緋の十字架
身代りの愛
ゆきえは、悦子のもとへ帰ってほしい、と直哉に言い残して帰らぬ人となる。ゆきえの葬儀が執り行われる。ゆきえとの約束を守って、直哉は家族のもとへ帰る。薫が退院する。薫とは一緒に暮らせないことを謝る直哉。薫は直哉への愛は一生変わらないことを告げた後、軽井沢の教会へ行くことを切り出す。一生涯、修道女として神に仕えて生きていくと。その夜、大河内家では、直哉と悦子の二十回目の結婚記念日のお祝いが開かれていた。が、直哉が突然、家を飛び出す。直哉は出発の準備をしている薫のもとへ行き、愛を告白。二人は結ばれる。