第9回 2004年12月2日(木)放送 あらすじ

#9 非業の死

 家光(西島秀俊)が不治の病・痘瘡に罹り、春日局(松下由樹)は、何かが乗り移ったように看病の限りを尽くした。だが、お万(瀬戸朝香)は、城を抜け出し、隼人(金子昇)のいる寺に向かう。お万は、隼人と自分の関係を春日局に気付かれているうえ隼人の所在も知られた、キリシタン狩りについては自分が家光を諌めるゆえ、ついては早く逃げるように、と隼人を促す。だが、お万への愛と同時に、家光への怨念を深く心に刻む隼人は、お万の力なぞ無力であることを告げ、二度と会うことはないと苦渋の別れを果たす。この密会はすぐに春日の知るところとなる。
 病床の家光は、お万の気持ちは見通していた。そばにお万を呼び「すべては政のため。許せ」と詫びるのだった。そんな家光に春日局は、隼人との密会を報告する。だが家光は「遺言と思って聞け。お万に指一本触れるな。二人は放っておけ」と春日局に言い置くのであった。
 数日後、家光の意識が途絶えた。看病で疲れ切った春日局はお江与(高島礼子)の幻想を見た。夢の中のお江与に「上様のお命だけは取らないでくだされ」と懇願する春日局はお江与の微笑を見るとたちまち意識を失った。春日局が目覚めると、なんと家光は奇跡の回復をしていたのだった。
 城に日常が戻って来た。特にお夏(野波麻帆)は、家光の子を産もうと滑稽なほどの努力をして、家光に可愛がられる。ただ、側室たちの相互牽制で権力や家光への愛の分散を図る春日局は、また新たな側室おりさ(末永遥)を迎える。
 ある日、お万は家光にキリシタン狩りを行わないように進言する。家光は怒りを爆発させ「二度と政の話をするな。再びわしを怒らせたら命はない」とまで言い放つ。お万は自分の無力感に苛まれる。数日後、お万はお楽(京野ことみ)に会いに来た宗兵衛(永山たかし)を不憫に思い城内で再会させる。そこへ突然春日局が現れた。二人を引き裂いた春日局はお万のもとへ出向き、厳しくなじる。しかし、お万も「将軍家の種を宿す道具にも心があるのです」と強く切り返すのであった。
 春日局は怒り心頭に発し、すぐに行動に移った。隼人を亡き者にしようと、寺社奉行を連れ、寺に乗り込み隼人を捕らえた。

キャスト

春日局 … 松下由樹
お万 … 瀬戸朝香
徳川家光 … 西島秀俊
お玉 … 星野真里
孝子 … 木村多江
半井隼人 … 金子 昇
おりさ … 末永 遥

お楽 … 京野ことみ
お夏 … 野波麻帆

お江与 … 高島礼子

朝比奈 … 梶 芽衣子

スタッフ

■脚本
 浅野妙子
■企画
 保原賢一郎
■プロデュース
 林 徹
 樋口 徹
 手塚 治
 若松 豪
■演出
 林 徹
■音楽
 石田勝範
■主題歌
 サザンオールスターズ
■制作
 フジテレビ
 東映

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