第8回 2004年8月26日(木)放送 あらすじ

#8 南部アメリカ編(2)犯人の顔

 桐子(夏川結衣)、ケン(ボー・スヴェンソン)と乾杯した棟居(竹野内 豊)の表情が凍りついた。ケンの腕に、30年前、横須賀の街角で父をなぶり殺しにした米兵の一人と同じ太陽の刺青があったのだ。棟居は桐子にそのことを話した。桐子は、ただの偶然だと棟居を落ち着かせようとするが……。
 日本では、小山田(國村 隼)と新見(風間杜夫)が、郡 恭子(松坂慶子)の選挙運動を陰からのぞいていた。テディベアの持ち主、郡 翔平(高岡蒼佑)とその恋人、朝枝路子(松下奈緒)を見張るためである。佐伯(田辺誠一)は、そんな二人に気が付き不審に思う。演説を終えて選挙運動の一団が事務所に戻ると、横渡(大杉 漣)が待っていた。自殺した相馬晴美(りりィ)が、何のために恭子の選挙を手伝おうとしたのか、聴取に来たのだ。横渡が帰った後、佐伯(田辺誠一)は恭子に、晴美の自殺の件に関して話すが、恭子は動ずる気配もない。
 翌日、棟居は、ケン、桐子とともに、ウィルシャーの家に出かけた。ウィルシャーの家は、まるでゴミ溜めのような荒れ方であった。しかし、その中に横須賀で買ったと思われるジャンパーを見つける。家の外では、ケンがウィルシャーの友人、トムと話していた。トムはウィルシャーが当たり屋で2000ドルを稼ぎ、ジョニーを日本へ送り出したと教えてくれた。ジョニーの母、ハルミに会わせるためだと言う。
 小山田と新見は、再び港中央署の刑事課に出向いた。テディベアと翔平、路子の写真を差し出し、文枝(横山めぐみ)の捜索を願い出た。山路(佐藤二朗)は相手にせず、横渡(大杉 漣)に任せてしまう。しかし、そこに、文枝の死体が見つかったとの連絡が入る。
 棟居、桐子、ケンの3人は、ジェファーソンに戻った。棟居は、ウィルシャーの軍歴から横須賀が消えていたことに疑問を持つが、基地の中で軍事機密に関わる大火事があったことをケンに聞かされる。そして、棟居の父がなぶり殺しにされた1975年の冬、たしかにケンが、横須賀にいたという事実を知る。
 文枝の死体発見のニュースはテレビでも流された。それを見た翔平と路子は、共に死ぬか、逃げるか、選択をすべき時がきていた。街頭でそのニュースを見た佐伯が家へ急行すると、二人はすでに家を出た後であった。
 翌日、桐子は、ケンの娘の結婚式に出席した。棟居は車で一人、再びトムのところへ向かい、ウィルシャーがジョニーを日本に行かせようとした理由を尋ねた。すると、つい最近、ジョニーの母、ハルミの写真が雑誌に載っていたのだと言う。そして、棟居は、雑誌を探しに、車屋のマリオ(コリン・ローレンス)を訪ねた。すると、車の中でマリオが縛られている。サラ(シレーヌ・ハース)がケンを殺すために、マリオの銃を盗んだというのだ。
 教会ではライスシャワーの中、ケンの娘と新郎が登場するところだ。そこに棟居が到着し、桐子は驚く。物陰から出てきたサラは、銃をケンに向ける……。
 そして棟居は、トムのところへ戻り、雑誌を見た。するとそこに写っていたのは……。

キャスト

棟居弘一良 … 竹野内 豊
本宮桐子 … 夏川結衣
横渡 篤 … 大杉 漣
佐伯友也 … 田辺誠一
郡 翔平 … 高岡蒼佑
ジョニーヘイワード … 池内博之
朝枝路子 … 松下奈緒
相馬晴美 … りりィ
郡 さやか … 堀北真希
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那須英三郎 … 緒形 拳
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ケン・シュフタン … ボー・スヴェンソン
新見 隆 … 風間杜夫
小山田武夫 … 國村 隼
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郡 恭子 … 松坂慶子

スタッフ

■原作
 森村誠一「人間の証明」(角川文庫1976)
■脚本
 前川洋一
■プロデューサー
 鈴木吉弘
■演出
 河毛俊作
■音楽
 岩代太郎
■制作
 フジテレビドラマ制作センター

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