愛し君へ
#6 君の街
友川四季(菅野美穂)は、父の鉄雄(泉谷しげる)と弟の満雄(森山未來)には出張と偽り、長崎に帰った安曇俊介(藤木直人)を追いかけた。安曇家に着いた四季は、今にも枯れそうな庭の花に水をやっている、俊介の母、良枝(八千草薫)に会う。良枝は、四季が俊介の亡き弟、利也(岡田義徳)に会いに来てくれたのだと思って居間の仏壇に案内した。焼香を終えた四季は、改めて良枝に、実は俊介に会いに来たのだと告げる。
四季が海岸に出かけると俊介が佇んでいた。四季の出現に戸惑う俊介。そんな俊介に、四季は、まだ病気のことを良枝に話していないのかと尋ねる。俊介は、自分の病気を良枝がなんとなく察しているような気もするが、弟を亡くして間もないうちに新たな不幸を突きつけることを逡巡している、と答えた。安曇家に戻っての食事中、良枝は四季をグラバー園に案内するようにと俊介に勧める。また、市内のホテルに泊まると言う四季に、良枝はこの家に泊まればいいと誘った。若い2人にさりげない態度で接する良枝だが、内心は俊介を心配していた。
四季は、俊介の案内でグラバー園へ。俊介は四季が家に来たことで、良枝に期待させすぎたかもと軽口をたたく。嫁に来てくれたら…と思わせたのではないかと言うのだ。実際は、四季が、失明する自分を心配してきた医者だなどとは思ってもいないだろうと言う俊介に、四季は返す言葉がない。そんな2人が土産物屋を見ていると、店員に声をかけられた。俊介の知り合いらしいその店員は、彼が連れている四季を見て、ガラス細工の天使を薦める。持っていると恋人たちの願いが叶うと言うのだが、四季は恋人なんかいないと断った。別の土産を見繕った俊介は、四季が天使の置物を見つめているのに気づいた。
俊介は、利也とよく釣りに来たという埠頭に四季を誘うが、その時、俊介の目に違和感が。心配する四季に俊介は、見えなくなることが怖い、と告げた。まだやりたいことがあると本心を吐露する俊介に、時間は残されていると励ます四季。だが、俊介はあと2か月ほどで何ができるのかと四季の言葉を打ち消した。
その夜、四季は安曇家から携帯電話で降谷圭輔(時任三郎)に連絡。自分にできることは何もないかもしれないと言う四季に、圭輔は諦めて帰るかと尋ねる。いいえ、と答えた四季に圭輔は、何もしないことと何も出来ないことは違うと話し、勇気付けた。圭輔への電話の後、家にも連絡をいれた四季が居間に戻ると、良枝が布団を敷いてくれていた。礼を述べた四季は、良枝と次の日利也の墓参りに行く約束をする。部屋を出ようとする良枝は、利也も俊介も自分に何も話してくれないとつぶやく。2人とも優しいからだと四季。すると良枝は、四季も優しいと告げて、何を思ったかバスケットボールのテレビを一緒に見ないかと誘った。その誘いを断った四季が、洗面所に行くと俊介がいた。就寝の挨拶をする四季に、俊介は病気のことを明日、良枝に話そうと思うと告げる。
翌日、四季は俊介、良枝とともに利也の墓参り。と、良枝が利也の墓前で昨夜のバスケットボールの試合結果を報告し始めた。驚く俊介に、良枝は利也を健康に産めなかった罪滅ぼしだと言う。利也の病気は良枝のせいではないとかばう俊介。その俊介に向かって、良枝が突然、どこかが悪いのか、と聞いてきた。教会に入った俊介は、四季を外に残して良枝に自分の病気を告白。呆然とする良枝だが、自分の下に帰ってきてくれたことに礼を言う。
