自民党新総裁とこれからの自民党について
1:設問テーマの背景 (facts)>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
自民党総裁選が26日午後、自民党本部で行われ、
石破茂氏と安倍晋三氏の間での40年ぶりの決選投票は、
安倍氏が108票 石破氏が89票という結果となり、
新総裁に安倍晋三氏が選出されました。
2:番組として (our aim)>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>>
自民党新総裁は、最大野党の新リーダーが選出されたという意味だけではなく、次の選挙が行われる際の有力な次期首相候補という意味も持ちます。
日本が内政、外交の両面で大きな課題に直面している中、自民党の新総裁とこれからの自民党についてどのように思われるか、皆さまのご意見をお聞かせください。
※コンパスで掲載された全ての意見・回答は各氏個人の意見であり、各氏所属の団体・組織の意見・方針ではありません。
Q1:自民党新総裁とこれからの自民党についてどう思われますか?
Q2:問1のコメントをお聞かせください。
(提言、要望も含めコメントをお寄せください。)
( 28件 )
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伊東乾
作曲家・指揮者 ベルリン・ラオムムジーク・コレギウム芸術監督
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
国内向けには、政権交代前の首相経験者の再登板が選挙にプラスに働くか疑問。
対外的には、旧自民党政権時を念頭に各国に動きの可能性。
国内向けには、政権交代前の首相経験者の再登板が、今後の選挙にプラスに働くのか、否か、大いに疑問を持つ。
対外的には、旧自民党政権時を念頭に各国に動きの可能性を考える。選挙結果が大きく左右されるのは間違いないだろう。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
今回の自民党総裁選は、派閥の動きも含め、さまざまな思惑が入り乱れてこのような結果になったのだと思う。その中で安倍氏の個人的なことではなく、同氏が新総裁に選出されたことについての世論の受け止め方を推測したい。
結論からいうと、世間に対するアピール度は大きくない。かつて小泉元首相の後任として首相となった安倍氏が自民党総裁に再任されたことに対して、国民が新鮮さを感じないのは自然である。その意味で「新生自民党」あるいは「再生自民党」をアピールすることにはならない。民主党にとってのダメージも小さくなるのではないか。安倍氏個人は、辞任後多くのことを学んで「再生」したのだと思う。しかし国民の印象としては、むしろ逆行したものを感じ取るように思われる。それを払拭するには、安倍氏と自民党が、新たな自民党であることを示す、これまでにない具体的かつ現実的な政策を掲げて訴える必要がある。また今後の党役員人事も、既視感をもたせないために、以前の安倍内閣のときのメンバーを重用することも避けるべきであろう。
なお、安倍氏が維新の会のトップになった場合には、政治的なインパクトは大きく、安倍氏にも維新の会にも大きなメリットがあったと思われる。ただそれはそれで、政治的に現実的でなかったのかもしれないが。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
実質近い将来の総理大臣を選ぶ選挙は、それなりに充実した布陣での戦いになった。その意味では新総裁の下で、日本復興に邁進してもらいたい。野党時代の反省を生かし、対話をもって政治の責任を全うしてほしい。
今回の自民党総裁選は、自民党としては久しぶりに盛り上がりを見せた。その理由は、来るべき総選挙で少なくとも比較第1党になり、かなり高い確率で総裁が総理大臣になることが予定されているからである。したがって、総理大臣を選ぶ選挙になる一方で、現職の総理大臣を選ぶ民主党代表選は、解散すれば野党になることが予定されている選挙なので、盛り上がりに欠けた。それを象徴するかのように、候補者も自民党はまずまず充実していたが、民主党は不十分である印象はぬぐえない。
その上で新総裁の安倍氏は、前回の退陣劇も実際は病によることが明らかで、治癒すれば復帰することは問題ない。その辞め方はまずかった印象があり、病名をきちんと説明した上で辞職していれば、総裁としての能力の問題ではないことがより明らかになっていたであろう。返り咲きに対する批判もあろうが、それほど若くして総理になったと思えばよい。今回の候補者の中でも安定感や安心感は高く、消去法でも残る候補ではあった。
今後の自民党は、野党経験を生かした政権運営を期待したい。野党になったとたんに、批判していた何でも反対の野党に成り下がっていた現実が、民主党批判層の受け皿になりえず、無党派層の増大を招いている。民主党とともに、政治不信の二大原因である自覚を持ってもらいたい。具体的には、透明の条件下での根回しや話し合いは歓迎する。すべてを透明にしろとは言わないが、できる限りオープンにして運営してほしい。
