第7回 2003年8月12日(火)放送 あらすじ

#7 シンクロへの想い

 勘九郎(山田孝之)、憲男(森山未來)、田中(瑛太)、高原(石垣佑磨)、石塚(石井智也)の5人は、文化祭のシンクロ公演を目指し高校のプールで練習に励んでいた。高原もクロールを泳げるようになり、キャプテン・大地(片山怜雄)ら水泳部の連中を感心させる。そこへ、シンクロ反対派の山岡教頭(布施明)と小野川(菊池麻衣子)がやって来た。いやな予感…。教頭は意気揚揚と「本日、教育委員会でシンクロ公演中止が正式に決定した」と言い残し去って行ったのだった。勝手な言い分に我慢ならず、勘九郎たちだけではなく大地たちまでも、残った小野川に対して決定撤回を迫る。みんなの勢いに押され、小野川はプールに転落してしまう…。さらに事態は悪い方向に向かってしまうのか!?
 困り果てた5人は勘九郎の母で教育課長の美和子(高橋ひとみ)のいる市役所へ足を向ける。美和子は、「僕らは一生後悔する」と口々に訴える子供たちの懸命さにたじたじとなり「気持ちは分かるが、一度決定したことを覆すには大変なこと。今日は帰りなさい」と諭すのが精一杯だった。石塚はそこで、教育委員会のスケジュールを見つけ、日曜に教委が唯野高校を視察することを知る。憲男が提案した。「教委の前でゲリラ公演しよう。俺たちの真剣さが伝われば、考え直してくれるかも」。一同、その案に乗ることにした。
 翌日は全国模擬試験で、相変わらず憲男と田中は調子がいいが、勘九郎たちは散々である。模試が終わり全員「ともしび」に向かった。、ママ(柄本明)やチイママ(徳井優)はゲリラ作戦に大賛成である。ただし、日曜までに今のペースでは人に見せるレベルにはなりえない。ちょうど石塚が持っていたスポーツ雑誌に「シンクロのジュニアオリンピック候補」として桜木女子高の早川あつみ(相武紗季)が載っており、勘九郎はあつみにコーチを頼んでみようと思いつく。
 勘九郎が麻子(宮地真緒)にあつみのことを聞くと、同じクラスだと言う。喜ぶ勘九郎。だが紹介を頼むと麻子は「仲良くないし、彼女は気難しい」と嫌がるが、そこを懇願し、どうにか紹介を取り付けた。
 夜、勘九郎たちは麻子の案内で、あつみがコーチをしているスイミングクラブを訪れた。勘九郎が改めてあつみにコーチを頼むと、あつみは二つ返事で承諾するのだった。麻子はじめ全員が意外だったが、とりあえず勘九郎たちは第一段階はクリアと喜ぶ。
 翌日からあつみの特訓が始まった。昨晩とは別人のように厳しい。はっきり言ってスパルタである。と、その時、勘九郎はプールサイドで小さなガラス玉のようなものを踏んでしまう。それはプールの中に転がり落ちていった。
 麻子や響子(香椎由宇)がスイカを持って差し入れに来た。あつみは麻子の視線に気付き、「麻子は進藤君が好きなんだ」と言い、麻子を困らせる。オリンピック強化選手の選考結果待ちなのだというあつみに「合格は僕が保証する」とはしゃぐ石塚。どうやら石塚はあつみに憧れているらしい。しかし、あつみは「じゃ、だめだったら倒立1分ね」と言い渡し去ってしまう。
 そんなころ、小野川は一人プールサイドで探し物をしていた。
 勘九郎たちは帰途に着いた。響子は先に別れ、田中と勘九郎は浴衣姿の響子をうっとりと見送る。またあつみが「そんなに好きなら告白すれば?」とあおり。さらに「思ってるばかりじゃ、気持ちは伝わらないよ」と麻子を見る。と、田中が「決めた。告白する!」と宣言。勘九郎は動揺し麻子は不安を新たにする。
 翌日もあつみの特訓である。あつみは石塚が倒立が出来ないことに腹を立て、その場を離れて行った。一同いらだちつつも全員で再び頑張り始める。
