第7回 2005年2月22日(火)放送 あらすじ

#7 笑顔が繋げる愛

 報告会の朝。アイ子(国仲涼子)はいつにも増した笑顔で宿泊センターへ迎えに来た。教室の飾りつけを終えた佐上校長(大杉漣)とナツ(風吹ジュン)も後は授業の始まりを待つばかり。ただ1人、田所(筧利夫)だけが落ち着かない。教育委員会の視察に急きょ市長も同行すると連絡があった。この山村留学の成功に自らの昇進をかけている田所は「何も起こらなければ」と気が気でない。
 保護者たちを乗せたバスが校庭に到着し、子供たちはバスに駈け寄って久しぶりの再会を喜んだ。午前中の授業は校外学習。子供たちが調べたこの村についての発表会だ。アイ子と柾(瑛太)を先頭に、子供たちと保護者が続く。一番手の風太(高木優希)が村の守り神の古木の説明を始めると両親は目を細めて聞き入った。風の吹く丘では新(熊谷知博)が父親と一緒に飛ばした飛行機の思い出を誇らしげに語った。そしてモモ(伊藤沙莉)は竹林を、ワタル(糟谷健二)は火の見やぐらをそれぞれ報告すると、母親たちはうれしそうにうなずいた。
 ところが星の見える丘に立った詩音(野村涼乃)はみんなの視線が気になってうつむいてしまった。アイ子は子供たちを地面に座らせた。「落ち込んだり、くじけそうになったら空を見上げてみてください」。詩音も空を見上げるとやがて小さな声で語り始めた。「ここは私の好きな星の見える丘です」。そして心配そうに見つめていた母親に、この丘を描いた絵を手渡した。
 午後からは算数の授業。アイ子と子供たち、保護者らが教室に戻ると、程なく田所に案内されて教育委員会の視察委員、そして市長が現れた。アイ子は子供たちの様子がおかしい事に気付いた。ワタルが母親に贈ろうと作ったペンダントを失くしたらしい。子供たちは気になってとても授業どころではない。ワタルは声をひそめて泣き出した。突然、龍平(深澤嵐)が「先生!」と手を上げた。他の保護者に混じって見ていた昭平(陣内孝則)は期待したが、「トイレ行っていいですか?」。まるで伝染したかのように次々と「ボクもトイレ」「あたしもトイレ」。子供たち全員が教室を飛び出してしまった。
 アイ子には子供たちの気持ちが分かった。みんなでワタルのペンダントを捜しに行くつもりなのだ。慌てたのは田所だ。「分校の存続がかかってるんですよ! 早く教室に戻ってください!」。アイ子の心は揺れたが、田所に頭を下げた。「すみません、すぐに戻ってきますから」。制止しようとする田所の腕を昭平がつかんだ。「子供たちのことはアイ子先生に任せろ」。教室では佐上校長が戸惑う保護者たちに同じことを言っていた。「心配いりません。アイ子先生がついてますから」。

キャスト

照崎アイ子(24) … 国仲涼子
矢吹昭平(40) … 陣内孝則
佐上 柾(24) … 瑛太
旗ゆかり(24) … 白石美帆
     ●
田所 肇(40) … 筧 利夫
     ●
中村美紀恵(24) … 滝沢沙織
     /
佐上欣也(57) … 大杉 漣
高木ナツ(51) … 風吹ジュン

スタッフ

■脚本
  永田優子
■プロデューサー
  重松圭一(関西テレビ)
  稲田秀樹(共同テレビ)
■演出
  高橋伸之(共同テレビ)
■音楽
  服部隆之
■制作
  関西テレビ
  共同テレビ

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