偽りの花園
海岸で羽生と会っていた美禰子は、海へ入っていく美琶子を見つけ、驚愕する。美琶子は羽生に助けられ、矢作家へ戻る。ある日、桑太郎の世話に行く美禰子に、美琶子がついてくる。痴呆症状の進行した桑太郎は、美琶子を美禰子と思い込み、美禰子を「タヌキ」だと言って罵倒する。桑太郎は美禰子から指輪を取り上げ、美琶子にその指輪を渡す。美琶子の提案で、指輪は美琶子と美禰子の共有物になる。美琶子は美禰子に代わって桑太郎の世話を甲斐甲斐しくする。羽生から礼を言われると、命の恩人の羽生のためだったら何だってする、と涙でうるんだ目で羽生を見つめる。