ハチワンダイバー
負け組が大逆転ダイブ覚醒
将棋の対局を生活の糧にする人間には、2種類ある。プロの棋士と、賭け将棋を生業とする者—通称“真剣師”だ。
菅田健太郎(溝端淳平)は、真剣師として圧倒的な強さを誇る。それもそのはず、菅田はプロの棋士養成機関である「奨励会」で、プロを目指していた実力の持ち主なのだ。しかし、あと一歩というところで夢破れたため、現在は不本意ながら真剣師をしているのだが…。
そんな菅田だが、真剣をはじめて以来の182勝0敗という強さは評判となり、やがて周囲に対局相手がいなくなる。相手から受け取る掛け金が生活の糧となる菅田にとって、それは大問題だ。そんな折、秋葉原にどんな金額をふっかけても相手をしてくれる“受け師”がいると、町場の真剣師、角田吾郎(伊達みきお)や飛鷹安雄(富澤たけし)から聞き、「秋葉原将棋道場」を訪ねることに。
菅田が道場へ来ると“受け師”は対局中だった。独特の空気が流れるなか、菅田は“受け師”を見て驚く。それが、年若い女性だったからだ。その女性・中静そよ(仲里依紗)と対局していた男性は、汗だくで盤上を睨んでいたが、やがて負けを宣言し、その場を去る。
菅田はそよの前に座り、一局5万円という高額の勝負を頼む。そよは淡々とこれを受けると、持ち時間“10分切れ負け”での勝負を提案する。つまり、持ち時間の10分を消化した時点で負けというルールだ。腕に自信のある菅田は、さらに半分の“5分切れ負け”を提案。そよは、それではすぐ終わってしまうだろうと言いながらも承諾し、対局が始まる。
それから、7分58秒後—。汗だくで盤上を見つめ負けを認めたのは、あろうことか菅田だった。
初めての敗戦に大きなショックを受けた菅田は、ふらふらとアパートに戻ってくる。廊下で隣室に住むミニスカートの美女・六車里花(安田美沙子)と出くわすが、まったく反応しないほど自失していた。部屋に戻ると床に突っ伏し、拳で何度も何度も畳を叩く菅田。自分の唯一のプライドだった将棋で負けてしまうのはまずい流れで、このまま行くと人生ごとダメになりそうな予感さえするのだ。しかし、少しずつ自分を取り戻すと、そよへのリベンジを誓い、再び将棋の勉強をしようと意気込む…が、あまりに部屋が散らかっていて、目当ての本すら探せない。勉強の前に掃除だと気負ってはみるが、すぐにギブアップ。そこで、清掃代行サービスを頼むことを思いつく。
ほどなくして、清掃サービスのスタッフがやってくる。玄関のドアを開けた菅田の前に立っていたのは、胸が大きく開いたメイド服を着た女性だった。「おそうじに参りました。ご主人様」と、菅田にニッコリ微笑む女性。どうやら誤って、“メイド掃除クラブ”なるところへ頼んでしまったらしい。女性は、掃除の順番を指示してほしいと言うが、菅田は大慌てで彼女を直視することもできない。ところが、ふと女性の顔を見た菅田は衝撃を受ける。女性があの“受け師”のそよにそっくりなのだ。思わず、「“受け師”さん?」と尋ねた菅田に、女性は…。
菅田健太郎(溝端淳平)は、真剣師として圧倒的な強さを誇る。それもそのはず、菅田はプロの棋士養成機関である「奨励会」で、プロを目指していた実力の持ち主なのだ。しかし、あと一歩というところで夢破れたため、現在は不本意ながら真剣師をしているのだが…。
そんな菅田だが、真剣をはじめて以来の182勝0敗という強さは評判となり、やがて周囲に対局相手がいなくなる。相手から受け取る掛け金が生活の糧となる菅田にとって、それは大問題だ。そんな折、秋葉原にどんな金額をふっかけても相手をしてくれる“受け師”がいると、町場の真剣師、角田吾郎(伊達みきお)や飛鷹安雄(富澤たけし)から聞き、「秋葉原将棋道場」を訪ねることに。
菅田が道場へ来ると“受け師”は対局中だった。独特の空気が流れるなか、菅田は“受け師”を見て驚く。それが、年若い女性だったからだ。その女性・中静そよ(仲里依紗)と対局していた男性は、汗だくで盤上を睨んでいたが、やがて負けを宣言し、その場を去る。
菅田はそよの前に座り、一局5万円という高額の勝負を頼む。そよは淡々とこれを受けると、持ち時間“10分切れ負け”での勝負を提案する。つまり、持ち時間の10分を消化した時点で負けというルールだ。腕に自信のある菅田は、さらに半分の“5分切れ負け”を提案。そよは、それではすぐ終わってしまうだろうと言いながらも承諾し、対局が始まる。
それから、7分58秒後—。汗だくで盤上を見つめ負けを認めたのは、あろうことか菅田だった。
初めての敗戦に大きなショックを受けた菅田は、ふらふらとアパートに戻ってくる。廊下で隣室に住むミニスカートの美女・六車里花(安田美沙子)と出くわすが、まったく反応しないほど自失していた。部屋に戻ると床に突っ伏し、拳で何度も何度も畳を叩く菅田。自分の唯一のプライドだった将棋で負けてしまうのはまずい流れで、このまま行くと人生ごとダメになりそうな予感さえするのだ。しかし、少しずつ自分を取り戻すと、そよへのリベンジを誓い、再び将棋の勉強をしようと意気込む…が、あまりに部屋が散らかっていて、目当ての本すら探せない。勉強の前に掃除だと気負ってはみるが、すぐにギブアップ。そこで、清掃代行サービスを頼むことを思いつく。
ほどなくして、清掃サービスのスタッフがやってくる。玄関のドアを開けた菅田の前に立っていたのは、胸が大きく開いたメイド服を着た女性だった。「おそうじに参りました。ご主人様」と、菅田にニッコリ微笑む女性。どうやら誤って、“メイド掃除クラブ”なるところへ頼んでしまったらしい。女性は、掃除の順番を指示してほしいと言うが、菅田は大慌てで彼女を直視することもできない。ところが、ふと女性の顔を見た菅田は衝撃を受ける。女性があの“受け師”のそよにそっくりなのだ。思わず、「“受け師”さん?」と尋ねた菅田に、女性は…。