緋の十字架
死なないで…
会社も家も失った直哉は、教会で自ら命を断とうとする。そこへ、薫が駆けつけ、直哉を愛していることを告白する。二人は固く抱き合い、一緒に生きていくことを誓う。悦子がそんな二人のもとへ乗り込んでくる。直哉を失いたくない悦子は、包丁を手に、薫に突進する。次の瞬間、薫を庇おうとした直哉の体に、包丁が突き刺さる。病院へ運ばれた直哉は緊急手術を受け、一命を取り留める。刑事が事情聴取に来るが、直哉は自殺しようとしたのだと答える。薫は直哉との愛を貫くことの困難さを改めて感じ、ナイフを自分の手首に当てる。