愛し君へ
#9 母へ
友川四季(菅野美穂)の小児科研修も終わりが近づいた。四季は、事務局からどの科の医者になるかを決める選択研修の希望書の提出を求められたが、四季の気持ちはまだ揺れていた。娘の佳奈(松尾瑠璃)の検査のために病院を訪ねた浅倉亜衣(伊東美咲)は、小児科医になるなら安曇俊介(藤木直人)のサポートが出来なくなるのではと指摘する。一方、四季の患者の子供たちは、四季が病棟を離れてしまうことを心配していた。
そんな時、四季は病院の廊下で俊介の母、良枝(八千草薫)の姿を見つける。呼びかける四季に、振り向いた良枝の表情は淋しげだった。良枝は東京に着いたその足で俊介が通う眼科を訪れ、医師から俊介の病状を聞いた。浮かぬ顔をしているのはそのせいだった。それでも、努めて明るい顔で、四季の白衣姿を褒める良枝は、四季に向かって無理をしないで欲しい、と言う。俊介のことで、四季が我慢することはない、と。四季は良枝の言葉には答えず、小児科医になりたい気持ちを告げる。そんな四季に、良枝は俊介を長崎に連れて帰ろうと思うと語った。
その頃、俊介のマンションには高泉諒子(黒谷友香)がいた。訪ねて来た諒子の前で、俊介は視力を失っていた。と、インターフォンが鳴る。玄関にいたのは諒子の父、晴臣(西岡徳馬)。部屋に入った晴臣は、諒子の気持ちが本物であることを話し、自分も俊介を家族として迎え入れたいと告げる。たとえ俊介に仕事がなくても、金銭面の面倒まで見ると言う晴臣。だが、俊介は気持ちだけ頂くと言って、申し出を断った。
その夜、夕食を囲む友川家では、四季が鉄雄(泉谷しげる)に何かと気を使う。四季は、先日、鉄雄が倒れたこと、そして自分と俊介のことで心配させていることを申し分けなく思っていた。満雄(森山未來)から、四季と俊介が別れることになったら親父のせいだ、と言われた鉄雄は、飲みに行くと言って出て行ってしまう。そんな中、四季は、亜衣と新吾(玉木宏)に選択研修の件を相談。すると新吾は、自分にしか出来ない仕事を選んだと言い、四季にはそんな人生の選択が求められているのだと話す。
一方、良枝は俊介のマンションを訪れていた。突然の上京に驚く俊介に向かって良枝は、病院で医師から聞いたことを言いかけて、思い直したように四季のことに話を変えた。良枝は、俊介が自分たち家族を頼りにしても良いが、四季には面倒をかけてはいけないと言う。その時、電話が鳴った。俊介の長崎に住む叔母からだった。叔母は、良枝がいかに俊介のことを心配しているかを説き、長崎に帰れないのかと俊介に問うた。
家を出た鉄雄は、飲みに行くと言いながら、実は四季の病院に降谷圭輔(時任三郎)を訪ねていた。圭輔は、鉄雄を四季が担当する小児病棟に案内。圭輔は、四季が入院している子供たちを不幸だと捉えるのではなく、ひとりひとりの人間として接しており、その接し方は、俊介に対しても同じではないかと鉄雄に語った。さらに、四季が俊介を思う時は、一番に来るのが病気のことではなく、何か別の何でもないことではないかと続けた。さらに圭輔は、そんな四季を尊敬しているとも…。
翌日、四季の病院に諒子が来た。諒子は、四季にこれまで俊介の面倒を見てくれた礼を言い、これからは自分が支えていくと宣言。さらに諒子は、俊介は四季に気を使っているようだが、どちらの道を選べば幸せになれるかは分かっているみたいだと言う。どんな嫌な女になっても俊介のためには何でもすると語る諒子に、四季は返す言葉が出なかった。
四季が病棟に戻ると、子供たちの撮影をしている俊介がいた。俊介は、見せたいものがあると言って、就業後の四季を、とある倉庫へと誘った。倉庫の四方の壁には、俊介が撮影した小児病棟の子供たちの写真が飾られている。入院しながらも活き活きとした表情を見せている子供たちの姿に四季が感動していると、俊介はもう少しで形になるのでアルバムを作ると言う。病院の近くで写真展も開きたいと続ける俊介に、四季は長崎での写真展も薦める。帰り道、俊介は最近、最後に見たいものは何かを考えていると四季に話す。四季は、自分も俊介に何を見せてあげたいかを考えてみると答えた。
その頃、良枝が1人で俊介のマンションにいると、鉄雄がやって来た。初対面でぎこちない鉄雄に、良枝は俊介が迷惑をかけたと詫びる。さらに、良枝は俊介を長崎に連れて帰り、四季にも会うことのないように説得すると鉄雄に話した。すると鉄雄は、逆に良枝に頭を下げる。結婚には反対したが、もし、四季が俊介を放り出したら殴っていたと。そこに、四季と俊介が帰って来た。四季とマンションを辞そうとする鉄雄は、俊介に握手を求めて帰った。ふたりを見送る良枝は、あの人たちを悲しませてはいけないと俊介に語りかけた。
