偽りの花園
華麗なる結婚
美禰子の結婚式の日が来る。貴族院議長を媒酌人に、伯爵家に相応しい華麗な華燭の典が催される。その夜、栄子に誘惑された寛治郎は、美禰子を一人にしたまま帰らなかった。翌日からも寛治郎の帰りが遅い日が続く。会話する時間もなく、美禰子は夫婦の実感がわかない。そんなある夜、美禰子は寛治郎から求められる。が、心の準備ができていない、と言って拒絶する。美禰子は教養を身につけるため、外国語や古典などの勉強を始める。顕彦が出所。茜の世話で、ホテル暮らしを始める。自分の出生について、疑問を持ち始める顕彦。そんなとき、美禰子が吐き気に襲われる。