの報酬をとり、人材を斡旋するビジネスが出てきている。スキルを持っているわけでもなく、単に大学のブランド名で報酬も変わるようで、何だか逆行しているように思う。
さて、学生さんにとってという問いだが。。。私が社会に出た80年代は超氷河期どころではなく、女子大生に門戸を開いていないところの方が多かった。友人などは4大でも短卒の資格で就職していた時代である。就職活動の情報もなく、ネットもなかった。自分で図書館に行き、企業を調べた。今は何でもネットで調べることができる。最近は一端勤めたら終身いたいという学生も多いようだが、自分が何を得ることができるか、どういうキャリアを歩みたいか、大企業より小さいほうが自分の職務範囲が大きくスキルを得やすいことも含めて探してみてください。希望の会社に就職することを第一にするより、希望の仕事を見つけてください。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
造船、繊維、航空、マスコミ、証券・銀行、ネット系、その時代の人気企業は10年単位でめまぐるしく替わっていきます。今人気のある業界は、10年、20年経っていれば斜陽になっているかもしれません。
人口も減っていきます。ということは、やはり、日本市場以外に市場を持っているような産業が優位になっていると思います。
Q4. 今後、就職難は改善されていく
明らかに人口が減り、働き手が減るという時代、就職は選ばなければ改善されていきます。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
そもそも新卒一括採用、年功序列、終身雇用は時代に合わなくなってきている。学生は新卒で人生決まるなんて思わず、単なる人生の一ステップだと割り切ってガンバレ!
経営者にとっての新卒一括採用の意味合いが薄れてきている現実、ネット経由でエントリーシートが人気企業に過剰に集中する現実、若い世代の能力をセレクションする側の古い世代が見極められない現実など勘案すると、就職活動そのものが宝くじ化しつつある。
一方で「志望企業」と言っても、学生はその企業のことを十分に分かって志望しているわけでもなく、希望の会社に入れれば幸せというわけではない。
特に最近は、元気のある企業ほど新卒一括採用の重要性を低くしている。
この際、学生は新卒採用の機会は一つの機会と割り切り、この後の人生でまた会社を変わることを前提に、今の時点で入りたい会社、経験して見たい職種を選べばいいと思う。将来は変わることを前提に。
企業も中途採用の増加傾向は止めようがないので、新卒偏重を改めるべき時。
ガンバレ、学生。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
21世紀になって、経営者の考え方、能力、性格が会社に与える影響力が以前よりも格段に大きくなった。そういう意味では、経営者の顔が見えない企業は低迷する可能性が高い。顔の見える経営者を継続的に出せている企業に注目。
Q4. 今後も、就職難は改善されず、恒常化する
企業は50代や40代の雇用を守るために新卒採用をよくせいし、ますます非効率になっていくという雇用の悪循環から逃れられない。就職よりも早く見切りをつけて起業した方が若い世代にはチャンスがあると思う。
浜辺陽一郎
青山学院大学大学院法務研究科(法科大学院) 教授,弁護士
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
これからの厳しい競争を生き抜く自分の人格・能力、働く力をいかに高めていくか、どうやって市場における価値を高くするかを考えろ
なぜ希望の会社なのか?
その会社の社長、トップを目指すのか、それともキャリアアップを目指すのか?
それを実現するための能力は、いろいろとあるだろう。
自分の能力と個性を活かして、その会社あるいは、その会社を通して社会に対してどう貢献するのかを見据えて、そのビジョンを実現するためにどうしたらいいかを考えてほしい。
希望の会社が10年後、20年度にどうなっているか?たとえ、どうなっていても、そのときに自分はどう生きていくのかを考えてもらいたい。
くれぐれも、会社にぶらさがって、何とか会社から給料をもらえればいいという考えでは、難しい局面に直面したときに大変かもしれない。将来を見通すことは難しい以上、これからの厳しい競争を生き抜く自分の人格・能力、働く力をいかに高めていくか、どうやって市場における価値を高くするかを考える時代なのではないか。
さしあたり、自分が何をやりたいのかを見極めること
そして、現実的には、「運」と「縁」で決まります。それを、つかみとれる自分になること。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
確実な業界などはない。
また、そういうものがあると思うのも幻想ではないか。
将来は決して安定したものでも、決まりきったものでもない。
その意味で、どういう企業や産業が伸びるかが分かれば、株でも大もうけできるだろうが、そういうことは無理であって、正解がどこにあるかを回答してもらうことを期待すべきことでもない。
ダメ社会でも、それなりに栄えている産業はあるかもしれないし、構造改革が進むかどうか、どういうリーダーが出てくるか、どういう運命が待ち受けているか、誰も分からない。
IT?教育?介護?高齢者向け産業?新興国向けビジネス?環境ビジネス?流通?その他のサービス業?世界の平和がどうなっているかにもよるし、日本が大きな政府を目指すのか、小さな政府なのか、どういう国家になっているかによっても、いくつもの異なったシナリオが描けよう。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
今回の一連の質問に見られたように、「就社」をもって就職と考えるようでは、将来は行き詰るのではないか。
個人が賢く生きていくためには、会社に依存することができる人数は限られていくだろう。グローバルな競争にさらされた市場では、結局のところ、働き手の能力、実力次第である。それを磨くことが大切であり、会社にぶら下がろうとする労働力では、将来は行き詰る。企業は、どんな貢献をしてくれるかを見ている。
とするならば、学生も自分が会社や社会にどういう貢献ができるのかをとことん考えるべきであるし、その能力や実力を蓄積するために、大学や大学院などで存分に学ぶべきことを学んでもらいたいと思う。
また、学部からいきなり就職ではなく、専門職大学院でプロフェッションを目指すという生き方も大きな選択肢となる可能性があり、実力本位の社会で、自分の能力の基礎となる技能と知恵を学ぶための資格の取得(例えば法科大学院を卒業して弁護士資格を取るといったこと)が必要である。それが充実していけば、そこから新しい知恵をベースに、新たな仕事を開拓していくことも期待できるかもしれない。
残念ながら、学生たちは、あまりにも近視眼的に考えすぎだ。そう仕向けているのは、親たちであり、マスコミではないのか。教育現場では、まともに勉強しないで、とにかく就職活動しているのは残念。
『「文系・大卒・30才以上」がクビになる』(新潮新書)という本が出ているが、能力なしではクビになっても仕方がない。クビにならないための能力とはどういうものか、クビになってもいい自分の実力をどうつけるのかを学生たちは考えるべきだ。特に文系の諸君。
藤巻健史
株式会社 フジマキ・ジャパン代表取締役社長
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
若者が職を得る最良の方法は円安になって日本人の仕事が増えることに尽きる。若者は「円高打倒!」というデモをせよ!学生諸君の将来にかかわる大問題なのだから、そのくらいは許される。政府が円安誘導の方策を考えつかないのなら学生から提案し、日本のリーダーを洗脳すべきである。為替は動かせるのだから。
若者が職を得る最良の方法は円安になって日本人の仕事が増えることに尽きる。
円高とは、円でもなんでも安く変えること。外国人も安く買える。すなわち外国人労働力が安くなるのだから、企業は日本人の首を切って外国人を雇う。いわゆる工場の海外移転による空洞化である。工場が海外に行ってしまえば、レストランその他周辺の商店はシャッター通りになりバス会社も左前になる。
ドル/円が160円から80円になれば、外国人の給料が半分になるということだ。競争にならない。
円高が続くなら、日本人の雇用の場がないのだから、どんどん小さくなるパイの取り合いである。
