緋の十字架
清らかなままで
薫が退院する。浩一は薫の目の手術のことを直哉に相談する。危険性のある手術だというので、直哉は手術に反対だ。大河内家の嫁として役に立ちたい薫は、家事を手伝おうとする。が、雅美に紅茶をこぼしてしまい、馬鹿にされる。薫を不憫に思った浩一は思わず、目が治ることを薫に告げる。そして、手術を受けるかどうかは薫の選択に任せる。その夜、薫は寝付かれずに庭へ出る。すると、偶然そこに直哉がいた。今のままで幸せだが、皆の役に立てないことが苦しい、と訴える薫。直哉は、薫にはこのまま清らかな世界にいてほしい、と言って、薫を抱きしめる。