偽りの花園
神秘的な横顔
顕彦を追って、妻のユリエが満州から来る。美禰子との愛を成就させたい顕彦は、困惑する。そんな折、茜に招かれて、美禰子とひかるが早瀬川家へ来る。十歳になった進一と再会して、涙ぐむ美禰子。と、そこへ、顕彦とユリエが帰ってくる。美禰子は遠くからそっとユリエをながめるが、横顔が一瞬、見えただけだった。茜は顕彦にユリエとの馴れ初めを聞く。顕彦はユリエの生まれも素性も知らないと言い、ユリエ自身も自分のことをいろいろ聞かれると、頭痛が起きて何もわからなくなると。顕彦はユリエに満州へ帰ってほしいと頼む。顕彦に捨てられたら自分は死ぬ、と取り乱すユリエ。