その頃、東京では浅倉亜衣(伊東美咲)と折原新吾(玉木宏)が話していた。四季を心配する新吾に少し腹を立てる亜衣。亜衣の気持ちが分からない新吾。すると、亜衣はさらっと新吾が好きだからだと言ってのける。だが、新吾は亜衣の言葉が素直に飲み込めない。また新吾は、四季が俊介と結婚すると言い出したらどうするかとの亜衣の問いに、幸せになれないから反対だと答えた。一方、友川家には圭輔が訪れていた。四季に何かあったのでは、と心配する鉄雄を安心させる圭輔。だが鉄雄は、妻を守れなかった分、四季には幸せをつかんで欲しいのだと圭輔に語る。圭輔は、四季を見守って欲しいと鉄雄に頼んだ。
安曇家に戻ると、良枝は俊介の病気を治せないかと必死に四季に聞く。四季に首をふられて落ち込む良枝は、枯れそうな花に水をやろうとして倒れてしまう。良枝の手当てをする四季は鉄雄に電話。長崎にもう一泊すると言う四季に、鉄雄はすぐに帰れと怒るが電話は切れてしまった。動揺する鉄雄に、満雄は四季が男と長崎にいるのではと茶々を入れる。満雄を本気で怒鳴った鉄雄は、亜衣に何か知っているかと尋ねる。亜衣は、四季は何も悪いことはしていないと答えた。
安曇家にもう一泊することにした四季は、俊介と夕食をとる。食後、良枝の部屋を訪ねた四季は、一緒に寝て欲しいと良枝に頼まれる。四季が隣に布団を敷いて寝ようとすると、良枝は安曇家の不幸を語りだした。夫、利也、そして俊介…。息子たちを見守ってもらおうと良枝が庭に植えた樹木まで次々に枯れてしまうと。自分だけ、なぜ…。良枝の嘆きに四季は黙考する。
翌朝、良枝が起きると四季の姿がない。続いて起きた俊介に、良枝は自分たちが迷惑ばかりかけるから四季が帰ってしまったと語る。しばらくして、良枝が庭で枯れた花を見つめていると…
その頃、友川家ではいつものように朝食を終える。鉄雄が開店準備をしている時、四季からの電話が入る。新吾が出て、鉄雄に心配かけないようにと話しているところに満雄が忘れ物を取りに戻ってきた。満雄は、新吾が電話で話す様子から、四季の長崎行きの本当の目的を知ってしまった。
四季が海岸に出かけると俊介が佇んでいた。四季の出現に戸惑う俊介。そんな俊介に、四季は、まだ病気のことを良枝に話していないのかと尋ねる。俊介は、自分の病気を良枝がなんとなく察しているような気もするが、弟を亡くして間もないうちに新たな不幸を突きつけることを逡巡している、と答えた。安曇家に戻っての食事中、良枝は四季をグラバー園に案内するようにと俊介に勧める。また、市内のホテルに泊まると言う四季に、良枝はこの家に泊まればいいと誘った。若い2人にさりげない態度で接する良枝だが、内心は俊介を心配していた。
四季は、俊介の案内でグラバー園へ。俊介は四季が家に来たことで、良枝に期待させすぎたかもと軽口をたたく。嫁に来てくれたら…と思わせたのではないかと言うのだ。実際は、四季が、失明する自分を心配してきた医者だなどとは思ってもいないだろうと言う俊介に、四季は返す言葉がない。そんな2人が土産物屋を見ていると、店員に声をかけられた。俊介の知り合いらしいその店員は、彼が連れている四季を見て、ガラス細工の天使を薦める。持っていると恋人たちの願いが叶うと言うのだが、四季は恋人なんかいないと断った。別の土産を見繕った俊介は、四季が天使の置物を見つめているのに気づいた。
俊介は、利也とよく釣りに来たという埠頭に四季を誘うが、その時、俊介の目に違和感が。心配する四季に俊介は、見えなくなることが怖い、と告げた。まだやりたいことがあると本心を吐露する俊介に、時間は残されていると励ます四季。だが、俊介はあと2か月ほどで何ができるのかと四季の言葉を打ち消した。
