第6回 2003年5月13日(火)放送 あらすじ

#6 火花散る美人画商と見栄対決

 財津(香川照之)の表情が冴えない。別れた妻が小学生になる息子を養育しているのだが、その息子から月一回の面会を断られてしまった。「お前の父親は税金ドロボーだって、学校でからかわれたらしくて」。小学生に国税局の仕事を理解してもらうのは難しいようだ。財津が公園で弁当を食べながら加音子(江角マキコ)と両子(猫背椿)相手にこぼしていると、仲間にイジメられている少年がいた。「お前のオヤジ、税金ドロボーだろ」。似た話があるものだと見過ごすわけにいかず、3人はその少年を自宅に送り届けた。少年の名前は志濃沢翔也(石田法嗣)。都心で“シノザワ画廊”というギャラリーを経営していた父・志濃沢壮一(柴田林太郎)が1カ月前に急死し、その直後国税局の調査が入って脱税が明るみに出た。追徴金の支払いのため経営権を手放し、現在は志濃沢のもとで鑑定士をしていた和勢紗智子(東ちづる)が引き継いでいる。「父さんはダツゼイなんかしてない!」。翔也の悲痛な叫びは財津の心を動かした。「分かった、おじさんが調べ直してみる」。
 志濃沢の脱税手口は売った絵画の収入を申告しない、いわゆる売上除外。ギャラリーの評判がいいのは、埋もれた名作を見つけ出すのが得意な紗智子の鑑定力のおかげだったらしい。志濃沢の急死後、金庫から脱税の証拠が見つかったと紗智子が国税局に知らせたのだ。しかし、何故か見つかった口座はすべて志濃沢本人の口座、裏金をプールするなら架空口座にするはずだ・・・。
 「父さんがダツゼイしてないって証明できた?」。翔也がオフィスにいる財津を訪ねて来た。「いい大人はダツゼイなんかしないよ、絶対」。亡き父親を信じきっている翔也の姿に心を動かされ、三課のメンバーは内偵を始めた。
 ギャラリーの経営にも携わっていた紗智子なら、既に内偵を開始していた国税局の動きを察して、死んだ志濃沢に濡れ衣を着せることは可能ではないか…?案の定、彼女の周辺には深見俊雄(橋本さとし)という怪しいブローカーの姿が見え隠れしていた。深見が運んでくるのは、絵画ではなく資産の絵画を売りたがっている企業やこれから値上がりしそうな掘り出し物の情報。中には海外で盗難され日本に密輸されてくる美術品の情報も扱っている。深見の情報と紗智子の鑑定力が組めばどんなことが出来るか・・・、そして志濃沢をどう利用したのか。そしてついに加音子が紗智子の巧妙な脱税手口を見抜いた。鑑定次第で高額な値段にバケる絵画ならではの特性を利用した手口に、それまでシノザワ画廊の調査に乗り気でなかった蔵持(東幹久)の目の色が変わった。「さっそく準備に入れ!」。ミッション、開始だ!

キャスト

円谷 加音子(35)・・・江角 マキコ
財津 一臣 (37)・・・香川 照之
富永 満  (24)・・・三宅 健
宝生 千寿 (22)・・・池田 真紀
高畑 力  (26)・・・永井 大
安田 靖緒 (33)・・・佐藤 二朗
河瀬 両子 (34)・・・猫背 椿
蔵持 不二夫(33)・・・東 幹久
         ●
(第6話ゲスト)
和勢 紗智子(40)・・・東 ちづる
             ほか

スタッフ

■脚 本
 戸田山雅司
■音 楽
 住友紀人
■演 出
 本橋圭太(アズバーズ)
■プロデューサー
 安藤和久(関西テレビ)
 指田貴行(アズバーズ)
 神山明子(アズバーズ)
 塚田哲也(アズバーズ)
■制 作
 関西テレビ放送
 アズバーズ

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