アットホーム・ダッド

第12回 2004年6月29日(火)放送 あらすじ

#12 立つ主夫、後を濁す

 和之(阿部寛)に突然海外赴任の話が舞いこんだ。場所は上海で期間は5年間。仕事の内容、給与待遇ともに申し分ない条件だ。先方の会社は真新しい超近代的なビル。電話をくれた担当者をはじめ部課長クラスが次々と和之に頭をさげた。ビルを出た和之は思わずガッツポーズ。その足でスポーツクラブに向かうと優介(宮迫博之)と健児(永井大)に喜びを伝えた。
 「上海だよ」。打診された仕事とは、中国市場で日本製品を売るための現地CM制作部門のチーフ。「日ごろの行いがいいとチャンスがくるんだよ」。しかし得意満面だった和之の表情は優介の一言でくもった。「上海へ行くなら奥さん、仕事辞めなきゃいけないな」。
 その夜、和之がどう切り出そうかと迷っていると、美紀(篠原涼子)の方から話を持ち出した。「来月から正社員よ。頑張るぞー。」嬉しそうな顔を見ていると、とても言い出せない。

 ところが和之の知らないところで話は広がっていた。翌日のスイーツクラブ。いきなり真理江(川島なお美)から「ステキねえ。海外赴任なんて」と言われた。和之がにらみつけると優介はあわてて首を振った。
 帰宅した美紀はムッとしていた。夫の再就職を近所の奥さんから教えられて機嫌がいいわけない。「私に仕事を辞めろって言うの?理絵だって友達と別れないといけないし」「でも俺のやりたい仕事ができそうなんだ。その話聞いて、なんか世界変わったんだ。嬉しかった。」結局は美紀が折れた。「上海に行こう。そんないい話ないよ。やっと主夫から足洗えるね」。その冗談めかした心づかいが和之には嬉しかった。美紀は早速おとなりさんに伝えた。「せっかく正社員になれたのに」。残念がってくれた笙子(中島知子)に美紀はこう言った。「大切なのは、家族みんなで幸せかどうかってことでしょ」。

 健児(永井大)も大事な話を打ち明けられないでいた。「何よ、早く言いなさいよ」。冴子(滝沢沙織)に急かされてバッグの中を探った。「あれ?」。お目当ての品の代わりに出てきたのは社員ローン20万円の書類。「今夜はパス」。肝心のアレがなければ大事な話は切り出せない。「サイテー」。またまた冴子を怒らせてしまった。

 美紀は編集長の上田(中村繁之)に報告した。「…ご主人に単身赴任してもらうパターンはないの?」。笙子にも同じことを言われた美紀は気持ちが揺れ始めた。それを知らない和之は、あとは理絵(安藤咲良)を納得させるだけと思っていた。
 「3人で上海へ行こう」理絵は首をかしげた。「夏休みに杉尾さんちと江ノ島に行く約束は?」「上海にだって海はあるよ」「じゃ、シャンハイ行く」。拍子抜けするほどあっさり賛成してくれた。

 優介は主夫生活を紹介するホームページを立ち上げた。タイトルは『アットホーム・ダッド』。やっとホームページへの第一号の訪問者が来たと喜んだら和之だった。『隣の家事などやったことのないYさんは僕の教えを請うしかなかった。その日から僕の厳しい特訓が始まった…』「何だよ、これ。自分ばっかり偉そうに」和之の悪戦苦闘の日々も紹介してある。「一人前の主夫だってホメてるだろ」。「主夫で褒められたって嬉しくないの」。「はいはい。男は仕事が一番なんでしょ」。こんなたわいもないやりとりを楽しめるのも後わずか。何となくしんみりしていると冴子がうろたえた声で電話をかけてきた。
 「理絵ちゃんと亮太(吉川史樹)君の姿が見えないんです」。帰りのバスに乗ろうとしたら姿が見えなくなっていたという。「手分けして探そう」。和之と優介は家から飛び出した。四方八方探しまくった挙げ句、理絵と亮太の2人はパトカーに乗って帰ってきた。街外れで座りこんでいるところを警官が見つけてくれたのだ。

 「どうして勝手に行ったんだ」「心配するだろ」。父親たちからなだめすかされて理絵と亮太は口を開いた。「もう一緒に海に行けないんでしょ」「だから今のうちに行こうって」。

 理絵が亮太と海へ出かけたことは、美紀の揺れていた気持ちに火をつけた。「家族それぞれが自分の場所にいるっていうのもアリじゃない?」
 「それって、俺に一人で行けってことか」。和之にはショックだったが、美紀が仕事を続けたい気持ちも分かる。「確かにそれはあるよな…」和之の背中が悲しく見えた。その背中を見ていた美紀はとんでもない誤解をしていたのに気づいた。「やっぱりダメ。そんなのイヤ。3人で行こう。だから単身赴任なんて言わないで」。

キャスト

山村和之 … 阿部 寛
杉尾優介 … 宮迫博之
山村美紀 … 篠原涼子
杉尾笙子 … 中島知子
大沢健児 … 永井 大
倉本冴子 … 滝沢沙織
上田 聡 … 中村繁之
岩崎真理江 … 川島なお美

スタッフ

■脚本
  尾崎将也
  旺季志ずか
■プロデューサー
  安藤和久(関西テレビ)
  東城祐司(MMJ)
  伊藤達哉(MMJ)
■演出
  塚本連平(MMJ)
  二宮浩行(MMJ)
  三宅喜重(関西テレビ)
■音楽
  仲西 匡
■制作
  関西テレビ
  MMJ

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