紅の紋章
院長の苦悩
英作の容態が急変。「許してくれ…」と純子に言い残して、静かに息を引きとる。道也は英作の後を継ぎ、正式に堂本病院の院長となる。が、病院の経営はますます悪化し、破綻状況に陥るのも時間の問題だった。追いつめられた道也は、精太郎に追加の融資を頼みこむ。精太郎は何の努力もせずに泣きついてきた道也を叱り、綾子との結婚も財産目当てなのか、と冷たい目を向ける。そんなとき、玲子が店の客で、金融会社の坪内と交渉、堂本病院への融資をとりつける。玲子は綾子を店へ呼び出し、道也と親密に踊っている姿をわざと見せつける。