第2回 2004年7月15日(木)放送 あらすじ

#2 謹慎

 棟居弘一良(竹野内豊)は、台場の大観覧車のイルミネーションが“麦藁帽子”、つまり殺されたジョニー・ヘイワード(池内博之)が残した最期の言葉「ストーハ=ストローハット」に似ていることに気づく。ジョニーが麦藁帽子に何らかの強い思いがある、と棟居は直感した。
 そんな頃、小山田武夫(國村隼)は、いつまでたっても帰ってこない妻・文枝(横山めぐみ)の携帯電話を鳴らし続け、焦燥感を募らせている。その文枝は、手足を縛られガムテープで猿ぐつわをされた姿で縛り付けられていた。無残な姿の文枝の前に姿を現したのは、翔平(高岡蒼佑)と路子(松下奈緒)。二人は、拳銃などを処分しようとするところを目撃されたため、文枝を拉致したのだ。食事のためにテープをはがされた文枝は、泣いて解放を懇願する。が、次々に災難に見舞われると感じる翔平は、文枝をうるさがり応じる気配はない。
 棟居と横渡篤(大杉漣)は、ジョニーが来日してから6日間の足取りを地道に調べていた。と、山路主任(佐藤二朗)からすぐ帰れと命令される。二人が港中央署の本部に戻ると河西捜査一課長(津嘉山正種)らが待ち受けていた。以前の捜査の夜、棟居が殴りつけたチーマー4人組が訴えて来たというのだ。棟居は集団暴行の阻止を主張するが、処分決定まで内勤を命じられてしまう。苛立つ棟居に那須英三郎(緒形拳)が近寄り、事件への入れ込みすぎを思いやるが、棟居は無視し立ち去る。そんな頃、米ジェファーソンでは、ケン・シュタフェン刑事(Bo・Svenson)が、インターポールの要請でジョニーの身元確認を始めていた。
 神奈川県知事選の出馬を発表した郡恭子(松坂慶子)は、婦人会や後援会の会合に出ずっぱりで倒れてしまう。しかし、目を覚ますと何かに追われるように気を奮い立たせていた。
 夜の銀座。小山田は、文枝が働いていたクラブに車椅子姿で乗り込んだ。ママは適当にあしらい追い返そうとするが、ある黒服が哀れに思ったか、文枝のロッカーを開けてくれた。そして、その荷物の中から文枝と男の写真を発見した。
 翔平は文枝の処遇に窮していた。路子は殺さないなら解放しろと促す。ところが、文枝は、監禁部屋に散乱していた雑誌の写真に、翔平の顔を見つけてしまう。路子も気が付いた。写真には、恭子と翔平が並んで写っている。ここは郡家の別荘…。翔平の素性を悟った文枝は、さらなる恐怖におののく。
 捜査に参加できない棟居は、本宮桐子(夏川結衣)からの電話で、一計を案じる。桐子とデートを装い足取り捜査を続けようというのだ。早速、棟居は桐子を連れてジョニーが宿泊したホテル近くの喫茶店で聞き込みを開始する。喫茶店の店長は、ジョニーがトイレに入った途端、コーヒーも飲まず出て行ったと証言。棟居はトイレの検証に。と、そこに捜査中の刑事が入ってきたため、店を出ることを余儀なくされる。
 捜査会議が開かれている。ICPOからジョニーの素性や身元が送られて来ており、その報告が主な内容。隅に座っていた棟居は、ジョニーの父親の名前がウィルシャーだと聞いた途端、何かに気が付いたように飛び出した。
 路子は縛られている文枝にピザを食べさせている。文枝は翔平と一緒にいたらろくなことにならないと言い、路子を諭そうとした。が、路子はそれに乗らず、文枝の携帯に“武夫”と“新見”の着信があったと伝える。それを聞いた文枝は、罰が当たったと号泣。
 東洋テクノロジーの応接室で小山田が待ち受けている。「新見です」と入って来たのは写真の男。小山田は、女房をどこへやったと詰め寄る。

キャスト

棟居弘一良 … 竹野内 豊
本宮桐子 … 夏川結衣
横渡 篤 … 大杉 漣
佐伯友也 … 田辺誠一
翔平 … 高岡蒼佑
小山田文枝 … 横山めぐみ
路子 … 松下奈緒
相馬晴美 … りりィ
郡 陽平 … 鹿内 孝
郡 さやか … 堀北真希
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那須英三郎 … 緒形 拳(友情出演)
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新見 隆 … 風間杜夫(特別出演)
小山田武夫 … 國村 隼
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郡 恭子 … 松坂慶子

スタッフ

■原作
  森村誠一「人間の証明」(角川文庫1976)
■脚本
  前川洋一
■プロデューサー
  鈴木吉弘
■演出
  河毛俊作
■音楽
  岩代太郎
■制作
  フジテレビドラマ制作センター

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