緋の十字架
運命の母と娘
ゆきえは、薫が二十年前に別れた娘の詩織であることを直哉に告げる。薫の肩の傷跡がその証拠だと。驚愕する直哉に、詩織のことはもう忘れてほしい、と語るゆきえ。大河内家を出たゆきえは、病院の薫に会いにいく。そして、母親の名乗りをする。が、薫はゆきえを拒絶する。薫は直哉に、自分はゆきえの身代りだったのか、と問いかける。答えられない直哉。薫は再び病院を抜け出し、教会へ行く。神父から直哉とゆきえの深い愛情を聞かされ、薫は苦しむ。ゆきえは直哉に、悦子のもとへ帰るよう言い聞かせる。が、直哉は……。