ウォーターボーイズ
#4 シンクロ公演決行
一学期の終業式。唯野高校の掲示板に秋の学園祭のポスターが張り出された。そこには、勘九郎(山田孝之)、憲男(森山未來)、高原(石垣佑磨)、石塚(石井智也)そして生徒会長・田中(瑛太)の5人で設立した「シンクロ同好会」による“男のシンクロ公演”がくっきりと表記してある。食い入るように見つめる勘九郎たち。後ろから田中が「僕のお陰だ」と相変わらずクールかつ嫌味に言い放つ。が、ちゃっかり宣伝用のポスターを作っており、勘九郎に渡すのだった。
田中は山岡教頭(布施明)に呼び出され事情を聞かれても「生徒会で認めましたから」と突っぱねる勢いである。さらにプールの使用を桜木女子高に依頼済みという周到さ。これには石塚が違う意味で?狂喜した。
男子シンクロ復活の知らせは、経済効果を期待する地元商店街も喜ばせた。勘九郎たちがポスターを貼りに行くと、皆、快く歓迎協力してくれるのだった。桜木女子にもポスターを貼りに行くと、桜木のポスターがなかなかの出来。高原が「プロの仕事か?」と響子(香椎由宇)に尋ねると、麻子(宮地真緒)の作品だと言う。実は麻子は子供時代、デザイナーになりたかったのだ…そのことを勘九郎は思い出していた。
だが、桜木のプールに行くと警備員が出て行けと言う。山岡教頭が桜木女子に手を回したのだった。
5人は、「ともしび」で作戦会議を始めた。田中が「自主公演でも開いて街のシンクロ賛成派を味方に付けたらどうか」と提案する。清正(八嶋智人)が「プールがなきゃ自分で掘るくらいのことしろ」とけしかけると、チイママ(徳井優)が「佐藤君に相談すれば」と知恵を出す。一行は唯野高校のOB・佐藤(玉木宏)のところへ向かった。
佐藤の水泳エクササイズには、なんと産休を取っている佐久間先生(眞鍋かをり)が参加していた。佐藤は「社長に頼んで、明後日にプールを使えるようにした」と行動に移してくれた。一同「もう、やるしかない!」と気合を入れるのだった。
勘九郎の家に集まる5人。美和子(高橋ひとみ)は、学年で成績1番の憲男、2番の田中が来ているので勉強の相談だと勘違いし大喜び。だが、やることは一からのシンクロの勉強である。もちろん仁美(碇由貴子)は、ちゃっかり口止め料を頂くのだった。
翌日の夜、健康ランドの浴槽で仕上げで練習に励んだ帰り道、憲男が勘九郎と美和子のことを心配する。一方で勘九郎は、憲男と父親のことを心配する。互いに歯切れの悪いまま別れるのだった。
一夜漬けの練習を終え、自主公演の日がやって来た。入り口では清正がインチキ商品を展示即売。客席には、商店街の連中や桜木女子の響子たちら大勢が詰めかけている。清正の合図で5人はプールへ入場を始めた。
なんと、響子の後ろに、怒りの表情の美和子が座っているではないか。青ざめる勘九郎。美和子の横には麻子と仁美がうなだれている。勘九郎に、あの悪夢の神経性腹痛が襲ってきた。タオルで顔を隠す勘九郎。動揺した勘九郎を筆頭に、どたばたはドタバタを呼び、とうとうフィニッシュポーズを決める頃にはとんでもないことになっていた。そして家に帰った勘九郎は、美和子の涙を見ることにもなった…。
勘九郎は翌日、河原で麻子がスケッチしているのを見つけた。麻子は「あんたと違って私は親を泣かさない。デザイナーの夢なんて関係ない」と、自分に言い聞かせるように勘九郎をなじるのだった。
家に帰ると、外から憲男が呼ぶ。清正がプール付き民宿の住み込み手伝いのバイトを見つけてきてくれたのだ。仕事の後はプールが使えるのだという。条件は5人揃いでの翌日朝の出発だ。憲男はもちろんやる気。勘九郎も決めた。高原、石塚もOK。田中だけは、また職員室に呼ばれていた。4人で覗くと、教頭に絞られている田中は「自分の将来は自分で決めます」と、教頭のごり押しを毅然として突っぱねており…もちろん田中も了承である。
しかし、勘九郎は美和子を説得しなければならなかった。
「どこに行くの!?」驚く美和子。「シンクロの合宿」と答えると、美和子は部屋にこもってしまった。翌朝、黙って出発しようとした勘九郎に、勘一(浅野和之)が言う。「やりたいことがあったら後悔するな。母さんのことは任せとけ」。勘九郎は両親の背中に挨拶して家を出るのだった。
一方、憲男が伊藤商店を出ようとすると伊藤(岸博之)が呼び止める。「お母さんが入院したそうだ」…憲男は伊藤のトラックに乗り込んだ。