労働市場というパイが大きくなるためには、外国人の給料より日本人の給料が安くならなければならない。それは円安しかない。月給1000ドルの外国人と月給20万円の日本人。ドル/円が80円ならば1000ドルの外国人は8万円で雇えるから20万円の日本人など雇わない。ドル/円が300円ならば1000ドルの外国人を雇うのには30万円必要となるから当然、日本人の採用である。円安になれば、日本の労働市場は売り手市場となる。
「リクルートスーツに何を着ていくか」とか面接でなにをどう答えろということを考える時間があったら、「学生運動をやれ!」と私は言いたい。「円高打倒!」というデモである。私は学生運動は嫌いであるが、学生諸君の将来にかかわる大問題なのだから、そのくらいは許される。政府が、なんら円安誘導をしないなら学生諸君から提案し、日本のリーダーを洗脳すべきである。為替は動かせるのだから。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
私は、今、国債と円がバブルだと思っている。いずれバブルがはじける。財政破綻に伴う円安である。1997年、通貨危機の時の韓国と同じ状況がやってくる。あの時、韓国でなんと言われたか?「英語が話せない人は生きていけなくなるだろう」「英語を使う必要ない企業に勤めたら食べていけないだろう」要は、国際社会を相手に生きていく企業に勤めろということである。
日本もバブル崩壊とともにやってくる超円安を武器に大回復すると思っている。もしそうであれば、成長する企業とは世界を相手にする企業、外需を頼りに生きていく企業である。円安で国際競争力は大回復するのだから、そういう企業は、非常に強くなる。韓国の現在と同じである。
もっとも日本経済が外需主導で大回復すれば、内需主導型の企業にも、おこぼれが来る。
Q4. 今後、就職難は改善されていく
財政破綻による国債と円のバブルがはじけると数年間は苦しいだろう。労働市場も、今よりよほど苦しい。1997年の韓国でも、あの国は終わった、地獄を見たと言われたのと同じだ。しかし、韓国はあの時に起きたウオンの急落のおかげで、その後、国際競争力を回復し、今は日本湯織はるかに強い経済をエンジョイしている。
日本も同じである。深く暗い闇の後は超円安で国際競争力大回復の時代がくるであろう。問2で書いたように、円安とはモノ、サービス、日本人労働力の値下げだからだ。大幅値下げをすれば、モノもサービスも売れるようになる。日本人労働力も同じである。
深く暗い闇の間は若者に仕事はないかもしれない。しかし、その後、超円安によって日本が国際競争力を回復すれば話は別である。中途採用華盛りである。労働力が足りなくてしょうがない時代が来るだろう。それが市場メカニズムである。
ちなみに今、円が高いおかげで留学費用は円貨では安い。将来やってくる英語が必要な時に備え今、留学しておくのも一案であろう。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
礼服のネクタイの色を黒にするか、白にするかによって、コンディション・フィールドは大きく異なる。どの職業でもあまり変わらない。ネクタイの色をどのようにするかは、就職後の舞台で演じる各自の選択であり、それにより仕事のやりがいも変わる。
まずは、希望する会社を自分でどのように捉えるかということを考えよう。
私は、裁判官、検事、弁護士のどれに進むべきかについて、教官として、司法修習生にアドバイスすることが多くあった。その際、私は、礼服のネクタイの色を黒にするか、白にするかによって、コンディション・フィールドは大きく異なる。法曹としてどの職業でもあまり変わらない。ネクタイの色をどのようにするかは、就職後の舞台で演じる各自の選択であり、それにより仕事のやりがいも変わる。要は、就職後の各自の意識の問題である。希望する会社というのは、いわば、そう言う意味で柔軟に捉えてみても良いと思う。「むしろ鶏頭となるも、牛後となるなかれ」という精神で希望会社を選択し、就職後、ネクタイの色を何にするかは、各自が決定実行していくこと、それが大事だと思う。
Q3. 回答を控える
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
景気との関係である。企業家は、景気が悪くなる、あるいは、低空飛行を継続するような景気情勢では、新規採用を抑え気味とする。従って、景気動向によって就職難の問題が推移していくと思われる。
吉崎達彦
株式会社 双日総合研究所副所長主任エコノミスト
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
広い世の中を見てみよう
無知なままでも、思い込みで行動できるのは若者の特権です。なるべく自分を飾らずに、この機会にいろんな会社を訪問して、広い世の中を見てみるといいと思います。会社員になってしまうと、それほど自由な立場で「会社訪問」はできなくなりますから。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
私はエコノミストですが、10年後、20年後のリーディングインダストリーが何であるか、まったく見当がつきません。経験的に言って、この手の予想は滅多に当たるものではありません。
私自身、20年前に今の商社業界がこのような姿になっていて、自分がこんな仕事をしているなんて、夢にも思いませんでした。これから先の20年でも、日本経済は大きく変わるはずです。「安泰な場所」を探してもあまり意味はありません。「自分を磨けそうな場所」を探すのが良策だと思いますよ。
Q4. 今後、就職難は改善されていく
ごく簡単な話で、若者の数が減るから競争率は下がるはずです。
「ないものねだり」をしなければ、きっとしかるべき道が拓けてくると思いますよ。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
まず、自らの将来について、決して悲観しないことです。周りの(悪い)状況を気にすることなく、
周りの方々に感謝しながら、自らの能力を信じて努力すればば良いでしょう。
ただ、「棚からぼた餅」式に何の努力もなく自らが入りたい企業に容易に入れるというわけではありませんから、様々な意味で自らの能力の研鑽に努めることが重要です。その意味では、忍耐強さが重要です。
Q3. 回答を控える
現時点から、10年後20年後に日本を牽引している企業や産業が、自明にわかるということはない。だからこそ、将来性がある企業や産業をにらんだ「運任せ」の職選びよりも、自らが「やりがいのある仕事」と思える仕事を目指して努力する方がよい、と考える。
各自の関心や信念で、将来重要性を増す仕事があると予想するのは良いとして、またその予想に従ってそうした仕事に就こうとする意欲も良いとしても、それが高い確度で実現するとは限らない。そうならば、周りが将来性があると予想しても実際にそうならないと、予想が外れたリスクを負う形で人生後半を向かえざるをえなくなる。だから、将来性があるか否かではなく、自らのやりがいを信じて仕事を選ぶのが良い。
Q4. 今後、就職難は改善されていく
デフレが終われば、多くの企業は今よりも負債や固定費用を負って拡張的な経営することが可能となるため、今より雇用を増やす可能性が高い。今後、わが国では人口減となるが、内需が減る懸念はあるものの、若年労働者はより稀少となる。インフレ経済になれば、雇用に伴う固定的な費用は相対的に負担が軽減されるから、やがて若年の就職難は改善されることになろう。
森信茂樹
中央大学法科大学院教授 東京財団上席研究員
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
人生のピークを後半に持っていくためにも、毎日少しづつ継続して進んでいける力をつけることが必要。継続は力なり。
いろいろな人生を見てきた感想としては、「人生のピークをいつに持っていくのか」ということが重要だと考える。お受験で小学校・中学校に入った時がピークの人、大学合格時がピークの人、就職時がピークの人など実にさまざまだ。ピークはできる限り人生の後半に持ってくることが望ましいわけで、自分流にあせらずじっくりと進んでいくことが必要ではないか。
こう考えると、新人には、「継続は力なり」という言葉を贈りたい。一進一退の人生の中で、毎日少しづつ継続して目標に向けて努力していく力を持つことではないか。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
公務。
日本の国家の在り方を考える「公務」と言う職業を、若者はもっと魅力的に考えてもよいのではないか。いい人材が国家の運営に携わらなければ、国際競争社会で日本国の未来は無い。そのためには、むやみやたらな官僚・公務員バッシングをやめ、地道に公務に取り組んでいる様々な分野での公務員をありのままに紹介すべきだ。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