官僚の使い方も、ベテランらしい度量でいお願いし、政治主導を実現してほしい。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
二つの懸案があるので、これを払拭し、日本をいい方向に導いてもらいたい。
第一に、国民の間では安倍氏への健康不安の声が強い。健康不安は解消されたことを国民に示すべきである。
第二に、オールド自民党への回帰の懸念である。今回は一般投票では石破氏が安倍氏を上回ったにもかかわらず、国会議員の投票で安倍氏が勝利を収めるという2001年に小泉氏が当選したのと逆の現象が起きている。また、国土強靭化計画という総額200兆円の公共投資をする計画も自民党は看板政策として纏めている。
こういう現象を見ると自民党は古色蒼然たるオールド自民党ではないかという疑いを持つ人も多いのではないか。
もともと安倍氏は小泉政権の一員として構造改革を推進し、2006年に首相に就任した際も構造改革の継承を訴えていた。初心にもどり、構造改革を推進し、自民党はオールド自民党ではないことを示すとともに、日本の改革にまい進してくれることを期待する。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
地方票過半数獲得の石破氏が国会議員の決選投票で敗れたことは、国民と乖離した永田町政治を象徴している。自民党が旧態から脱していない証左でもある。総理大臣を途中で投げ出した人が「命懸けで国を守る」と言っても説得性に欠ける。総理大臣は国会議員が選ぶ仕組みが間違っているのではないか。仕組みを変えない限り国民の声は国政に届かない。
永濱利廣
(株)第一生命経済研究所 経済調査部主席エコノミスト
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
安倍氏の発言は、積極的な脱デフレ姿勢であった。このため、これまで以上の日銀への金融緩和の働きかけをはじめ、法人税率引き下げや経済連携協定、国土強靭化計画、規制緩和等を進めることで、早期のデフレ脱却に期待したい。
安倍氏の発言は、積極的な脱デフレ姿勢であった。このため、これまで以上の日銀への金融緩和の働きかけをはじめ、法人税率引き下げや経済連携協定、国土強靭化計画、規制緩和等を進めることで、早期のデフレ脱却に期待したい。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
自民党においてもっとも期待できる人物 安倍
安倍氏は、前回の体調不良の退任で一部の信頼を失っているが、現在の自民党で、人間としてもっともリーダーにふさわしい人物。周りの意向に過度に振り回されることなく、信念に基づき日本のために思い切り政治をやりきって欲しい。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
石破さんに期待していただけに大変残念であるが、決まったからには、安倍さんに前回の経験を踏まえて奮闘してほしい。何より1年毎に総理が交代になるというきっかけをつくった安倍さんの責任は大変重いと思っているので、期待以上の改革、財政再建、経済復興、原発対策、東北再生の舵取り、そして、中国、韓国、アメリカとの折衝を期待している。と書くと総理総裁の任を担うようだが、実際、どういう形の政策を打ち出していくのか、それによって、支持政党を考えようと思っている。単に維新の会との連係などではなく、地に足のついた、しかし、旧態然とした自民党では期待できない、新しい政党に生まれ変わってほしい。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
全く変わり映えしないうえに病気を理由に辞めた人が特段の事情もなく総裁という極めて重い責任を負う立場についてよいのかその見識を疑う。選ぶのは自民党の議員と党員だからそこに何らかの事情があるのだろうが国民の目線で見るとなぜいま安部氏なのか理解できない。今の日本は大変な状況だからもし総理になるとしたら命を本当にかける気持ちでやらなければ今度こそ本当に国民を裏切ることになる。総理、総裁という地位は気軽にやめたり、またなるという軽いものではないと思う。安部氏の考え方が保守的であるということはあまり問題ではない。大事な事はぶれずに職責を果たすということだ。3年間野党である自民党をまとめて総裁を断念した谷垣氏の思いをよく考えてほしい。とはいえ今の民主党は野田氏が健闘しているもののあまりに失態が多すぎた。安部氏の総裁には不満は残るが自民党には政権を担当してほしい気持ちはある。
南淵明宏
医療法人社団 冠心会 大崎病院 東京ハートセンター 心臓外科医
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
こっちがだめならあっち、あっちもやっぱりだめだったからまたこっち、こんなふうな消去法で政権が行ったり来たりする消去法二大政党時代の幕開けだ!せいぜい頑張ってほしい!
