紅の紋章
敗戦後の混乱がまだまだ続く昭和22年・夏。
町外れの原っぱで、18歳の純子は子どもたちに囲まれて話をしていた。そこへ、1人の青年・道也が通りかかる。純子の語る偉人伝に異議を唱える道也に、なんと不躾な人だろう、と憤慨する純子。子どもたちから「先生」と呼ばれ、慕われている純子は、「バタフライ」という店で働いていた。体の不自由な父・北原と、妹の玲子を養うために、毎夜、覚悟を決めて紅をひく…。純子の母親は一年前に亡くなっていた。息を引き取る間際、純子は母親から北原家の子どもでないことを告白される。翌日、純子は思いがけない場所で、道也と再会する。
町外れの原っぱで、18歳の純子は子どもたちに囲まれて話をしていた。そこへ、1人の青年・道也が通りかかる。純子の語る偉人伝に異議を唱える道也に、なんと不躾な人だろう、と憤慨する純子。子どもたちから「先生」と呼ばれ、慕われている純子は、「バタフライ」という店で働いていた。体の不自由な父・北原と、妹の玲子を養うために、毎夜、覚悟を決めて紅をひく…。純子の母親は一年前に亡くなっていた。息を引き取る間際、純子は母親から北原家の子どもでないことを告白される。翌日、純子は思いがけない場所で、道也と再会する。