帰り道、鉄雄は焼き芋を食べながら、俊介とのことをどうするかは、四季自身が既に決めているだろう、と尋ねた。すると四季は、鉄雄の思うような幸せはつかめないかもしれないが、嘘をつかずに生きていきたいと語る。それはたとえ医者を辞めることになってもなのか…という鉄雄の問いにも頷く四季。すると、鉄雄は…。
そんな時、四季は病院の廊下で俊介の母、良枝(八千草薫)の姿を見つける。呼びかける四季に、振り向いた良枝の表情は淋しげだった。良枝は東京に着いたその足で俊介が通う眼科を訪れ、医師から俊介の病状を聞いた。浮かぬ顔をしているのはそのせいだった。それでも、努めて明るい顔で、四季の白衣姿を褒める良枝は、四季に向かって無理をしないで欲しい、と言う。俊介のことで、四季が我慢することはない、と。四季は良枝の言葉には答えず、小児科医になりたい気持ちを告げる。そんな四季に、良枝は俊介を長崎に連れて帰ろうと思うと語った。
その頃、俊介のマンションには高泉諒子(黒谷友香)がいた。訪ねて来た諒子の前で、俊介は視力を失っていた。と、インターフォンが鳴る。玄関にいたのは諒子の父、晴臣(西岡徳馬)。部屋に入った晴臣は、諒子の気持ちが本物であることを話し、自分も俊介を家族として迎え入れたいと告げる。たとえ俊介に仕事がなくても、金銭面の面倒まで見ると言う晴臣。だが、俊介は気持ちだけ頂くと言って、申し出を断った。
その夜、夕食を囲む友川家では、四季が鉄雄(泉谷しげる)に何かと気を使う。四季は、先日、鉄雄が倒れたこと、そして自分と俊介のことで心配させていることを申し分けなく思っていた。満雄(森山未來)から、四季と俊介が別れることになったら親父のせいだ、と言われた鉄雄は、飲みに行くと言って出て行ってしまう。そんな中、四季は、亜衣と新吾(玉木宏)に選択研修の件を相談。すると新吾は、自分にしか出来ない仕事を選んだと言い、四季にはそんな人生の選択が求められているのだと話す。
一方、良枝は俊介のマンションを訪れていた。突然の上京に驚く俊介に向かって良枝は、病院で医師から聞いたことを言いかけて、思い直したように四季のことに話を変えた。良枝は、俊介が自分たち家族を頼りにしても良いが、四季には面倒をかけてはいけないと言う。その時、電話が鳴った。俊介の長崎に住む叔母からだった。叔母は、良枝がいかに俊介のことを心配しているかを説き、長崎に帰れないのかと俊介に問うた。
家を出た鉄雄は、飲みに行くと言いながら、実は四季の病院に降谷圭輔(時任三郎)を訪ねていた。圭輔は、鉄雄を四季が担当する小児病棟に案内。圭輔は、四季が入院している子供たちを不幸だと捉えるのではなく、ひとりひとりの人間として接しており、その接し方は、俊介に対しても同じではないかと鉄雄に語った。さらに、四季が俊介を思う時は、一番に来るのが病気のことではなく、何か別の何でもないことではないかと続けた。さらに圭輔は、そんな四季を尊敬しているとも…。
翌日、四季の病院に諒子が来た。諒子は、四季にこれまで俊介の面倒を見てくれた礼を言い、これからは自分が支えていくと宣言。さらに諒子は、俊介は四季に気を使っているようだが、どちらの道を選べば幸せになれるかは分かっているみたいだと言う。どんな嫌な女になっても俊介のためには何でもすると語る諒子に、四季は返す言葉が出なかった。
四季が病棟に戻ると、子供たちの撮影をしている俊介がいた。俊介は、見せたいものがあると言って、就業後の四季を、とある倉庫へと誘った。倉庫の四方の壁には、俊介が撮影した小児病棟の子供たちの写真が飾られている。入院しながらも活き活きとした表情を見せている子供たちの姿に四季が感動していると、俊介はもう少しで形になるのでアルバムを作ると言う。病院の近くで写真展も開きたいと続ける俊介に、四季は長崎での写真展も薦める。帰り道、俊介は最近、最後に見たいものは何かを考えていると四季に話す。四季は、自分も俊介に何を見せてあげたいかを考えてみると答えた。
その頃、良枝が1人で俊介のマンションにいると、鉄雄がやって来た。初対面でぎこちない鉄雄に、良枝は俊介が迷惑をかけたと詫びる。さらに、良枝は俊介を長崎に連れて帰り、四季にも会うことのないように説得すると鉄雄に話した。すると鉄雄は、逆に良枝に頭を下げる。結婚には反対したが、もし、四季が俊介を放り出したら殴っていたと。そこに、四季と俊介が帰って来た。四季とマンションを辞そうとする鉄雄は、俊介に握手を求めて帰った。ふたりを見送る良枝は、あの人たちを悲しませてはいけないと俊介に語りかけた。
帰り道、鉄雄は焼き芋を食べながら、俊介とのことをどうするかは、四季自身が既に決めているだろう、と尋ねた。すると四季は、鉄雄の思うような幸せはつかめないかもしれないが、嘘をつかずに生きていきたいと語る。それはたとえ医者を辞めることになってもなのか…という鉄雄の問いにも頷く四季。すると、鉄雄は…。