消去法で政権奪還なるか!?政権の座に返り咲いたらお願いします。脱奸僚政治、脱原発、脱既得権、脱土建屋政治、脱補助金事業、脱政治献金、脱corporatism、脱族議員、脱派閥政治、脱ばらまき箱モノ行政。この国のため、国民のため、未来のため、危機感を持って取り組んでほしいけど、どれ一つも実現できないんでしょうね。すると次はまた民主党。こんなふうに消去法で政権が行ったり来たりの『消去法二大政党の時代』に突入ですね。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
安倍氏の選出には、期待感も有るが、複雑な戸惑いを感じる。維新の会と最も近い候補であった事が作用したのであれば、自民党議員の自主性もしれたもの。安倍氏は迎合すること無く、まず最初に自民党の土台を固めるべき。現与党との違いは,総裁選候補となった石破・町村・林・石原各氏を含め、才覚のある人材・人脈はは豊富に見られ、同盟国である米国とのパイプも強いゆえ、仮に政権を奪回した時には、米国政府の対応も変わるのでは。これ迄の派閥、権力政治には戻らず、新機軸で強い国家を目指して欲しい。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
いまの日本は防衛、外交、内政のすべてで難問山積だ。新総裁と自民党はできるだけ早く「日本をこう再建する」という政策構想を国民の前に提示したうえで、新しい政治勢力との間で政策論争を戦わしてほしい。
新総裁は次の総理となる可能性があるので、新総裁の手腕に大いに期待したい。できるだけ早く具体的な政策構想を国民の前に提示してほしい。防衛と外交では、国家が迅速に意思決定できる機構改革の具体案を、また「溺れる犬は叩け」といった国際社会の「日本バッシング」の雰囲気を一掃し、固有の領土である尖閣諸島を守り、日韓、日中友好関係を回復し、北方領土の返還合意の協議を進展させ、日朝政府間協議を進めながら拉致された被害者の帰国を実現し、日本の国連常任理事国入りを実現してほしい。また、一票の格差是正、財政再建、行政改革など多くの課題に直面している日本を建て直すための政策構想を掲げて、新しく台頭した政治グループとの政策論争を展開してほしいと思う。
浜辺陽一郎
青山学院大学大学院法務研究科(法科大学院) 教授,弁護士
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
自民党の総裁選を見る限りは、人間の好き嫌いは仕方がない面があるにしても、いつもの足の引っ張り合いで国民の感覚よりも、外部からうかがい知れない内部事情とは、いったいどのようなものなのか疑問。
安倍氏が2度目で、経験があるというけれども、同じような失敗をまたやるかもしれないという危惧もある。
石破氏と比べて情緒的な議論が多く、様々な問題に対して筋が通った判断ができるのか不安が残る。
自民党の総裁選を見る限りは、人間の好き嫌いは仕方がない面があるにしても、いつもの足の引っ張り合いで国民の感覚よりも、外部からうかがい知れない内部事情とは、いったいどのようなものなのか疑問。
間接民主制だから、直接の国民の声と議員の意見がずれても構わないという意見もあるが、自民党の総裁選びという局面では、誰を選ぶかという問題なのであって、より多くの人々の信認が得られるかが最も重要であると思うのだが。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
安倍新総裁は、後から聞くところによると、前回は体調不良を原因として突然総理を辞任された。
現在、新薬の関係で体調に問題がないと説明されているが、解離性大腸炎は、医学界では、難病ないし難病的として扱われている。今後、仮に自民党が与党となり安倍新総裁が総理になった場合、そのストレス等によって症状が再現する恐れも払拭できない。
そもそもリスク管理の欠如というのは、危険が予測されながらその対応を全くしないことをいう。
安倍新総裁が総理になるのであれば、その前にはやらなければならないことがある。