その夜、四季は安曇家から携帯電話で降谷圭輔(時任三郎)に連絡。自分にできることは何もないかもしれないと言う四季に、圭輔は諦めて帰るかと尋ねる。いいえ、と答えた四季に圭輔は、何もしないことと何も出来ないことは違うと話し、勇気付けた。圭輔への電話の後、家にも連絡をいれた四季が居間に戻ると、良枝が布団を敷いてくれていた。礼を述べた四季は、良枝と次の日利也の墓参りに行く約束をする。部屋を出ようとする良枝は、利也も俊介も自分に何も話してくれないとつぶやく。2人とも優しいからだと四季。すると良枝は、四季も優しいと告げて、何を思ったかバスケットボールのテレビを一緒に見ないかと誘った。その誘いを断った四季が、洗面所に行くと俊介がいた。就寝の挨拶をする四季に、俊介は病気のことを明日、良枝に話そうと思うと告げる。
翌日、四季は俊介、良枝とともに利也の墓参り。と、良枝が利也の墓前で昨夜のバスケットボールの試合結果を報告し始めた。驚く俊介に、良枝は利也を健康に産めなかった罪滅ぼしだと言う。利也の病気は良枝のせいではないとかばう俊介。その俊介に向かって、良枝が突然、どこかが悪いのか、と聞いてきた。教会に入った俊介は、四季を外に残して良枝に自分の病気を告白。呆然とする良枝だが、自分の下に帰ってきてくれたことに礼を言う。
その頃、東京では浅倉亜衣(伊東美咲)と折原新吾(玉木宏)が話していた。四季を心配する新吾に少し腹を立てる亜衣。亜衣の気持ちが分からない新吾。すると、亜衣はさらっと新吾が好きだからだと言ってのける。だが、新吾は亜衣の言葉が素直に飲み込めない。また新吾は、四季が俊介と結婚すると言い出したらどうするかとの亜衣の問いに、幸せになれないから反対だと答えた。一方、友川家には圭輔が訪れていた。四季に何かあったのでは、と心配する鉄雄を安心させる圭輔。だが鉄雄は、妻を守れなかった分、四季には幸せをつかんで欲しいのだと圭輔に語る。圭輔は、四季を見守って欲しいと鉄雄に頼んだ。
安曇家に戻ると、良枝は俊介の病気を治せないかと必死に四季に聞く。四季に首をふられて落ち込む良枝は、枯れそうな花に水をやろうとして倒れてしまう。良枝の手当てをする四季は鉄雄に電話。長崎にもう一泊すると言う四季に、鉄雄はすぐに帰れと怒るが電話は切れてしまった。動揺する鉄雄に、満雄は四季が男と長崎にいるのではと茶々を入れる。満雄を本気で怒鳴った鉄雄は、亜衣に何か知っているかと尋ねる。亜衣は、四季は何も悪いことはしていないと答えた。
安曇家にもう一泊することにした四季は、俊介と夕食をとる。食後、良枝の部屋を訪ねた四季は、一緒に寝て欲しいと良枝に頼まれる。四季が隣に布団を敷いて寝ようとすると、良枝は安曇家の不幸を語りだした。夫、利也、そして俊介…。息子たちを見守ってもらおうと良枝が庭に植えた樹木まで次々に枯れてしまうと。自分だけ、なぜ…。良枝の嘆きに四季は黙考する。
翌朝、良枝が起きると四季の姿がない。続いて起きた俊介に、良枝は自分たちが迷惑ばかりかけるから四季が帰ってしまったと語る。しばらくして、良枝が庭で枯れた花を見つめていると…
その頃、友川家ではいつものように朝食を終える。鉄雄が開店準備をしている時、四季からの電話が入る。新吾が出て、鉄雄に心配かけないようにと話しているところに満雄が忘れ物を取りに戻ってきた。満雄は、新吾が電話で話す様子から、四季の長崎行きの本当の目的を知ってしまった。