偽りの花園
故郷をあとに
美琶子と羽生が海で心中。まもなく羽生の遺体が発見されるが、美琶子の遺体は行方不明のままだった。気落ちした丹は、美琶子の代わりに美禰子に新橋の店を継いでもらいたいと思い、美禰子を養女にしたいと申し出る。斎造夫婦は困惑するが、美禰子は新橋行きを希望する。地元の人の好奇の目が気になるし、自分自身、新しい環境で出直したかったのだ。まもなく美禰子は房総を去り、丹の家へ行く。美禰子が去ったのを知った武夫は、何故引き止めなかったのか、と両親にくってかかる。美禰子が可愛くてたまらない武夫は、自分が結婚してやればよかった、とほぞをかむ。