それは、「仮に総理になったとしてもストレス等によって症状が再現しない」という専門医による医学的見解・保証を国民に示すことである。それを国民は要求すべきである。
このようなことをせずに、仮に総理に就きそのストレスから症状が再発してその職を続けることができなくなれば、それこそ我々国民全員がリスク管理能力の欠如の責めを負わなければならないからである。
総理経験者が、再度総理になれないということではない。しかし、それには、政治的能力のほか、体力気力等が備わっていることが必須である。政治的能力の面では優秀でも、体力の面で総理職のストレス等に耐えられない恐れがある以上、体力が総理になっても万全である旨の専門医の医学的見解を示す、それが安部新総裁において総理になるに当たっての最初の説明責任であると思う。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
安倍新総裁は、過去の失敗は消えないと記者会見で述べましたが、かつて政権を投げ出したことのみならず、内閣の布陣その他でも、反省の上に立って新しくすることができるのなら、少しは期待できるのかなと思います。が、これからです。
今の日本が抱えている深刻な事態は、財政赤字にしろ、原発問題にしろ、年金問題にしろ、多くが自民党政権時代につくられたことです。新総裁の言葉ではないですが、過去の失敗は消えないのです。そこを反省せず、民主党政権を批判するばかりでは、反省したうえで、実現可能な新しい政策を打ち出さなければ、自民党の未来はないように思います。
民主党の今の苦しさもそこにあります。結局、自民党政権を批判して勢いで政権をとったのだけれど、ではどうするという政策は、インスタントに作ったマニュフェスト以外はなかったのですね。そう、民主党の失敗からもいろいろ学べると思います。
中津孝司
大阪商業大学総合経営学部教授,国際問題評論家
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
自民党が次期政権を奪取するという前提で、経済政策では規制緩和、外交政策では中国包囲網構築に力点を置いて欲しい。新政府の政治哲学は保守再生、スローガンは強い日本として欲しい。
以前、筆者はこのコメント欄で新首相として相応しい人物は安倍晋三氏と回答した。その理由は安倍氏には保守再生という政治哲学が備わっているからだと書いた。周知の通り、民主党政権は迷走するばかりで前進しなかった。今後の自民党には民主党右派を巻き込み、確固たる勢力に成長して欲しい。その哲学はもちろん、保守再生、そのスローガンは強い日本と決めて欲しい。
経済政策に秘策はないが、規制緩和には既得権益層を壊滅し、新たな需要を生み出す効果がある。新政府には小さな政府を目指し、民間企業に口を出さないことを要請したい。外交政策ではロシアと韓国との関係修復に全力を挙げ、日米韓露4カ国による中国包囲網構築を目指して欲しい。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
国会議員票と党員票の傾向が異なる結果になったことは、現在の日本の政治状況を反映している。この違いの源は、政策や論戦という表に見える情報以外の国会議員間という狭いコミュニティ中での「根回し」「貸し借り」「仲・不仲」という要素だと考えられるからだ。実際、永田町の外からはよくわからない駆け引きや根回しがたくさんあるようだ。
そのような環境の中で生まれた安倍新総裁は、もっと国民に分かりやすい革新的な政治ができるのか、あるいはますますわかりにくい永田町政治にしていくのか。できれば前者であって欲しい。
海老原嗣生
株式会社ニッチモ代表取締役 HRmics編集長
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
これがきっかけで、案外、野田政権が延命するのではないか。三党合意に後ろ向きな安倍自民党と前向きな公明党に亀裂が入り、結果、民主・公明の中連立が置きそう。総選挙も後ろ倒しとなり、しかも自民と維新が票割れするので、民主が辛勝して、案外、野田さんは長期政権化するのではないか。