出発時間が来たが、勘九郎たちは、待ち合わせ場所で憲男を待った。と、そこを通り過ぎるトラック。勘九郎はそこに憲男の姿を見て、気持ちの整理の付かぬままバスを発車させるのだった—。
田中は山岡教頭(布施明)に呼び出され事情を聞かれても「生徒会で認めましたから」と突っぱねる勢いである。さらにプールの使用を桜木女子高に依頼済みという周到さ。これには石塚が違う意味で?狂喜した。
男子シンクロ復活の知らせは、経済効果を期待する地元商店街も喜ばせた。勘九郎たちがポスターを貼りに行くと、皆、快く歓迎協力してくれるのだった。桜木女子にもポスターを貼りに行くと、桜木のポスターがなかなかの出来。高原が「プロの仕事か?」と響子(香椎由宇)に尋ねると、麻子(宮地真緒)の作品だと言う。実は麻子は子供時代、デザイナーになりたかったのだ…そのことを勘九郎は思い出していた。
だが、桜木のプールに行くと警備員が出て行けと言う。山岡教頭が桜木女子に手を回したのだった。
5人は、「ともしび」で作戦会議を始めた。田中が「自主公演でも開いて街のシンクロ賛成派を味方に付けたらどうか」と提案する。清正(八嶋智人)が「プールがなきゃ自分で掘るくらいのことしろ」とけしかけると、チイママ(徳井優)が「佐藤君に相談すれば」と知恵を出す。一行は唯野高校のOB・佐藤(玉木宏)のところへ向かった。
佐藤の水泳エクササイズには、なんと産休を取っている佐久間先生(眞鍋かをり)が参加していた。佐藤は「社長に頼んで、明後日にプールを使えるようにした」と行動に移してくれた。一同「もう、やるしかない!」と気合を入れるのだった。
勘九郎の家に集まる5人。美和子(高橋ひとみ)は、学年で成績1番の憲男、2番の田中が来ているので勉強の相談だと勘違いし大喜び。だが、やることは一からのシンクロの勉強である。もちろん仁美(碇由貴子)は、ちゃっかり口止め料を頂くのだった。
翌日の夜、健康ランドの浴槽で仕上げで練習に励んだ帰り道、憲男が勘九郎と美和子のことを心配する。一方で勘九郎は、憲男と父親のことを心配する。互いに歯切れの悪いまま別れるのだった。
一夜漬けの練習を終え、自主公演の日がやって来た。入り口では清正がインチキ商品を展示即売。客席には、商店街の連中や桜木女子の響子たちら大勢が詰めかけている。清正の合図で5人はプールへ入場を始めた。
なんと、響子の後ろに、怒りの表情の美和子が座っているではないか。青ざめる勘九郎。美和子の横には麻子と仁美がうなだれている。勘九郎に、あの悪夢の神経性腹痛が襲ってきた。タオルで顔を隠す勘九郎。動揺した勘九郎を筆頭に、どたばたはドタバタを呼び、とうとうフィニッシュポーズを決める頃にはとんでもないことになっていた。そして家に帰った勘九郎は、美和子の涙を見ることにもなった…。
勘九郎は翌日、河原で麻子がスケッチしているのを見つけた。麻子は「あんたと違って私は親を泣かさない。デザイナーの夢なんて関係ない」と、自分に言い聞かせるように勘九郎をなじるのだった。
家に帰ると、外から憲男が呼ぶ。清正がプール付き民宿の住み込み手伝いのバイトを見つけてきてくれたのだ。仕事の後はプールが使えるのだという。条件は5人揃いでの翌日朝の出発だ。憲男はもちろんやる気。勘九郎も決めた。高原、石塚もOK。田中だけは、また職員室に呼ばれていた。4人で覗くと、教頭に絞られている田中は「自分の将来は自分で決めます」と、教頭のごり押しを毅然として突っぱねており…もちろん田中も了承である。
しかし、勘九郎は美和子を説得しなければならなかった。
「どこに行くの!?」驚く美和子。「シンクロの合宿」と答えると、美和子は部屋にこもってしまった。翌朝、黙って出発しようとした勘九郎に、勘一(浅野和之)が言う。「やりたいことがあったら後悔するな。母さんのことは任せとけ」。勘九郎は両親の背中に挨拶して家を出るのだった。
一方、憲男が伊藤商店を出ようとすると伊藤(岸博之)が呼び止める。「お母さんが入院したそうだ」…憲男は伊藤のトラックに乗り込んだ。
出発時間が来たが、勘九郎たちは、待ち合わせ場所で憲男を待った。と、そこを通り過ぎるトラック。勘九郎はそこに憲男の姿を見て、気持ちの整理の付かぬままバスを発車させるのだった—。