紅の紋章
嘘つき!
玲子の名誉を守るため、純子は生徒たちの前で、自分が遊郭で働いていたことを告白する。教室内は騒然となり、軽蔑のまなざしが純子に注がれる。事態を収拾しようとした精太郎が、心臓の痛みに襲われ、再び入院する。今回の発作の原因は純子だ、と邦代からなじられる純子。翌日、純子が教室に入ろうとすると、『女郎、入室、禁止』という貼り紙が戸にしてあった。純子は無視するが、生徒たちは純子への不信感から、次つぎと教室を出ていってしまう。その日、緊急理事会が開かれ、純子は理事長代理を解任される。代わりに理事長代理になった邦代は、同窓会会長にも就任し、女学院の権力を一手に握る。