これがきっかけで、案外、野田政権が延命するのではないか。
まず、基本、安倍さんは民主との大連立は否定的。三党合意に関しても、税と社会保障の一体改革にまでは踏み込まず、消費税率法案で終わったという立場。
一方、民主にも強気に出られる武器がある。、谷垣総裁の末期に、野党提出の問責決議案に乗ったので、「問責出したのだから、解散密約は失効」と民主は言い晴れるからだ。
こうした状況だと解散は先送りになる可能性が高くなる。
この状況で、久しぶりに公明の去就に注目が集まるのではないか?公明は三党合意遵守であり、税と社会保障の一体改革に前向きであり、しかも、問責決議案にも賛同していない。明らかに、自民党と一線を画する下地がある。この状況で、タカ派の安倍総裁が誕生すると、徐々に「民主・公明」連立へと舵が切られるのではないか。
民主・公明連立だとねじれも漸く解消されて、久方ぶりに政治はスムーズになっていく。
これで、来年の参院選あたりまで解散を先伸ばしできれば、かなりの案件が片付くだろう。
そしてW選となったとき、安倍自民党と維新の会は、国家観などが近く、案外票割れが起きて、大勝ちできない可能性が高い。一方、公明票を各選挙区で取りこむことにより、民主は大負けせずに、辛勝が望める。
そこまでいくと、来年後半以降も、案外、野田政権は続くかもしれない。
そんな、大きな変化の序曲の可能性がある。
森信茂樹
中央大学法科大学院教授 東京財団上席研究員
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
安部新総裁について
彼の、外交、内政・経済問題についての考え方が、わが国の現在おかれた状況と大きなミスマッチがあるように感じる。
1,自民党について
自民党は本当に変わったのか。既得権益の代弁者、旧来の利害調整に代わる新たな政策の発信を身につけたのか、問われるのはこれからだ。
2、安倍総裁について
安部さんは、経済政策では新自由主義、上げ潮派、外交政策では、タカ派というイメージである。
一方、現実のわが国のおかれた状況は、冷戦後のグローバル競争の結果としての格差や貧困問題、デフレ経済をかかえ、外交問題では、中国・韓国・ロシアの領土問題が激化している。
つまり、安倍さんの持つイメージと、現実に生じている現象(と、その解決法)とのギャップ・違和感は大きなものがある。
経済問題では、日銀法の改正をてこに金融政策に介入するような政策が果たして効果があるのか、世界のマーケットから不信感を持たれるだけに終わらないか、小さな政府論者だが、今世界の議論は、政府のサイズというより政府の機能をどう強化していくかという点にあり、政府の規模の縮小を考えるのは間違いではないか、タカ派は本人の思想としても、わが国が今そのような指導者を持つことは、中国や韓国との関係を考えると本当に適切なのか、時代のミスマッチを感じる。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
奇策ではない正攻法の経済政策と、国会改革に期待したい。
目下の日本経済の局面打開には、特効薬はない。地味ながらも正攻法の経済政策を辛抱強く講じることが重要である。そのためには、日本銀行に過度に政治的圧力をかけすぎてもいけないし、国土強靭化と称して過度に公共事業に依存してもいけない。日本銀行には、裁量的な政治介入をするよりも、政府と共通した政策目標に同意して強くコミットさせた後に、政策手段についての独立性を担保する方が、かえってデフレ対策にもなりうる。それとともに、政府はきちんと財政健全化に取り組むことが求められる。
政権奪還を掲げるならば、その暁には上記の政策スタンスが党を挙げてとれるように態勢を整えることから始めるべきである。目先の景況に振り回されて景気対策に焦れば、政権交代前の麻生内閣の二の舞になるばかりか、民主党政権にばらまき批判をする資格もなくなる。