人的資産の質により、就職の格差は拡大していくだろう。それを防ぐ政策が必要になる。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
自分が仕事をするつもりの期間(少なくとも30~40年)のビジョン、見通しを
考えておくこと。
自分が仕事をするつもりの期間(少なくとも30~40年)のビジョン、見通しを
考えておくこと。
この30年程度を振り返っても、かつての花形就職先が悲惨な状態になっていることは
いくらでもある。
「親が納得しそうな会社に・・」というのが、だいたい最悪の選択。
もちろん、戦略的に考えた上で「敢えて、最初は、今後衰退しそうな産業に入ってみる
」というのはあり。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
潜在的なのびしろが間違いなくあるのは、国の規制や政策で歪められている産業分
野。医療、健康、介護、農林水産業、エネルギーなど。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
短期的には経済環境次第。
ただ、現在の若者の就職難には、構造的要因もある。解雇を過剰に規制する労働法制が、
若者の雇用を奪っている。これが解消されれば、一定の改善は見込める。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
人間的に信頼できる人、柔軟な思考の持ち主、一生懸命働く人であればいい。
希望の会社ということなら、その会社の採用基準やニーズに合えば就職できるということしか言えないが、一般的には、人間的に信頼できて、柔軟な思考の持ち主で、まじめに一生懸命働く人であればいいと思う。
Q3. 回答を控える
Q4. 今後も、就職難は改善されず、恒常化する
当面は、就職難の状態が続くと思われる。就職の形態については、新卒一括採用に加えて、中途採用の比重が増し、現在のエントリーシート重視の採用方法も見直されると思う。企業は即戦力を求めており、また採用の失敗もかなりあると聞くからだ。インターンシップの充実、非正規雇用から正社員への登用などもさらに広がるだろう。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
英語と体力勝負
大手商社の課長の意見。
「TOEICで800点以上、体育会でレギュラー選手だったら無条件で採用する」
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
米の大卒者対象のウェブサイトcollegetimesの「大卒者にとって将来有望な職種」は次の通り。
1、看護士
2、教員
3、会計士
4、医師
5、弁護士
Q4. 今後も、就職難は改善されず、恒常化する
1985年以来、日本の大学数は40%増、大学生数は100万人増。
一方企業数と労働者数は減ることはあっても、増えることは期待できない中で物理的に就職の難しい状況は改善できないだろう。
沈才彬
多摩大学大学院フェロー(中国ビジネス研究所代表)
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
学生の原点は「学ぶ」と「生きる」にある。つまり、学びながら生きていくことだ。卒業して社会人になってもこの原点を忘れないでほしい。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
10年または20年後、「幻想型知識産業」が日本経済をけん引する産業になるかもしれない。従って、学生諸君は大胆に幻想してください。ひょっとすれば、あなたの幻想型アイデアは大きな商機につながるかもしれない。
Q4. 今後も、就職難は改善されず、恒常化する
少子高齢化が加速する中で、国内需要だけでは日本企業はもうメシが食えないことは明確である。国内市場の縮小によって、雇用維持は至難の業で、学生の就職難の改善が難しいと思う。
しかし、目を海外に向けると、新たな市場が見えてくる。これはBRICsに代表される新興国市場、特に成長が著しアジア市場だ。成長市場のエネルギーを最大限に活用することは成熟国日本の企業にとっては、死活の問題と思われる。学生諸君もグローバル視野をもって、就職活動を国内に限定せず、海外にも展開してほしい。
鈴木豊
青山学院大学大学院会計プロフェッション研究科教授・公認会計士
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
①学生諸君も自分の人生に危機感をもち、これに自ら対処する環境つくりと実行力をじっくり考え計画しなければならない。②専門性を持つべきです。③時間との勝負であることを早く気が付くべきです。④「人間至る所青山(せいざん:安住の地)あり」の心を目指すべきです。
1.学生諸君も自分の人生に危機感をもち、これに自ら対処する環境つくりと実行力をじっくり考え計画しなければならない。理由は、目的意識がはっきりしている学生は、自己の人生に対して危機感を持つ習性を備えているように見えるからです。もちろん過度の危機感は持ってはいけませんが。
2.専門性を持つべきです。とはいえ学問的・科学的な万全の専門性ということではなく、大学に入学し、2-3年で習得できる自分の限界内でよいのですが、専攻している学部・学科の中で自分のもっとも興味のある領域で十分です。理由は、専門性を得る勉強は一朝一夕には得られず、一心に習得しようと努力している学生は、知らず知らずに成果を得ているように見えるからです。
3.残念ながら時間との勝負であることを早く気が付くべきです。この気持になることは大変なことですが、残念ながらやはり競争社会だからです。
4.でき得る限りの努力をして到達すれば、・・・「人間至る所青山(せいざん:安住の地)あり」の境遇に達することになると思います。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
1.経営方針・組織の健全性・経営者のマネージメント能力から判断すべきです。が、これらの評価は難しいのですが、一生懸命情報を集め理解しなければなりません。
2.将来性ある業種はすべての業種ということになりますが、1の適格性を備えた企業がその業界のトップになっているように見えます。
3.将来性のある業界・企業は、現在元気のある業界・会社ではあると思いますが、すたれるところも出てきます。その見極めは難しいのですが、住民・国民・市民そして消費者の満足度を得られる財やサービスを作り出すところがもちろんお勧め企業ということになります。それは企業力ともいうべき開発力・独創力を持っている企業・産業です。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
当分の間は、就職難は続くと思われますが、元気な産業・企業が現れ企業側も学生側も部分的に改善されていくものと思われます。しかしそのためには政治と行政が、適正に活性化することが絶対条件です。なぜなら現在の就職難は、一に産業・企業側だけにあるのではなく、政治・行政の国民・納税者に対するパブリックアカウンタビリティーを履行していないという不信から生ずる期待ギャップが解消されるような状況が見えないからからです。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
青臭く聞こえますが、真剣な熱意と努力に尽きると思います。マニュアル本にあるような対策は事実でしょうが、最終的な決め手には足りません。必要条件は設定できても、十分条件はわからないとしか言えません。王道はないということです。
実際にゼミ生など、就活に苦労している学生を抱える身としては頭の痛い問題です。希望の会社に就職するために必要な素養、資格等がわかれば苦労はしません。こうした世の中の風潮や、いわゆるマニュアル本、それに基づくしたり顔のネット投稿の「噂」が学生を苦しめていると思います。ネットの例で言いますと、私の所属する法学部新聞学科はマスコミ志望の学生が多いところです。しかし、ネットあるいはネットなどの情報を信じる世間の風評ばかりでなく学内の中にも、新聞学科を出てもマスコミには入れないとか入った人はいないなどのデマが横行しています。現実のデータでは、全国紙にも放送局にもほぼ毎年内定をいただいています。もちろん希望者全員というわけではありませんから、数名程度です。これはマスコミの募集人員が少ないからであって、学生が気にする大學のランキングから考えれば大健闘であるといって構わないと思います。したがって現在では、就職氷河期に向けてあまりにも多くの学生が大学名だとか、世評を気にするあまり、画一的な対応しかできなくなっている情報化社会の負の側面が強く出ている気がします。
