＃4　『はかなき再会』
　新天地でそれぞれの生活をスタートさせたジュンヨンとヘイン。しかし、すれ違う2人は再会を果たせない。そんな中、ミスクはウィリーのプロポーズを受けて結婚。ウィリーはアメリカへの帰国が迫っており、いずれミスクとヘインを連れて帰る予定だ。結婚後は良き夫としての務めに励み、ヘインの目の手術を受けさせ、大学へも通わせると語る。しかしヘインは、そんな思いやりのある言葉に対して、素直に喜ぶことができない。彼女の願いはただ1つ。最愛の人、ジュンヨンと再会することだ。ジュンヨンに会わずして、アメリカへ発つことなど考えられない。
　一方、ジュンヨンは父親ジョンイルの籍に入ると同時に名前も改め、「チェ・ジュンギュ」として暮らし始める。息子との再会以来、ジョンイルは音楽への情熱を再び持ち始め、クラブでの仕事をスタート。ジュンヨンの前で、久し振りにサックスを演奏する。
　ジュンヨンにも、音楽との新たな出会いが待っている。ゴンウやジンピョに連れられて訪れた音楽スタジオで、伝説のギタリスト「イ・ジャンホ」と巡り会ったのだ。ジュンヨンと握手をしたジャンホは、固くなったジュンヨンの指先から、彼がギターを演奏できることを見抜く。こうしてジュンヨンは生まれて初めて、エレキ・ギターを手に取り、ゴンウやジンピョと共に演奏する。
　そんなある日、ジュンヨンは町中で自分の作った曲を耳にする。その演奏は、教会から聞こえていた。演奏の主がヘインだと気づき、ジュンヨンは礼拝堂へ飛び込むが、またしても一歩遅く、ヘインは教会を出たところだった。ショックを隠しきれないジュンヨン。そんな彼の悲しみに誘われるように、辺りでは雨が降り始める。
　ところが、雨宿りをしていたジュンヨンは、道路を挟んで反対側にヘインが居ると気づく。やがて雨はやみ、ジュンヨンは、横断歩道でようやく彼女をつかまえる。こうして2人は、横断歩道の真ん中で再会の涙を流し、共に訪れた教会でキスをする。
　「ジュンヨンとは2度と離れない」。そう心に決めたヘインは、アメリカ行きの件には一切触れず、ジュンヨンと2人でゴンウの別荘へ。ジュンヨンが薪を取りに行っている間におばのミスクへ電話をかけ、「アメリカには行かない」と涙ながらに訴える。ただならぬ彼女の様子を察したジュンヨンは、リダイヤル機能を使ってミスクへ連絡し、アメリカ行きの事実を知る。
　こうして翌日。ジュンヨンは「2人の隠れ家へ連れて行く」とウソをつき、ヘインを空港へ送り届ける。ヘインは取り乱し泣き通すが、ジュンヨンはそんな彼女を笑顔で見送る。そして、彼女の姿が搭乗口に消えた途端、大粒の涙を流すのだった。
　一方、機内では、ヘインがボイス・メールに気づく。そこにはジュンヨンのメッセージが込められていた。「愛している」との言葉を聞いたヘインは涙を浮かべながら微笑み、再会を信じてアメリカへと旅立つ。