アットホーム・ダッド

第8回 2004年6月1日(火)放送 あらすじ

#8 主夫、学成り難し

 「お受験したい」。理絵(安藤咲良)の突然の言葉に和之(阿部寛)と美紀(篠原涼子)は驚いた。幼稚園で真理江(川島なお美)の息子、翼(國武大志)が『お受験』すると聞いたらしい。山村家では夫婦ともに公立校で十分だと考えていたが、スイーツクラブで真理江から勧められたこともあり、和之の心は揺れはじめた。「理絵ちゃんは活発だし、お利口だし、お受験向きよ」。さらに、亮太(吉川史樹)は消極的だから…と言っていた優介(宮迫博之)まで関心を示した。

 一方、美紀は和之が勤めを続けてもいいと言ってくれたのに表情は冴えない。とりあえず黙認というのが和之の本心ではないかと疑っていた。しかも仕事で、編集長の上田(中村繁之)から新しい執筆者の津村教授(菅田俊)に引き会わされたが、この人物がなかなかの難物。「私は働く女性が嫌いだ」。おまけに専門知識をひけらかされて美紀はすっかり自信喪失。そんな暗い気分で美紀は帰宅したものだから、いきなり理絵から「お受験することにしたの」と迎えられてびっくり。「俺の就職もそのうち決まるし」。和之も見切り発車ですっかりその気になっている。「男なんて単純だから」。笙子はそうなぐさめたが和之は本気の様子で、真理江に誘われて、受験のための学習塾の説明会に参加。なぜか優介もついてきた。塾長の話を熱心に聞いていると、真理江がそっと耳打ちしてきた。「お2人も模擬面接を受けてみれば?」。本番に備えて、親子3人で面接の予行演習をしてくれるらしい。和之も優介も申し込んだ。もちろん真理江も受ける。「じゃ、ご主人と初めてお会いできますね」。まだ和之も優介も会ったことがない。「ええ、そうね」。真理江は笑ってこたえた。

 和之の頭の中は受験のことでいっぱい。優介に面接官役を頼んで早速、練習につきあわせていた。ところが、その優介から真顔で「うちもやってくれる?」と返されたものだから驚いた。お互い、熱心に模擬面接の練習を始めた。とにかく夫たちは大まじめで受験を考えているようだが、妻たちはとりあえず静観しているという感じ。

 「お受験で病気になる子供もいるらしいよ」。優介が何気なくもらした一言に健児(永井大)はピンとくるものがあった。思いつめたような翼の姿を目撃したのだ。早速冴子(滝沢沙織)に知らせた。「ありがとう」。冴子にとっても園児の受験は重大関心事なのだ。だからわざわざ自宅訪問してみたのだが、翼も真理江も様子におかしいところはない。母子そろってふだんよりご機嫌。「全くいい加減なんだから。2人とも元気だし仲いいし」「おかしいな…」。その夜、健児は冴子のアパートで、いつもどおりしかられてしまった。

 とうとう、和之と美紀は理絵の受験をめぐって言い争ってしまった。「私立は専業主婦の家庭を理想にしている。だからお受験する気になったんでしょ」「何言ってんだ!」。和之がプイと家を出て公園へ行くと優介がやって来た。「ケンカしてたね。うち、お受験やめるわ」。主夫に対する引け目から、亮太に受験させようとしている自分に気づいたという。「子供にとって、両親はどういう存在であるべきなんだろう?」。優介の問いに和之は冷静になって自問自答した。「夫婦は平等です。だからそれぞれが自分の人生を真剣に生き、家族を愛していれば…」。それは、面接マニュアルの模範解答ではない、和之の本音だった。

 模擬面接の当日がきた。和之が美紀と理絵を連れて控室に入ると、真理江が翼と待っていた。「主人、仕事が忙しくて…。でも、もうすぐ来るみたい。いま杉尾さんたちが面接受けてるわ。」「えっ、やめるはずじゃ」。和之が首をかしげていると、優介が笙子と亮太を連れて出てきた。「お金払ったんだから面接受けないともったいないでしょ。2人目が生まれること話したら盛り上がっちゃって」。笙子が上機嫌で話していると係員が入ってきた。「次、山村さん、どうぞ」。和之は緊張しながら面接室のドアを開けた。

 「まずお父様にお聞きします。お子さんがイジメで学校に行かないと言いだしたら、どうされますか?」「えっ!」。和之の頭は真っ白。あれだけ、練習したのに上手く言葉が出てこない。同じ質問が美紀に向けられた。「どうすれば仲良くできるのか、よく話して一緒に考えたいと思います」。美紀がよどみなく答えると和之は思わずつけ加えた。「私も妻と同じです…」。

 「頭が真っ白になったんだよ」。控室に戻って和之がボヤいていると、美紀は苦笑まじりで笙子に「本番に弱いタイプ」と報告。講評では絶対落ちると言われた。「でも、いい家族だってホメられたの」。美紀はそれで十分だった。両家とも肩の荷をおろしてホッとしていると、真理江と翼の順番になった。

「それがあの…、主人がまだ…」。
あわてて携帯電話をかけるが、圏外の表示。「そんなはずは!」と絶句した真理江は翼の手を引いて控室から逃げるように出ていった—。

キャスト

山村和之 … 阿部 寛
杉尾優介 … 宮迫博之
山村美紀 … 篠原涼子
杉尾笙子 … 中島知子
大沢健児 … 永井 大
倉本冴子 … 滝沢沙織
上田 聡 … 中村繁之
岩崎真理江 … 川島なお美

スタッフ

■脚本
  尾崎将也
  旺季志ずか
■プロデューサー
  安藤和久(関西テレビ)
  東城祐司(MMJ)
  伊藤達哉(MMJ)
■演出
  塚本連平(MMJ)
  二宮浩行(MMJ)
  三宅喜重(関西テレビ)
■音楽
  仲西 匡
■制作
  関西テレビ
  MMJ

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