第10回 2003年6月10日(火)放送 あらすじ

#10 どっちが鬼?嫁姑遺産争奪戦

 富永(三宅健)は橋から身投げしようとしていた老女、古郡トメ(佐々木すみ江)を助けた。しかし、トメは身投げをすると見せかけて、助けにきてくれる人を捕まえてはグチを聞かせているのだった。そんなトメを放っておけない富永はトメをオフィスに連れてきた。
 「息子の会社の金、嫁がごっそり隠して使ってんだよ」。トメの息子はカラオケチェーン店を経営していたが3年前に倒産。その息子は亡くなる前に、会社の経理部長を務めていた嫁の優子(高橋ひとみ)にそそのかされて裏金を作っていたことを白状したという。「マルサが動くべき規模の案件なのか?」。蔵持(東幹久)はクギを刺したが、メンバーが調査に動くのを黙認してくれた。
 トメは加音子(江角マキコ)と富永を古びた平屋造りの自宅に連れてきた。「昼も夜も遊び暮らしてさ。香水の匂いさせて朝帰りするんだよ」。しかし、メンバーが調べてみると、近所でもパート先のスーパーでも優子の評判は上々。夜も弁当屋で働いているらしい。「嫁と姑の確執に振り回されたってことね」。両子(猫背椿)は決めつけたが、釈然としない富永は、夜のバイト先に出かける優子を尾行した。加音子も付き合ってくれたが、やがて2人はわが目を疑う光景に直面した。
 加音子らが優子を追って着いた先は、高級マンション。「こんな所に、何の用かしら・・・」。ところが、マンションから出てきた優子は、ゴージャスに着飾りまるで別人のよう。そして向かった先は、弁当屋ではなくホストクラブだった。店内に潜入した加音子と両子は、若いホストたちに囲まれて金をばらまく優子の姿を確認した。その遊び慣れた様子から毎夜通いつめているのは明らかだ。「とにかくトメさんのヨミは当たっていたということですね」。加音子がうなずいた。
 問題は金の出どころだ。トメの息子はいかなる方法で裏金を貯めこんだのか。メンバーは元社員の証言からその脱税の手口をつかむが、そこに難題が降りかかってきた。脱税の税法上の時効は5年。優子が経理担当になってから正社員の数が減っており、5年前ともなるとその頃はバイトばかり。もちろん、店の経営内容を知る者などいないだろう。たとえ裏金が見つかったとしても、「それは5年前までです」と言われれば手も足も出ない。
 優子は家を売ってトメを養老院に入れる手続きをしていた。その一方で、自分はお気に入りのホストと暮らすマンション選びを進めていた。「あたしゃ、金が欲しいわけじゃないんだよ。息子があの嫁と一緒になって税金をごまかしてたんなら、あたしが代わって納めたいんだよ」。トメは富永に助けを求めた。亡き息子に対する思いにおされた富永は、ふとある事を思いついた。「息子さん、亡くなったの、いつだっけ?」。
 優子を摘発する突破口を見つけたものの、裏金の隠し場所は依然として見当がつかない。こうなったら潜入捜査だ。早速メンバーはミッションの準備にかかった。

キャスト

円谷加音子(35)・・・江角マキコ
財津一臣 (37)・・・香川照之
富永 満 (24)・・・三宅 健
宝生千寿 (22)・・・池田真紀
高畑 力 (26)・・・永井 大
安田靖緒 (33)・・・佐藤二朗
河瀬両子 (34)・・・猫背 椿
蔵持不二夫(33)・・・東 幹久

(第10話ゲスト)
古郡優子(37)・・・高橋ひとみ
古郡トメ(72)・・・佐々木すみ江

 ほか

スタッフ

■脚 本
 田中 江里夏
■音 楽
 住友紀人
■演 出
 石川 剛
■プロデューサー
 安藤和久(関西テレビ)
 指田貴行(アズバーズ)
 神山明子(アズバーズ)
 塚田哲也(アズバーズ)
■制 作
 関西テレビ放送
 アズバーズ

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