 田中の響子に対する動向が心配な勘九郎は憲男とともに、練習を終えて田中の後を追った。なんと田中は宝石店に入って、なんと「婚約指輪」を買おうとする。勘九郎は大声で驚き、田中をつけていたことがばれてしまう…と、ケースの後ろから小野川が顔を出した。「高校生の来る場所じゃないでしょ。帰りなさい」と勘九郎たちを叱る。なぜそこに小野川が?そこへ店員が小野川に石の外れた指輪を持って来てなにやら説明している。「指輪のダイヤをなくしたみたいですね」と田中。勘九郎は、気が付いた。あの時踏んづけたガラス玉は、小野川のダイヤに違いない!!
 勘九郎たちは、プールへ戻り、小野川のダイヤを探し始めた。シンクロ同好会のメンバーだけがプールにいることを知った小野川は怒りに発し、プールに向かった。「あなたたち帰りなさい」と怒鳴る小野川。勘九郎は「先生のダイヤがプールの中なんです」と説明する。さらに杉田(杉本哲太)が「まずいじゃないですか。結納は日曜でしょ」と言う。指輪のダイヤは婚約指輪の石だったのだ。
 一同はその翌日も練習しながらダイヤを探すが、見つからない。しかもあつみも来ない。不安になった石塚と勘九郎は、夜になってスイミングクラブに行ってみた。すると、石塚が調べてきたところでは、あつみは選考会で代表の座を逃し、クラブをやめてしまったらしい。しかも家にも戻っていない。麻子も交えあつみを探すことになった。途中で響子を見つけ聞くと、なんと唯野高校の前で、たった今会った、と言う。一同、プールへ急ぐ。
 あつみは唯高のプールでシンクロをやっていた。あつみは「ほっといて」と立ち去ろうとする。だが、あつみの前に石塚が立ち塞がった。「やめないでください。あなたは僕の憧れです。僕が倒立できたらシンクロやめないでください」とプールに飛び込む。だが、悔しいことにどうしても出来ない…。勘九郎はあつみに「次元は違うかもしれないが、目標に向かって頑張ろうとするのは、あつみちゃんと同じだ」と諭すが、あつみは「練習なんかしても無駄」と言い残し去って行く。
 日曜日、校長たちに連れられ教委の客がやって来た。そこへ勘九郎たちは飛び出し「僕らの演技を見て考え直してください」とプールへ飛び込んだ。校長(谷啓)は客に「せっかくですから見ていきましょう」と提案。客もしばし演技を眺め喜ぶ。石塚の倒立も成功である。と、勘九郎が水底にダイヤを発見した。演技の途中だが、水から上がって走り出す5人……。
 そんなころ、小野川家では結納が始まっていた。
 果たしてゲリラ公演の結果は?
 そしてあつみは…?
 さらについに田中の恋が動き出す…!?

キャスト

進藤勘九郎(18)… 山田孝之
立松憲男 (18)… 森山未來
田中昌俊 (18)… 瑛太
高原 剛 (19)… 石垣佑磨
石塚 太 (18)… 石井智也
大西麻子 (18)… 宮地真緒
清正   (36)… 八嶋智人
ママ   (50)… 柄本 明
山岡教頭 (55)… 布施 明
 ほか

スタッフ

■原作
 矢口史靖
 アルタミラピクチャーズ
■脚本
 橋本裕志
 中谷まゆみ
■音楽
 佐藤直紀
■主題歌
 福山雅治
■企画
 金井卓也(フジテレビ)
 関口大輔(フジテレビ)
■プロデューサー
 船津浩一(共同テレビ)
 栁川由起子(共同テレビ)
■演出
 佐藤祐市(共同テレビ)
 村上正典(共同テレビ)
 高橋伸之(共同テレビ)
■制作
 フジテレビジョン
 共同テレビジョン

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