それとともに、「決められない政治」から脱却するには、参議院の過度な影響力を適切に弱める必要があり、それを党内でまとめられるかが問われる。少なくとも、予算案と同様の衆議院の優越を予算関連法案にも与えることに、まずは自民党内の衆参両院議員で同意をすることから始めるとよいだろう(その見返りに参議院議員の大臣ポストを若干増やすなどしてもよいかもしれない)。これは、拙著『日本の財政をどう立て直すか』日本経済新聞出版社にも述べているように、憲法を改正しなくても、国会法、両院協議会規定などを改正すれば実現できる。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
期待していたとおりの結果が出たので、安心している。今後への期待がますます膨らむ。総裁と幹事長の二人三脚で、一日も早く政権奪還を実現してほしい。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
今回の自民党総裁選で違和感を持ったのは①政権を投げ出した安倍晋三氏が再び総裁として返り咲いたこと②1回目投票で党員票の過半数を制し、圧倒的優位だった石破茂氏が決戦投票で敗れたことだ。この逆転劇に対しては、多くの日本国民もすっきりしないものを感じたのではなかろうか。今後、総裁選での決選投票方法については改善の余地があると思われる。
安倍新総裁は党員票の過半数を集めた石破茂氏を幹事長に据えたようであるが、安倍氏と石破氏は、安全保障以外の政策では違いが目立つ。安倍氏は「維新の会」との連携に積極的だが、石破氏は距離を置いている。特例公債法に対する対応も異なる。
自民党にとって政権の奪取が当面の課題であるので両者の違いはすぐには表面化しないだろう。だが、政権奪還後はどうなるか分からない。もしも安倍氏が以前のように再び「お友達指導部」にこだわれば党内結束は乱れるだろう。
自民党が政権を奪還し、安倍氏が総理になったとしても難題が待ち構えている。
まず財政再建問題であるが、「消費税の引き上げ」だけでは限界がある。また民主党が口先だけに終わった「行政改革」も簡単ではない。手腕が問われるところだ。
次に、原子力発電所の問題がある。民意は「原発ゼロ」に傾いている。「原発容認」の安倍氏がこの「民意」をどう克服するかであるが、容易ではないだろう。
三番目は、沖縄基地移転問題だ。この問題は民主党政権がこじらせ「覆水盆に帰らず」状態にしてしまった。自民党政権になったからといってすんなりと解決できる状況ではない。そこにオスプレイ問題も重なった。よっぽど大胆な代案がないかぎり沖縄県民を納得させることはできないと思われる。「日米安保強化」と「沖縄県民の痛み解消」、このバランスをどう取るか。これも難題である。
そして何よりも当面の難問はアジア外交である。中国、韓国との「歴史認識問題」「領土問題」が待ったなしで待ち構えている。
安倍氏は2006年の総理就任時、中国を真っ先に訪問し、韓国の盧武鉉大統領とも会談を行い、対中、対韓関係の改善を行なったとして今回も「自信」を示しているが、当時とは状況が全く異なる。当時は「靖国参拝問題」が中心課題であったが、今回は「歴史認識問題」に「領土問題」が重なっている。そればかりか中国が世界のビッグ2として存在感を強めている。
これらの問題を解きほぐす入り口は「歴史認識問題」にあるのだが、安倍氏の「歴史認識」は、韓国、中国とは真っ向から対決するものだ。5年前の政権投げ出しも、参議院選挙での敗北と「従軍慰安婦問題発言」がキッカケであった。安倍氏の「従軍慰安婦問題」発言は、米国をはじめとした国際社会からも強く非難されている(2007年7月31日にはアメリカ下院で慰安婦非難決議が議決された)。「歴史認識問題」で柔軟さが発揮されてこそ「領土問題」での突破口が探れるのだが、果たして安倍総裁にそれが出来るだろうか。
拉致問題解決の先頭に立ち「デフレ解決までは消費税を上げるべきではない」との「民意」を汲み取っている安倍新総裁である。これまでの経験と教訓を生かし、国内諸問題解決や対アジア外交において、柔軟で叡智に満ちた対応をしていただきたい。
沈才彬
多摩大学大学院フェロー(中国ビジネス研究所代表)
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
