緋の十字架
教会で、直哉は七年ぶりにゆきえと再会。思わずゆきえを抱きしめる。ゆきえは赤ん坊を連れていて、直哉はゆきえが幸せな結婚をしたのだと思う。そんな二人を将一が見ていた。ゆきえは逃げるように直哉の前から立ち去る。将造が満州進出を企てる。直哉に満州行きを命じ、清香との結婚を急き立てる。将一が婚約者の悦子を大河内家へ連れてくる。悦子を紹介された直哉は驚く。高校時代、近所の高校に通っていた女性で、当時しつこく交際を迫られていたのだ。直哉は結婚問題を神父の芳人に相談する。そして、ゆきえへの思いを封じ込めるように、清香との結婚を決意する。