ですから、就職に必要なものは、その企業あるいは業界に入りたいと思う強い気持ちがもっとも必要であると考えて指導しています。強い気持ちがあれば、それなりの努力をするでしょうしその努力は将来的に見れば、必ずプラスに働くと信じるからです。必要な資質があれば生まれつきのものでしょうから、生まれた時点であきらめるしかなくなってしまいます。資格があるのであれば、希望者全員が資格を取るので、条件ではなくなってしまいます。具体的ではなくて申し訳ありませんが、熱意としいて言えばそれを表す表現力、積極性でしょうか。もちろん、これらは絶対的なものではなく、熱意があっても希望がかなわない学生もおります。こうした学生の指導が就職に関して、大学に求められているものかもしれません。
Q3. 回答を控える
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
就職難の定義ですが、希望職種と採用状況との乖離は以前から指摘されているところで、すでに恒常化しているといってもよいでしょう。その意味では、すでに恒常化しています。どこかには就職できるという状況は景気動向との関連ですが、しばらくは改善されないでしょうが、政界再編などの政治が動くようになれば景気とともに改善されていくものと思われます。
大學の仕事により高校回りなどをしていますが、近年、地方では就職先の確保が難しいので、公務員志望の生徒が増えているようです。憶測ですが、まじめな生徒であればあるほど、本人の希望というよりも親の勧めで志望しているように感じます。その意味では、就職難などが「宣伝」されればされるほど若者が夢を持てなくなる社会が形成されていくように危惧しております。
問1、3にも関連することですが、高度経済成長の時代は、「よい大学に入ればよい企業に入れて幸せな人生を送れる」というリニアー(直線)モデルが有効でありました。そこでは良い大学に入ることが重要になるわけで、受験戦争が勃発することになります。一方で敗者は身の丈を図りながら就職先を探していたのでしょう。現在は、このモデルがすでに有効でなく、まず大企業と言えども生涯安定を保証できなくなりました。したがってこのモデルが崩れた以上、大学名で勝負する時代はすでに遠のいていると思っています。同時によい企業も5年単位が限界で、20年後は保証できない状況になっています。その中で企業を選び、就活することは大変なのですが、本人の熱意や努力が試される時代になっているともいえます。結果としてはポテンシャルの高い学生はいわゆる有名校に多いのも事実ですが、社会の変化を親や我々も認識せざるを得なくなっているように思います。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
「基礎学力」を高めた上で、「哲学」「思想」「論理的思考力」を磨くことが必要である。「握り方3年。立ち方3年。突き方3年。9年やらないと空手の門には立てない」「凡事徹底(ぼんじてってい)」
一言で言えば、「基礎学力」を高めた上で、「哲学」「思想」「論理的思考力」を磨くことが必要である。
受験の世界では、そもそも最初から問題が与えられているし、問題の答えはひとつであることが多い。しかし現実の社会では、第一に、問題自体を自分で発見・設定することが極めて重要だ。第二に、問題の答えはひとつとは限らず、多くの選択肢を「比較衡量」する能力が求められる。「比較衡量」に際しては、個々人の根底にある「哲学」や「思想」が問われることはいうまでもない。その前提条件として「論理的思考力」を磨くことが非常に重要だ。
「哲学」「思想」「論理的思考力」を涵養するには、「基礎学力」を高めることが第一歩となる。
極真空手の創始者であった故大山倍達氏は、常々「握り方3年。立ち方3年。突き方3年。9年やらないと空手の門には立てない」と仰っていた。
しかし、その大山氏ですら、晩年、夜中に目が覚めて「自分の拳の握り方が本当に正しいのか?」と自問することがあったという。
私自身、物事に対する判断や、結果に至るロジックが本当に正しいのかどうか、未だに自問する日々が続いている。
どの分野でもそうだが、道を究めようと思えば、その道程は限りないのだ。
仕事は小さなことの積み重ねである。「凡事徹底(ぼんじてってい)」という言葉を肝に銘じて欲しい。大きなことばかり言って、地道な努力を怠るような人間になってはいけない。
最後に、具体的なアドバイスとして、①まずは新聞を隅から隅まで読むこと(世の中の大抵のことは新聞に書いてある)、②志望理由を練り上げ、それを面接官に説得力のある形で伝える練習を徹底的に行うこと、③自分のセールスポイント(得意分野)を最低2つ以上持つこと、という3点を推奨したい。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
1950年代半ばに「三白(さんぱく)景気」というのがあった。当時、砂糖・セメント・硫安(肥料)の3業種には、極めて優秀な学生が大挙して就職した。花形産業は時代と共に移り変わる。中長期的な産業構造の変化は誰にも予測できない。学生の皆さんには、産業の将来性を(生半可に)研究することよりも、「その事業に社会的意義が感じられるのか?」「自分が本当にやりたい仕事なのか?」といった点について徹底的に悩み抜いて頂きたい。「人間万事塞翁が馬」である。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
IT革命の進展等を背景に、世界的に「中間層の崩壊」が起きている為、グローバルな就職難は構造的な問題として継続する。いわゆる「労働のコモディティ化」という現象である。
わが国では「少子高齢化」の進展等を受け、10~20年程度のタイムスパンで見れば、雇用環境は最悪期を脱すると見られるが、労働条件等は厳しい状態が続くだろう。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
就活をしないこと。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
J Power および 四国電力
電力の重要性をこれほど感じる瞬間もないだろう。そしてこれほど激しい批判にさらされる時代もない。その中で、大学を出て、いきなり電力会社に入るのには勇気が要るだろう。
だからこそ、そこにフレッシュな素晴らしい人材が入れば、その企業の人々は、君を歓迎するだろうし、ライバルも少ない。そして、社会の厳しい批判にさらされることは、その企業と君を鍛えることになるだろう。J Powerは電源開発の最大手、九電力の枠外での唯一の望み。四国電力は九電力の中で、最も透明性が高く、意識が高く、小回りの利く会社。この二社は日本の国内経済の鍵となるだろう。
Q4. 今後、就職難は改善されていく
優秀な採用担当者、優秀な学生達は、この就活プロセスこそ、日本を最も駄目にする仕組みであることに気づいている。したがって、徐々に離脱していくだろう。メディアでは、これからも就職難と報道されるだろうが、この就活プロセスに残っている企業と学生達は、次の時代を担えない企業と人々なので、それ以外のところに優良企業も優秀な学生も集まるようになる。そうなると、大部分の学生達も新しい流れに気づき、そちらへ移動していく。その結果、この壮大な無駄な就活プロセスはなくなっていくだろう。
石黒不二代
ネットイヤーグループ株式会社代表取締役兼CEO
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
まず、自分がやりたいことを定めること。そして、学生時代に徹底的にそのための勉強をする。やりたいことを学生のうちに決めることは簡単なことではありませんが、学校で得意だったこと、成功体験や失敗など自分のたな卸しをしてみて、漠然とでもいいから自分を知ってみてください。それが希望の会社を決める第一歩です。
まず、自分がやりたいことを定めることです。そして、学生時代に徹底的にそのための勉強をする、また、サマージョブやインターンなど企業活動に参加することです。
そして、企業の大小に関わらず、自分がやりたいことが実現できる会社を選択することです。現在の日本の新卒採用は、企業側も学生も的を絞りきれず、採用基準も軒並み同じ資質を持った学生に集中する傾向があるようです。お互いに絞りきれずに、結局、少数の学生に採用が集中するとか、学生も産業さえ絞りきれないことは、残念なことです。