途中で政権を投げ出した方は、5年後に再登板して自民党総裁になった。自民党内に人材が乏しいと言われても仕方がない。民主党も同じ状態だ。「人材」という視点から見れば、日本全体は人材欠如で閉塞感が漂っている。
安倍、福田、麻生、鳩山ら連続4代の日本首相はいずれも「世襲首相」、「短命政権」だった。世界でも稀なこと。仮に安倍さんは首相に再登板したとしても、「長期政権」になれるかどうかは未知数である。政治がいつも不安定な状態であれば、「失われた20年」からの脱却は期待されない。
今、日本では軍事力増強を唱えるタカ派政治家は、人気があるようだが、経済がわかる人がほとんどいない。国のリーダになって、日本を成長軌道に乗せる能力があるかどうかは、正直に言って疑問である。
景気低迷のままで、軍事力増強は国民の支持を得られるかも疑問である。
実は、日本の軍事力は今、世界でも屈指のレベルだ。これは戦後高度成長の結果だった。1960年代後半から79年まで、高度成長期の日本は軍事費予算が10数年連続2桁成長だった。高度成長がなければ、今日の日本軍事力もあるはずがない。今の政治家に軍事力増強よりまず日本の経済力を増強してほしい。
日本は今、中国、韓国、ロシアとの間に、領土紛争が起きているが、実は経済力の力関係が大きく変わったことが一因だと思う。1990~2010年の20年間、世界銀行のデータによれば、日本のGDPはわずか79%増に対し、中国16.5倍、韓国3.8倍、ロシア3倍も拡大した。その格差は歴然だ。ちなみに、G7の中でも日本の成長率は最低だ。
経済を振興しないと、日本は益々不利な立場に追い込まれる。政治家たちは危機感があるでしょうか?
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
安倍新総裁は、幅広い人脈に支えられた「安定感」が評価されたのだろう。過去の挫折を糧にした「再チャレンジ」に国民は期待を寄せている。
石破氏が党員票の過半数を獲得したことの意味は非常に重い。民意を踏まえ、今後は石破氏と「二人三脚」での政権運営を望みたい。
政策面では、TPPへの参加と、日銀の大胆な金融緩和を、是非とも実現して頂きたい。他方で、「国土強靭化計画」には、多くの国民が疑問を呈している。公共投資の規模は、小泉政権と同様に、「費用対効果」の観点から、適切に管理して頂きたい。
小泉政権では、多くの有為な人材が登用され、若手政治家に対する「教育」が積極的に行われた。安倍新総裁も、政策通である林芳正氏などの若手のホープを、主要ポストに抜擢して欲しい。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
世界未曾有の高齢化社会を目前に控えた日本は、格差拡大社会阻止、医療や福祉制度充実等、困難な政治課題を抱えている。しかし総裁選候補者全員が政治家の2世や3世。庶民の気持ちを理解困難なお坊ちゃん政治家に自民党政治の主流だった官僚や経済界•米国の意向にそった政治からの脱却は期待できない。
総裁選候補者全員が政治家の2世や3世という現実。皆政治家としてのノウハウにはたけているだろうが、戦後自民党政治の主流だった、官僚や経済界•米国の意向にそった政治からの脱却は期待できない。世界未曾有の高齢化社会を目前に控えた日本は、格差拡大社会の阻止、医療や福祉制度充実等困難な政治課題を抱えている。庶民の気持ちが理解困難なお坊ちゃん政治家におおくを期待することは辞めた方が良い。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
敵失ではなく、もっと日本をこうしたいというアイデアはないのか。
野党暮らし3年間に何も考えなかったのか。
そういう辺りが少し残念だ
今回の総裁選は、50歳台が4名と、将来の自民党そして日本を担う人材が出てきた。
19か所の街頭演説、国民の支持の高い石破という人気者、政策通の林など話題もあった。
民主党の人材不足に比べればやはり政権の経験がものを言う。
政策がさほど違わないというマスコミの批判は、同じ党の議員だから当たり前だ。
