偽りの花園
ミモザ屋の主人
十二月。丹の店に、満州で娼館を経営している団体客が来る。その座敷に顔を出した美禰子は、あっと凍りつく。客の中に、顕彦がいたのだ。美禰子は早瀬川家を出たことを告げ、ひかるを顕彦の子として紹介する。事実を受け止められない顕彦は、おののきながら飛び出していく。顕彦は早瀬川家に帰る。茜から、美禰子とは血の繋がりがないことを知らされ、愕然とする顕彦。翌日、顕彦が美禰子を訪ねてくる。堂堂と男女の仲になれることを喜び合った二人は、激しく求め合う。幸せの余韻をかみしめながら顕彦が帰宅すると、満州から妻のユリエが来ていた。