自分がやりたいことを学生のうちに決めることは簡単なことではありません。しかし、自分の生き方や学校で得意だったこと、今までの成功や失敗(何を成功と感じるか、何を失敗と感じるかは人によって違います。自分の成功や失敗に対する考え方を学ぶことも自分を知るための方法です)、つまり、自分のたな卸しをしてみて、自分を知り、自分がやりたいことを漠然とでもいいから、知ってみてください。それが希望の会社を決める第一歩になります。
自分が好きなこと、得意なこと、これがわかれば、勝てる法則も見つかります。人はそれぞれが違うもので、企業も違うものなのです。正しいマッチングを見つけられれば、もっとお互いがハッピーになるはずです。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
私も子供を持つ親ですが、彼は現在シリコンバレーにある学校を卒業します。その就職活動状況を見ていると、日本と全く違うと感じます。まず、自分たちの専攻を生かしてかなりやりたいことも決まっていて、企業側も採りたい学生の資質や才能を評価します。ジョブフェアに来校した企業と徹底的に話し、企業の大小に関係なく、ほぼ全員が4年生のかなり早い段階で決めていきます。有名校ですが、私の知っている学生はすべてベンチャー企業に就職を決めました。学生にとっては、自分の才能を生かせること、会社への貢献度が高くなること、また、金銭的な報酬と言う意味でも、ベンチャー企業のほうが上場益を得られる可能性があるため、人気が高いのです。
私の意見は決して、ベンチャー企業のみを薦めているという意味ではありません。日本全体が保守化していて、大企業や政府系など安定志向が蔓延していることに警鐘を鳴らしたいだけなのです。そして、大企業では、相対的に自分の力でコントロールできることが少なく、結局、依存度が高くなるためにリスクが高いことを知ってほしいのです。重要なことは、企業に依存せず、自分が中心になって企業をひっぱることができるように自分の力を高めてほしいのです。牽引する企業や産業を選ぶのではなく、自分が企業や産業を牽引することができれば、リスクは減ると考えてください。
Q4. 今後、就職難は改善されていく
上のことができれば、正しいマッチングができて、それぞれの産業で才能ある人が企業や産業を牽引していくため、就職状況も経済も改善すると思います。
中津孝司
大阪商業大学総合経営学部教授,国際問題評論家
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
社会に存立する組織体は世のため人のために存在する。それができない組織体は社会から退場せざるを得ない。人間も同様である。学生諸君には世のため人のために献身できるための自分力を身につけてほしい。
学生たちは就職活動を本格始動させる前に、今、通学する大学になぜ、進学したのかを自問自答すべきだろう。大学のブランドや就職率で選択した学生が多いのではないだろうか。それは自らが就職を大学に頼っている証である。その受け身な姿勢をまずは正す必要がある。そのうえで、自分が世のため人のために献身する覚悟を決めるべきである。どの組織体に就職するかはあまり重要ではない。就職先でどのように生きるかが大切である。
就職を考える学生は自分を鍛えることに専念すべきである。資格を取得すれば就職に役立つと考える学生は愚かである。学生には自分が世のため人のために何ができるかを真剣に考えてほしい。世に存在する組織体はすべて社会に役立つために存在する。それができない組織体は社会から消滅する。営利企業も非営利企業も本質は同じ。就職を目指す学生は邪念を捨て去り、社会に役立つ「個」となることに専念して欲しい。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
社会の変化に対応できる力があるかどうか。組織体全体に指摘できる重要なポイントである。組織体を一般企業に絞り込むと、たとえば、斜陽産業から脱却し、花形産業の企業に大変化を遂げられた企業が立派な企業であり、今後も成長できる企業であろう。外部環境の変化に対する対応力の強度が当該企業の生命力を決定づける。東レは炭素繊維で、富士フィルムは膜技術で起死回生を果たした。逆に、ソニーやシャープ、それにパナソニックはテレビ事業から撤退しないことが成長を妨げている。学生が選ぶ就職したい企業はその大半が外部環境の変化に対応できていない。学生は成長企業の本質を理解していない。それは自らの本質を理解していないからである。
Q4. 今後、就職難は改善されていく
就職の難度は日経平均に連動する。今後3年間は日経平均が1万5000円を目指して動き出すと見る。今は大底にいる。就職も同様である。向こう3年間は就職状況も改善されていくだろう。もちろん、これは個人的見解である。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
一般に、就活が大学生にとって過剰な負担と言われているが、私は、大学教員として、「就活」を通して、生きた社会や時代と自分の接点を見つける、現実的でアクティブな「自分探し」をしてほしいと思っている。とかく今を謳歌したい学生たちに、自分や社会の「未来」を強く考えるきっかけにしてほしい。
私は、1988年以来、法政大学でマスコミ志望者のための全学自主講座を開催=指導し、20数年来、大学生の就活を見続けてきた。(蛇足ながら、局アナ200人を含む1000人を優に超えるマスコミ人を輩出している。)
マスコミは、難関ながら、本人の強い意欲と努力があれば、なんとかなる業界で、特に講座初期の頃は、まだ『面接の達人』も出ていなかった頃で、ちょっとした面接テクニックを磨き、訓練を積むだけで就活成功確率が飛躍的に上昇したが、最近では、マニュアル本も多く出版され、「テクニック」だけで簡単にどうこうなることはなくなった。ただ、それでも、ある程度、意識を持って、情報を入手し、努力する学生とそうでない学生の格差は大きく、氷河期といわれ、気持ち的には焦っていても、努力を怠る学生もまだまだ多く、まず何より、就職に対する本人の自覚が大事である。
ただ、私は、学生たちに、就活は「自分探し」だと言ってきて、その意味での、自覚が希薄になっていることは間違いないが、時代が変わり、「王道の幸せ」観が崩壊し、いわば価値の多元化が進行していることはかつてとは違う状況で、「自分」もさることながら、「時代」や「社会」の変化に翻弄されていることも事実で、そこは、学生たちだけを責めるのは酷である。
私は、終身雇用=年功序列が徐々に解体しているので、就活に関しても、「就社」ではなく、「会社に頼らない自分」のスキルを磨くための働き場所を見つけろとアドバイスしている。なので、そもそも設問の「希望の会社に就職する」ことは一義的目標ではないと言ってきてるが、同時に、「組織での仕事のやり方」を知ることは大事なので、逆説的だが、とりあえず大手を目指すことを勧めている。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
20数年マスコミ講座をやってきて、会社や業界の盛衰を目の当たりに見てきたが、本人の軸がぶれてない学生は、就職後も、転職や新規事業などで、自分の立ち位置を柔軟に修正しながら、たくましく生きている。
マスコミという視点からは、よくマスコミ産業衰退論が言われているが、メディアは変化しても、そこで流通する情報やコンテンツの重要性は減ることはないので、広い意味での情報・メディア関連の産業はまだまだ有望だと思う。
Q4. 今後も、就職難は改善されず、恒常化する
「新卒一括採用」システムが限界に来ているので、その意味での、新卒時点での「就職難」は続くだろうが、労働キャリアの流動化などが進むことで、やり直しや方向転換が可能な雇用環境が進んでほしい。ただ、今のままだと、人材の流動化が進むことは、若者に圧倒的に不利になってしまうので、過渡期的措置が必要である。
牛尾奈緒美
明治大学情報コミュニケーション学部教授
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
新卒者の就職が難しいといわれる昨今であるが、
実態は勤め先が全くないわけではなく、
より好みの結果、就職先がないというケースも多く含まれている。
企業側の求める人材要件と学生側の実態とが
かみ合わないために起こるミスマッチが原因の一つであるといえる。
希望の会社に就職するということは、
自分と雇い主の双方が希望して初めて成り立つものと考えるのが適当なのではないだろうか。
従って、就職活動を行うに当たって、
自分は何をしたいのか?どんな職業人になりたいのか?
