東京タワー オカンとボクと、時々、オトン

第4回 2007年1月29日(月)放送 あらすじ

病いの宣告

 中川雅也(速水もこみち)の祖母で、栄子(倍賞美津子)の母、藤本ハル(赤木春恵)が亡くなった。祖母に何もしてあげられなかった悔しさからか、雅也は徳本寛人(高岡蒼甫)やレオ・リー(チェン・ボーリン)に紹介されたアルバイトに励みだす。そのため、もとのアパートに戻ることも出来た。そんな時、山田耕平(柄本佑)も再び雅也を頼って東京に出てくる。水も電気も通うようになった部屋に喜ぶ耕平に雅也は、今度はキチンと暮らそうと思うと宣言しながら絵を描いている。床には“かっぱ”という字が描かれた紙が何枚も転がっていて…。
 雅也が描いた“かっぱ”の字は、筑豊の小料理店の暖簾になっていた。それは、栄子が知り合いから経営を引き継いだ店。栄子は開店準備を手伝いに来た妹の香苗(浅田美代子)に暖簾を自慢する。また、店内の品書きは、離れて暮らす夫の兆治(泉谷しげる)が書いたものだった。香苗は自分の食堂も引き続き手伝うと言う栄子が心配。だが、栄子は東京の雅也が頑張っているから、自分も頑張ると明るく答えた。そして“かっぱ”が開店する。店の経営を心配して電話してきた雅也と陽気に話す栄子。だが、栄子は電話を切った後、首に違和感を覚える。
 借金も徐々に返し、少しは生活に余裕が出てきた雅也は、久しぶりに佐々木まなみ(香椎由宇)や鳴沢一(平岡祐太)たち学生時代の仲間と飲むことに。家でイラストを描いていると言う雅也に、鳴沢はイラストレーターを探している編集者を紹介すると約束して仕事に戻って行った。店では話せなかったが、帰り道に雅也はまなみと話す機会を得る。今度イラストを見てみたいと言うまなみに、雅也は頷いた。
 約束通り、鳴沢は雅也に編集者の河村由香(深浦加奈子)を紹介してくれた。雅也が書き溜めたイラストを眺めた河村は、女性誌の仕事を回してくれることに。早速、イラスト作成の見本にと女性誌をたくさん買い込んでアパートに戻った雅也。イラストに専念しようとするのだが、耕平たち住人がうるさくて集中できない。とうとう、雅也は部屋から住人たちを追い出した。耕平が廊下に出ると、住人共同のピンク電話が鳴る。相手は栄子。耕平から雅也の仕事を聞いた栄子は安心して電話を切るのだが、立ちくらみを覚え…。
 体調不良を感じる栄子は、ついに病院へと向かう。当初は貧血だと答えた医師だったが、栄子が首に違和感があると言うと精密検査を実施。その結果、栄子の甲状腺にがんが発見された。しかも、がんは声帯にまで広がっているという。店の客の前では陽気さを装う栄子だが、最後の客が帰ると雅也に電話をかける。しかし、イラストに真剣に取り組もうとする雅也の声を聞いた栄子は、自分の病気を伝えることが出来なかった。
 栄子は1人、声帯を取らずに手術を受けることを決意。雅也に伝えていないことを知った香苗は、すぐに電話をかける。だが、まなみにイラストを見せる予定だった雅也は、話もそこそこに電話を切ってしまって…。

キャスト

中川雅也 … 速水もこみち
佐々木まなみ … 香椎由宇
鳴沢 一 … 平岡祐太
山田耕平 … 柄本 佑
レオ・リー … チェン・ボーリン
徳本寛人 … 高岡蒼甫
中西靖子 … 久保田磨希
藤本ハル … 赤木春恵
藤本香苗 … 浅田美代子
中川兆治 … 泉谷しげる
中川栄子 … 倍賞美津子

ほか

スタッフ

■原作
 リリー・フランキー
 「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」(扶桑社刊)

■脚本
 大島里美

■プロデュース
 中野利幸

■演出
 谷村政樹

■音楽
 河野 伸
 澤野弘之

■制作
 フジテレビドラマ制作センター

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