紅の紋章
転落の人生
純子が辻家を去って3カ月。玲子の店の2階で暮らし始めた純子は、店を手伝いながら新しい目標を探していた。一方、道也は病院が倒産。医師免許まで剥奪され、行方知らずだった。そんなとき、邦代が綾子のことで純子に相談にくる。猛勉強して芸術大学に合格したのに、綾子が突然、大学には行かないと言いだしたという。女学院の卒業式の日。京子、マリなど数人の生徒たちが純子の店へやってくる。夢を持つことの素晴らしさを教えてくれた純子と、自分たちだけの卒業式をしたいという。生徒たちの歌う「仰げば尊し」に、純子は涙をこらえながら耳をかたむける。