という主観的な自己分析は
当然必要となるが、労働市場において、
自分という存在がどのような位置づけなのか、また、
他者と比較した場合、何が強みとなりうるのかとった
客観的な意味での自己分析もそれと同じくらい重要であると理解すべきである。
客観的な視点に欠如し、
やみくもに有名企業ばかりを目指したり、自己の優位性が発揮しづらい
業界や職種、企業を選んでしまったりするために、不本意な結果に
終わってしまう例は少なくない。
自分の才能を生かすには、どのフィールドを選ぶべきか、
その時々の自身の成長段階に合わせて、戦略的な意思決定を行っていく姿勢が求められる。
まずは、働く場を得ること。ここからの学びと経験は何よりの能力伸長の契機となる。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
1:(今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
常識的にいえば、市場の成長性と技術の発展性という2つの判断基準から、
業界や企業を選別することである。
少子高齢社会の進展に伴い、高齢者をターゲットとするビジネスや、女性の就業率の上昇と
家庭内の家事・育児・介護機能の代替ニーズの高まりに合わせた各種サービス産業も
今後さらなる拡大が求められるであろう。
ICT技術の進展もさらに加速するであろう。
当該技術に基づく新商品・サービスが開発されることはもとより、
企業内のシステム運営においてもその技術はより効果的に活用されることが期待され、
それら一連のシステムを構築・サポートするビシネスも大いに発展することとなろう。
また、ソーシャル・ビジネスに対する社会の要請が強まり、社会性の追求をより強く意識した企業の
台頭が進むであろう。その傾向は、既存の企業の経営のあり方にも強い影響を与えることになるだろう。
これからの学生たちにおいては、寄らば大樹の陰ではなく、自らの力で未知なる市場ニーズを開拓し、
進取の気質をもってニュービジネスの創造に取り組むものが増えることを期待したい。
10年後、20年後の日本は、そんな若者たちが創業した企業がひしめきあう活気あふれる国になってほしい。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
回答を控える
松田千恵子
首都大学東京教授/マトリックス株式会社代表
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
リアルタイムで今、就活学生を見ていて思うこと。下記三条件を満たしているかどうかは、
就活を成功させるためにも、その後を考える上でも重要である。
① 人の話をよく聞くことができるかどうか
ネットで情報を集める、就職本を買い漁る・・・だが、就職はテスト勉強ではない。もっとも重要で必要な情報は、生きた”ひと“からしか得られない。OB/OG訪問は勿論のこと、やりたい仕事をやっている人を見つけて会いに行く、ベンチャーなら社長にアポを取る、親とじっくり話す(これはとても大事。親と十分話す人ほど成功している。本人のことを一番”親身“になって考えてくれる人は誰かといえば明らか)。コミュ力などと抽象的なことを言うより、人と会って話す。その人がまた次の縁を運んでくれる。世間は就活学生にとっても優しい。
② 相手のことをよく知ることができるかどうか
自己分析、は大概にしておいた方がよい。就職は“一人でやること”ではなく、”相手のあること“である。相手をよく知ることに時間をかけるべき。業界研究は勿論のこと、その会社の沿革、今の業績、将来の戦略・・・何十社も受ける時にそんなことやっていられるか、というが、自分(自社)に興味が無い人と楽しく話ができるだろうか。また、業界や会社研究だけが相手を知ることではない。面接官の身になって考えることができるか。サークルの話は今日で20件目だ、と嘆息しているかもしれない。自分が相手だったら、と考えられるかどうか。
③ まず自立することを考えられるかどうか
なぜ就職しなければならないのか。この問いを難しく考えないでほしい。人間はしょせん一人である。一人で自立するために、経済的基盤は必要だ。社会的トレーニングも必要だ。高邁な理念を語る前に、このことに気が付く学生が意外に少ない。逆に言えば、それが分かっているなら、アルバイトで夢を追おうが、趣味の世界に走ろうが別に構わない。親のすねはかじらず、自分の足で立つならどこに立っていてもよい。それが分かると、就活はぐっと楽になるはず。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
「日本」が差別化要素につながるような企業や産業が伸びていくだろう。これを、「日本人であること」「日本国にいること」「日本語が喋れること」に分解することは必要。
また、その参入障壁が何なのかも考えるべき。日本人でなければ気が付かないようなホスピタリティやクリエティビティ(日本のクリエティビティは世界一という調査結果もある)を発揮できることが差別化要素なのか、法的な規制などが差別化要素なのか(公務員はその意味で今は安泰だが規制は一夜にして変わる)、によっても変わってこよう。前者については非常に楽観的である。閉塞感が強いと言われるが、それは古い仕組みに個人が縛られ過ぎているから。そういう意味では、今「大企業」と呼ばれているところは、このままでは将来は無い。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
就職の在り方自体が変わっていくだろう。一括採用もいつまでも続かないだろうし、それに乗るだけの学生も減っていく。日本でルーティンワークだけを担う“旧来型ホワイトカラー”を相変わらず目指すという意味では、それらの多くが価値を失いグローバルな競争にさらされるので就職という意味でも困難は深化するだろう。一方で、上記の差別化要素を生み出せるような人材にとっては引く手あまたの状況になろう。若者をひとくくりにして語る論調が多いが、今の若者の多様化は著しい。優秀な人材は、おそらくこれまで日本にはいなかったレベルが輩出されている。逆もまた真である。こうした状況で、「若者の就職」を一般論で語ることはだんだん難しくなっていくだろう。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
自分は大学の教官として、大学生に国際関係を英語で教育を行う仕事をしており、大学の教育補助員の学生にいろいろと仕事を依頼したり、教室で学生たちの受講姿勢に毎日接したりしております。そのなかには、世界各国からの留学生も含まれます。また、今年は、韓国と日本の大学の学生との英語での討論会を実施したことがあります。それらの経験に基づいて、考えていることを書きとめました。
(1)「希望の会社にはいるのが難しい」と考える前に、自分の希望とは何かを熟慮する必要があるでしょう。そのための大学4年間なのです。大学一年生から就職のことが気になったり、会社探しをしたり、会社のほうは早めに学生を勧誘したりする環境のもとでは、「自分の希望」をじっくりと考える余裕もなくなります。大学時代に古今東西の文献に接したり、尊敬する人物の話を聞いたり、伝記を読んだり、いろいろな実習を経験をして、最後に自分の希望はこれだ、というところに行き着いて、会社探しを始めたいものです。したがって、大学の最初の3年間は一生の仕事を定めるために、会社選びを考えないこと、就職のことを忘れることだと思います。
(2)もちろん資格は重要です。会計士、弁護士、医師、税理士、不動産鑑定士、介護士、看護士・・・。そのような資格を持つ人、資格を取るコースに乗っている人は一生の仕事を定めて、資格取得に邁進した方々ですから、このような文章を読む機会もないでしょう。しかし、「自分の一生の仕事」を定める以前の段階で、資格取得に邁進するのは、かえって、あとあと苦労が多いでしょう。逆に熟慮して好きで選んだ職業なら、相当の苦労でも乗り越えられます。
