『あなせん』×東京文化会館 ~朗読と生演奏のコラボレーション~
[2017年7月11日更新分]
『あなせん』と、東京文化会館とのスペシャルコラボ授業。3回目となる今回は、6月8日に江東区立大島南央小学校で行われました。
普段行っている『あなせん』とは内容が異なり、「オペラの殿堂」としても有名な東京文化会館のご協力を得て、プロの演奏家による演奏と、アナウンサーによる朗読をミックスさせた授業内容です。演奏してくださったのは、「アンサンブル・ミクスト」という木管五重奏のグループ。
新美有加アナウンサーの進行で、メンバーがフルート、オーボエ・・とそれぞれの楽器の特徴を披露すると、子どもたちからオドロキの声があがります。ファゴットというあまり見たことがない大きな楽器には、興味津々です。
そして、いよいよ本題の朗読×音楽の授業。曲目は、バレエ組曲としてとても有名なチャイコフスキーの「くるみ割り人形」です。新美アナウンサーが物語を朗読し、その合間に演奏が入ります。「こんぺいとうの精の踊り」「あしぶえの踊り」「花のワルツ」・・とよく耳にする曲に、子どもたちは「知ってる!」「聞いたことある!」と素直な反応。一緒に口ずさむ子どもたちもいました。新美アナの朗読に、子どもたちもすっかりファンタジーの世界に引き込まれていった様子です。
物語が終わると、新美アナと一緒に大きな声で発声練習。そして、最後は「アンサンブル・ミクスト」の演奏に合わせて、全校生で「ビリーブ」を熱唱、体育館に元気いっぱいの歌声が響き渡りました。
フジテレビ 新美有加アナウンサーのリポート
今回の『あなせん』は特別編。
「くるみ割り人形」の朗読と「アンサンブル・ミクスト」による演奏のコラボレーションと聞いて、心躍ったのは私だけではないはず。
江東区立大島南央小学校の皆さんも心待ちにしてくれていました。まずは自己紹介も兼ねて、楽器の紹介を。どんな音がするのか、実際にひとつずつ近くで聞くのは初めて!私も楽しみにしていました。
軽やかな音色がするものや、ずしんと響く音色のもの。
形も大きさも様々な5種類の楽器の特徴をお勉強したところで、いよいよ物語と共に演奏が始まります。
主人公クララが体験する魔法のような世界を表す、かわいらしい曲、とても上品な曲、アップテンポの曲など素敵な曲の数々。
演奏されるたびに、「ああー!」「知ってるー!」と控えめながらも嬉しそうに笑う子どもたちの笑顔が印象的でした。
常にまっすぐこちらを見て最後までお話を聞いてくれました。
物語が終わった後に、おさらいとして物語の中に出てきた色んな国の踊りを聞いてみると、ぽんぽんと答えが返ってきて、夢中で聞いてくれていたのだと一安心。
最後に「アンサンブル・ミクスト」の演奏で「ビリーブ」を合唱すると、じんわり視界がにじんできて…
まっすぐな歌声にこちらが元気をもらいました。
素晴らしい声で歌えた自分たちに大きな拍手を送ってもらい、これでお別れの時間。
これを機に音楽が好きになってもらえればと「アンサンブル・ミクスト」のメンバーとも話していました。「くるみ割り人形」が皆さんの中で大好きな作品になってくれたなら嬉しいです。
文:新美有加(フジテレビ アナウンサー)
※東京文化会館
東京文化会館(東京・上野)は、「首都東京にオペラやバレエもできる本格的な音楽ホールを」という要望に応え、東京都が開都500年事業として建設し、1961(昭和36)年4月にオープンした施設です。オペラ、バレエ、クラシックコンサートなど、世界中の著名なアーティストによる名演の数々が繰り広げられ、音響の良さには定評があります。