第9回 2003年6月3日(火)放送 あらすじ

#9 高額納税者の棺は札束の山!!

 三課では葬祭業界の風雲児として注目を集めている葬儀会社、ヘブンズ・ライフの内偵に着手した。実はこの会社、以前に二課が摘発寸前までいったが、情報がもれて断念した経緯があった。そのオーナー・佐久間慎吾(石黒賢)と蔵持(東幹久)は大学の同窓で友人同士。「同窓会で、酔った勢いで余計な事をしゃべっちまう…よくある事だな」。二課の統括官・額田(山田辰夫)からあらぬ疑いの目を向けられた蔵持は断言した。「もしアイツが脱税してるなら必ず摘発してみせる」と。
 両子(猫背椿)と高畑(永井大)は出版社の記者に扮して佐久間に近づいた。「わが社は葬儀費用に関するトラブルはありませんね」。両子のインタビューに佐久間は自信たっぷりに答えたが、その派手な生活ぶりは申告している年収では到底無理。大型クルーザーに別荘、専務で愛人の菅原香織(赤坂七恵)にはスパリゾートまで経営させている。
 一方、ヘブンズ・ライフにバイトとして潜入した富永(三宅健)は、備品倉庫で300万円もする豪華な棺桶を発見した。「売れ残りだよ。棺桶にそんな金かけるヤツはいないよ」。驚いている富永に社員が教えてくれた。
 蔵持は、佐久間の脱税を匂わせる情報が集まってくることに苛立ちを隠せない様子だ。2人が友人同士であると知った加音子(江角マキコ)は蔵持に念を押した。「このまま調査を続行していいんですね」「…当然だ」。
 そんな中、ある一人の男が佐久間に襲いかかろうとする現場を蔵持らがおさえた。その男、波越(西村淳二)は代々小さな葬儀屋を堅実に続けてきたが、娘が佐久間と結婚して運命が急変。佐久間に店の経営を譲った途端、娘は浮気をデッチ上げられ、強引に離婚させられた上、葬儀屋を乗っ取られてしまったのだ。「絶対に化けの皮をはがしてやる!」。ヘブンズ・ライフの秘められた過去に三課のメンバーは使命感に燃えた。
 一方、蔵持はひそかに佐久間を呼び出し、脱税の件を問い詰めていた。「俺を捕まえたら困るのはお前の方だろ。情報漏れがバレたらまずいんじゃないのかな」。佐久間は不敵な笑みをもらしながら答えた。もはや、佐久間は貧しかった学生時代に互いに励ましあった親友ではなかった。「心配するな。秘密は骨壷の中まで持っていくさ」。佐久間の言葉に蔵持の怒りが爆発した。蔵持が苦渋の決断を下す時がきたようだ—。
 内偵の結果、ヘブンズ・ライフの脱税額は、売上金額と経常利益の差額、そして業者からのリベートをあわせ7億円あまりと判明。肝心の裏金の隠し場所がつかめずにいたが、地下倉庫内の写真を見ていた加音子の表情が変わった。「葬儀屋ならではの隠し場所だわ」。
 しかし葬儀屋へは、普通の業種と違って簡単に客を装って潜入するのは難しそうだ。「私たちでお葬式出しちゃえばいいじゃないですか」。千寿(池田真紀)の言葉に、財津(香川照之)がある名案を思いついた。

キャスト

円谷 加音子(35)…江角 マキコ
財津 一臣 (37)…香川 照之
富永 満  (24)…三宅 健
宝生 千寿 (22)…池田 真紀
高畑 力  (26)…永井 大
安田 靖緒 (33)…佐藤 二朗
河瀬 両子 (34)…猫背 椿
蔵持 不二夫(33)…東 幹久

(第9話ゲスト)
佐久間 慎吾(33)…石黒 賢

ほか

スタッフ

■脚 本
 稲葉一広
■音 楽
 住友紀人
■演 出
 若松節朗
■プロデューサー
 安藤和久(関西テレビ)
 指田貴行(アズバーズ)
 神山明子(アズバーズ)
 塚田哲也(アズバーズ)
■制 作
 関西テレビ放送
 アズバーズ

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