第9回 2004年9月2日(木)放送 あらすじ

#9 郡恭子最後の一日

 棟居(竹野内豊)がアメリカで手に入れた雑誌から、ジョニー・ヘイワード(池内博之)の実の母は、相馬晴美(りりィ)ではなく、郡恭子(松坂慶子)であることがわかった。そして、それは同時にジョニー殺しの有力な容疑者であるということになる。それを裏付けるために捜査本部は、恭子と晴美の関係、タエとの接点、動機、アリバイなどを調べ始めた。
 そして棟居は、事件が発生した時間に、恭子がお台場のホテルで出版記念パーティーを開いていたことをつきとめ、そこで取材をしていた桐子(夏川結衣)から詳しい話を聞こうとしていた。桐子は、恭子が富山県の八尾町の出身で、父は3歳の時に亡くなり、母は11歳の時に火事で焼死。16歳で上京した後、結婚までの生活は不明である、ことなどを棟居たちに教えた。そして、ジョニーが殺された時間帯、恭子は、娘のさやか(堀北真希)が一緒だったということがわかった。同時に捜査本部は、タエが死亡した7月22日の恭子の行動も調べ始めた。
 棟居と横渡(大杉漣)は、再度、事件現場を歩いた。しかし、ジョニーが所持品を捨てた理由、そして母親が息子を殺害するにいたった気持ちがどうしてもわからない。そして二人は、恭子の演説会場へ向かった。上司の許可なしでの、危険な直当たりである。しかし、すべての質問に恭子は「知らない」との答え。棟居は恭子と話すうちに、幼い頃、父が横須賀で殺されたときのことを思い出し、ある運命を感じていた。
 本部に帰ると、棟居と横渡は、上司から厳しい叱責を受けた。そして、那須(緒形拳)は監督責任を問われ、配置転換の話が浮上していた。
 小山田(國村隼)と新見(風間杜夫)は、文枝(横山めぐみ)殺しの捜査が一向に進まないことにいらだちを覚え、警察を訪れた。しかし、クマのぬいぐるみの持ち主である翔平(高岡蒼佑)を指名手配してほしいと言う小山田を、警察は証拠がないととりあわない。二人は誰にも頼らず、事件を解決する決心をした。そして、郡家の別荘に侵入し、証拠を探そうとしていた。
 死ぬ勇気のなかった翔平(高岡蒼佑)と路子(松下奈緒)は、逃亡しようと決心。しかし、所持金がない。仕方なく翔平は家に戻り、恭子に文枝の事件について、すべてを話したのだった。選挙を間近に控えた恭子は、翔平に、アメリカへ逃げるよう指示した。しかし、路子は自首すべきだと言う。翔平は、どちらを選択すべきか、はげしく揺れ動いていた。

キャスト

棟居弘一良 … 竹野内 豊
本宮桐子 … 夏川結衣
横渡 篤 … 大杉 漣
佐伯友也 … 田辺誠一
郡 翔平 … 高岡蒼佑
ジョニーヘイワード … 池内博之
朝枝路子 … 松下奈緒
郡 陽平 … 鹿内 孝
郡 さやか … 堀北真希
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那須英三郎 … 緒形 拳
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新見 隆 … 風間杜夫
小山田武夫 … 國村 隼
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郡 恭子 … 松坂慶子

スタッフ

■原作
 森村誠一「人間の証明」(角川文庫1976)
■脚本
 前川洋一
■プロデューサー
 鈴木吉弘
■演出
 久保田哲史
■音楽
 岩代太郎
■制作
 フジテレビドラマ制作センター

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