(3)素養、資質、素質はとても重要です。社会は一定の労働量への対価として、一定の報酬を与えるのですが、一定の報酬が保証されることを確認したあとで、労働量を工夫しながら最小にして、ときには「ごまかして」、切り抜けようとする人がいます。与えた仕事を自分の判断で、必要最低限にする工夫をすると、仕事に対する責任感や誠意がないように映ります。このような人は組織のなかではすぐに判明します。「素養、素質、資質」の看板に偽りがあるからです。会社の中で「仕分け」られてしまうでしょう。大学時代、「代理出席」「自分のノートはないが他人のノートを複写して試験に備える」「人の書いたものを自分のレポートにする」ということに馴れていると、そのようなタイプの社会人になる可能性があります。素養を身につけ、素質を磨き、自分の資質をじっくりと観察するために、基本的な読書、古今東西の偉人に関する伝記や著作に触れましょう。「会社の面接試験で、試験管に対して、よい印象を与えるテクニック」を教わるのは、そのあとで十分です。「自分が常識と考えていること以外にも、常識がたくさんあった」という経験を沢山したいものです。そのために、若いときに外国での生活を1年、送りたいものです。大学には単位の相互獲得制度があります。外国語の苦手な日本人が増えていますが、英語ともうひとつの外国語(フランス語、韓国語、中国語ほか)を身につけることで、国際的視野も広がります。外国のエリートとの交流には英語が不可欠です。今後、ドル安、円高が改善されないかぎり、日本企業の海外移転が進むでしょう。日本における大学卒の職場は減ることはあっても増えることはないでしょう。外国語を身につけるには時間がかかります。学生時代に、パチンコ、カラオケ、麻雀に親しむのではなく、英語で自分の考えを表現できる能力を大学時代に身につけたいものです。日本企業が国際化して、外国人採用数を増やす傾向が、加速しつつあります。外国語が苦手で、資格のない日本の普通の学生は就職が難しいという傾向は定着するでしょう。
(4)以上のことは、いま就職難に直面している学生たちには、何の役にもたちません。申し訳ありません。わたし自身、会社の就職試験をうけたことがないので、勝手なことを言えるのかもしれません。しかし、考えてみれば、スペイン、ギリシャ、中国、韓国の大学生が聞けば、日本の大学生の就職率は驚くほど高いのです。日本企業の国際化と並行して、外国人採用数が増えて、今後、日本の大学生の就職率が低下するのは時代の趨勢です。日本語、英語が達者で、問題意識を持ち、議論ができる外国の若者が、日本の企業中枢部を担うという時代がきています。韓国の18歳の大学一年生は、「ドイツは統一したのに、朝鮮半島は分断されたままであるのは、なぜか」について、英語で活発な議論を繰り広げます。
日本の大学生も負けないように、就職技術ではない本当の力を蓄えてください。手許に読み上げ資料がないと発言できないのは、本当の実力ではありません。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
日本国はさらに国際化して、国内工場が外国に移転する機会は増え、就職口は減ります。米国のドルの信頼が低下したまま、円高が続いて日本企業の輸出競争力が低下するでしょう。それに対応できる産業、企業は将来性があります。
それには、産業分野も大事ですが、柔軟な発想を持つ経営者がいる会社、国際市場の需要を迅速に読み取る能力、判断して迅速に決定するシステムを持っている企業が次の時代を担います。
(1) 将来性のある企業-いま、日中経済関係は最重要であることは間違いありません。中国との関係を大事にしたいです。しかし、変動が激しく、不確定要素が多く、人件費が高騰している、中国市場に過度に依存する政策をとっていない企業に注目しています。長期的にみて中国市場が日本企業の最も魅力的なものであることはない。インド、ベトナム、タイに注目している企業を大事にしたい。また、人材の採用の基準、社員の待遇、抜擢の基準、社内教育の内容に関して、国際社会で通用するシステムをとっている企業が良い。また、外国人を突然、会社のトップに据えて、2-3年で稼いで、次の企業に移ることを考える外国人CEOを、大事にしすぎている企業は行きづまるので、敬遠したい。この5年間、国際社会は、汗を流さないのに、収入だけが増えて行く工夫をする技術を教えてきた米国式の「経営工学」が破綻したことを経験したのではないでしょうか。
世界に通用する日本独自の技術を磨いて、発展させたり(日本の各自動車メーカー、東大阪や東京都大田区で奮闘している特殊技術を持っている中小企業群)、外国で大人気の地域密着型の店舗展開ができる会社(ダイソー、ユニクロ、ダルワイヨは韓国の繁華街で大人気)などは、鋭い企業感覚があるのではないでしょうか。日本の100円ショップは、韓国では「1000ウォンショップ」としてテンポを展開しています。「安いから、その店は良い」という方もいるでしょう。しかし、消費者の要求に合った商品開発力に潜む「日本人のアイデア」が外国人を引きつけるのです。実は、日本の商品開発のセンスは世界一です。カラオケ、カップヌードル、レトルトカレー、ペーバーカッター、閉まるときにゆっくり閉まり、上がるときに一挙に上がる鉄道遮断機の技術、自動車のカーナビなどは、日本人の発想です。このような日本発のアイデアを韓国の大学生たちにスライドで説明すると、大学生たちは、歓声をあげるのです。「日本人の独創性は、なんとすばらしい・・」と。外国人がうなる技術につながる発想を大事にして技術開発に取り組んでいる企業はつぶれることはありません。また、つぶさないように、政府の支援も強化してほしいものです。
Q4. 今後も、就職難は改善されず、さらに悪化する
日本の企業は、素養が備わり、素質があり、資格があり、外国語ができる外国人の若者を採用する機会を増やすでしょう。日本企業は円高の損失を最小にするために、工場を海外移転する。韓国、中国の企業の発展により、海外における日本製品の市場が急速に拡大することはない。外国には出たくないという日本の若者が増えていて、日本の若者の外国語能力は低下する傾向にある。以上のことを考えると、日本の若者の就職口が急速に増大するようには見えません。どうすべきかについては、「日本の独自の技術を大事にして、発展させながら、地域に合わせた海外市場ができる経営者を持ち、つねに外国のメーカー、営業関係者と渡りあう能力」を身につけた「手放すには惜しい人材」といわれる若者を増やしましょう。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
素養、素質、資質、資格すべて必要といえば必要でしょうが、それよりも、その人物を魅力的にみせる何かを感じさせるかどうかでしょう。
結局は、その曰く言い難いモノを先人たちに「この人!」と思わせるかどうかが勝負です。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
どんな時代も自分で切り開いてゆくことが、できるかどうかです。もっと厳しい時代はありました。
生きるか死ぬか、あるいは殺されるかという時代もありました。どんな時代も自分のモノサシでゆくしかありません。
ちょっと前は良かったと言ってもサケ(鮭)じゃないのだから時代を遡って生きることは不可能です。
Q4. そのほか(設問・選択肢以外の視点・考え方)
今の時代に就職する人に対して、今後は良くなる?!と言っても何のなぐさめにもならない。
(私自身、報道の仕事を30年以上していますが、一度も就職したことがありません。まず就職しなくては!と頭を堅くしていることの原点から考えてみる必要はないですか?!)