民主党の違い過ぎることが問題だ。
それにしても、5名が自民党のアピール。
野党だから、全員で政権奪還は当たり前だ。
街頭演説も横並びで自民党の人材を国民にアピールした形だ。
だが全員が会社でいう取締役で、社長がいない。
所得倍増とか日本列島改造とかこの国をどうするという、希望の持ての話がない。
まるで民主党が勝手にこけてくれるから政権は転がりこむといわんばかりだ。
敵失ではなく、もっと日本をこうしたいというアイデアはないのか。
野党暮らし3年間に何も考えなかったのか。
そういう辺りが少し残念だ。
安倍氏については、党内では病気は回復したという解釈だが、国民から見れば不安も残る。
やり残しがあってもう一度というなら、何か。
具体的にはわからない。
詫びて、回復しましたからまたやりますというのも、身勝手だ。
10年間で200兆円を公共事業に使う自民党の目玉の「強靱化計画」について触れられなかったのも、逃げ腰なのか。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
そして、長い目で見れば、安倍総裁再登場は自民党にとっては敗北・解体への第1歩を踏み出したと言える。
決選投票での逆転勝利というのを見て、安倍の母方の祖父・岸信介は自民党初代総裁鳩山一郎の後継を決める1956年の総裁選挙で1位になりながら過半数が取れず、決選投票で2・3位連合の石橋湛山に敗れた、祖父の屈辱を56ぶりに晴らしたように見えた。
総裁が安倍氏になり、一番喜んでいるのは民主党である。それは、これまでの自民党の中でもリベラル派の谷垣総裁に対して安倍氏はウルトラ右翼であること。保守党の中では、総じて自民党よりは左寄りのリベラル派という民主党もこれまで、谷垣自民党との違いを前面に打ち出すのに苦しんできた。逆に言うと谷垣自民党も民主党との違いをはっきり打ち出せなかった。そこに登場したのが自民党の中でも右寄りの安倍氏ということになる。
右翼の思想に立った場合、憲法改正・国防軍設置・海外派兵、外交でも極東の緊張が高まり、経済面では自由競争主義・自己責任主義で格差が広がる、さらには教育方針・教科書内容にも口を出すのではないか、メディアへの介入・言論の自由への圧力などなど起きるのではないか。
その点、民主党から見れば「違い」をはっきりと打ち出し、安倍氏との違いを国民に訴えやすくなる。保守反動・国際関係は緊張化・自由主義経済で格差拡大・言論の自由封殺、自民党を選ぶか、リベラル・挑発しない友好外交・セーフティネット社会福祉路線継続・言論の自由尊重、の民主党を選ぶか、対立軸がはっきり出せる。有権者にも分かりやすくなる。
さらに、鳩山氏にあきれ、メディアに誘われ民主党から離れていった「なんとなく民主党支持」層が、安倍氏の再登場で振り子のように戻ってくることも考えられる。安倍氏の再登場、それに無派閥の石破氏が国会議員投票で負けたこともあって、自民党の「派閥」が息を吹き返したが、自民党にとって、これは国政選挙では決してプラスにはならない。今回の総裁選挙で、地方(現場)と永田町の意識のズレとして、不信感がつのり、内部分裂が免れない。
もっとも懸念しているのは、橋下氏との関係だ。安倍氏と橋下氏とは思想的に、また歴史観もよく似ている。双方がお互いに利用しようと企んでいるに違いない。ネット右翼には、世の中が明るくなると歓迎する空気が広がるのではないか。安倍氏が勝ったことは確かだが、それは古い自民党に逆戻りした証拠でもある。そして、長い目で見れば、安倍総裁再登場は自民党にとっては敗北・解体への第1歩を踏み出したと言える。
Q2. 「1 - コメントする」の回答理由
国内外の問題が山積みな上に島の領土問題も加わっています。
日本が未来に向かって、どういう国になるのかをはっきり示すような
政治家であっていただきたい。
志のあるプロフェッショナルな政治家で国民を感動させるようで
あってほしい。
ホンキの日本の舵取りを頼みます。
2. 回答を控える
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