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
早い時期に、自分の強みや、一生懸命になれることを見つけること。希望する会社を研究し、会社の使命に沿って、自分の強みをいかに役立つかのすりあわせて説明できる力が求められる。希望する会社も国内のものに留める必要も無い。
大きな企業に就職しておけば安心という時代は終わった。大小問わず何を切にしたら企業として生き残っていけるかを模索している。今までの先入観を捨てることが大切である。
大学の3年間遊んでいて、就職の時に一流と言われている企業に就職すると幸せな一生を送れるという神話はもうない。生き残っていける企業、新しく発展できる企業は何か、その中で自分は何ができるかを大学に入った模索する必要がある。就職活動は、大学入学時には既にはじまっている。企業がどんな人材を必要としているか、無理なく自分がそんな存在にどうしたらなれるかを研究、研摩する必要がある。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
社長がどういう基準で選ばれているか?
イノベーションができる、取り組んでいる会社か?
社員のモチベーションを大切にしているか?
アジアや世界を視野に入れているか?
戦略をきちんと持っているか?
20年後にどの産業が強くなっているかはわからないが、
今までのシステムを絶えずかえる姿勢のある会社しか生き残れない。
Q4. 今後も、就職難は改善されず、さらに悪化する
現状の放っておかれている状態では国内の就職は改善することはない。しかし新しい企業が現れて日本を救う可能性は大いにある。それは既存の企業ではなく、これから出来てくる企業であろう。
原田曜平
博報堂ブランドデザイン若者研究所リーダー
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
近年の顕著な傾向として、日本企業のグローバル化に伴い、これだけ「海外人材」の必要性が叫ばれているので、海外経験や英語能力は、今後、入社試験に合格するための必須条件になってくると思います(既にそうなりつつあります)。そして、海外からの留学生もライバルになりつつあると感じています。日本の学生には、同じ学年の大学生だけがライバルと思わず、主にアジアを中心とした同世代の若者たちがライバルになる、という意識を持って欲しいと思っています。
また、これは日本のみならず中国でもマーケティング支援を行っている身として感じることですが、日本の学生の就職活動において大きな意味を持っているのが、「社風」という企業風土であると思います。
中国企業は、新卒採用をあまり重視せず(だから中国は景気が良くても悪くても、慢性的に学生たちは就職難の状況です)、中途採用で能力のある人をばんばん引き抜くので、日本企業と比べると「社風」、つまり会社のカラーが薄くなりがちです。ですがその分、会社独自のルールが少なく、個人の能力がクローズアップされ易い、という特徴があります。
これに対して、日本企業は自分の会社の「社風」に合う人材を新卒で(若いうちに)採用し、充実した研修によって更に企業色に染め上げ、それが日本企業のチームワーク力の強さにつながっています。
私は、数多くの就職活動中の学生に会ってきましたが、日本企業においては、就職したい場合、「その企業の社風に合う」人材である、ということを面接官に感じさせるコミュニケーション能力が必要とされているように感じています。これは今の時代の特徴ではなく、日本企業独自の特徴だと思います。
(この「社風」という観点だけに関して言えば、中国企業の方がグローバルスタンダードに近いと思います。グローバルスタンダードが正しい、という意味ではありません。あくまで「違い」とお考えください。)
どうしても学生は、自分の「やりたいこと」を過度に重視して受ける企業を選び、自分の「肩書や実績」をかなり大げさに面接でアピールしてしまいがちですが、日本企業の特徴を考えると、OB訪問などを通して企業の「社風」を分析し、その「社風」に合うコミュニケーション方法を実践した方が入社に近づくのでは、と、10数年就職活動をしている学生たちを見て感じています。
Q3. (今、就職する学生に勧める、将来性ある企業や産業について)コメントする
敢えて抽象的な話を書きますが、「日本」を打ち出した産業や企業が、日本を牽引するようになると思います。
アジアマーケットが盛り上がっていく中、「安心・安全」という観点で、「日本」や「メイドインジャパン」は、ただそれだけでアジアの消費者にとって未だに強いブランド力を有しています。また、特にアジアで中間層が増大していく状況を考えると、日本企業・製品の強みは、戦後の一億総中流の文化が生んだ中間層向けの品質の良い製品(中価格・高品質)になってくると思います。
今の日本では格差が叫ばれるようになっていますが、少なくとも製品・サービスにおいては、中間層向けの発想や品質(一億総中流発想)を捨ててはいけないと思います。これほど大きな中間層マーケットは、これまでアジア諸国には生まれてこなかったこともあり、他のアジア企業には簡単に真似できないものだと思います。日本企業は、これまで培った中間層向けの中価格・高品質という発想やシステムを守っていくべきだと考えます。悪い意味での「ガラパゴス」からは脱するべきですが、「グローバル化」という言葉に乗せられ、良い意味での「ガラパゴス」からも脱し、無個性化してしまう企業が出てきてしまうことを危惧しています。
Q4. 今後も、就職難は改善されず、恒常化する
10年ちょっと前のいわゆる「第一次就職氷河期」の後の「実感なき景気回復」時期に就職率が上がったように、今回の「第二次就職氷河期」の後にも数年単位で、同じように好転する状況が生まれると考えています。事実、既に日本の様々な経済指標も上昇傾向にあります。
しかし、前回の氷河期とは状況が異なる点があります。それは、企業がよりグローバル人材、つまり海外からの留学生を求めるようになっている点です。私が懇意にしている留学生たちも、名だたる企業にかなり採用されています(但し、留学生の中でも勝ち組と負け組がはっきり分かれていますが。)私の印象としては、ここ数年は特に中国人・韓国人・台湾人の採用が増えており、この傾向に加え、今年の特徴としては、様々な小売業がベトナム進出を重視していることを背景としているのか、ベトナム人の採用が増えたような気がしています。
つまり、企業の採用人数が増えても、その分、企業側が外国人採用を増やすようになるので、日本の学生(特に内向き志向の学生)の就職難は恒常化されるようになるかもしれません。そして、この問題は、いずれ国を挙げて考えていかねばならない課題になってくるかもしれないと感じています。
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