2024年10月11日更新
対象:保護者
先生:奥寺健アナ サポート:佐々木恭子アナ/島田彩夏アナ
7月28日に、“自己肯定感・思考力・行動力”など「非認知能力」を育むイベントのダヴィンチマスターズの保護者向けワークショップとして、コミュニケーション講座『伝え合うって楽しい!大人版 あなせん』を実施しました。
『あなせん』初の保護者向け講座として、音読を通し、伝え合う楽しさやコミュニケーションの極意を奥寺 健アナウンサーが講師として伝えました。
保護者向け音読講座を行いました。子ども向けのものは『あなせん』などで何度も経験がありますが、保護者向けは初めてでした。参加した方は子育て中の親御さんで、子どもが学校の授業や宿題で取り組む音読を、家庭でどのようにサポートすればよいのか、また声を出して本を読むことの戸惑いや恥ずかしさなど、課題があるようでした。参加者のモチベーションの高さを感じました。
講座は約90分。5分程度の物語を4人グループで音読するのが、今回のゴールです。参加者は40人近くいて、一人ひとりに丁寧に伝えるには少し駆け足でしたが、参加者の意欲の高さに助けられながら、進めていきました。
講座の前半で、姿勢、発声の基本、台詞を音読する時のポイントを説明しました。多くの参加者に共通する課題の一つは、台詞のむずかしさでした。登場人物になりきり、思い切って声を出す…。シンプルなことですが、心のハードルがそれを難しくします。ただ、中にはこれを自然にできる方もいて、びっくり。意識もスキルも高いと思いました。
簡単なワークショップを行いました。身体を動かしながら話す体験です。「とぼとぼ」「のしのし」「せかせか」など、歩き方を変えると、話し方も自然に変わることを感じてもらいました。反対に、「とぼとぼ」歩きながら「元気に」話すなど不自然なことをしようとしても、なかなかそうならないことも実感してもらいました。
更に、参加者同士で声をかける実験をしました。会場の一番遠くの席にいる人に声をかける場合と、すぐ隣にいる人の場合で、声の高さや喋りの速さ等が自然に変化することを感じてもらいました。
台詞は、物語の場面を具体的にイメージすれば、自然に音読できます。声色を変えるなど意識的な変化をつけるより、物語に「普段の自分」を当てはめていく方がずっと効果的なことを、少しでも感じてもらえたらと思いました。
最後に、各グループに作品を音読してもらいました。フジテレビのHPで公開しているデジタル紙芝居の中の5作品『注文の多い料理店』『ごん狐』『蜘蛛の糸』『てぶくろをかいに』『賢者の贈り物』です。初対面の参加者同士のグループが、短い時間で小さな劇団のようになり、それぞれの持ち味が生きた素敵な“音読作品”になりました。
“上手に”音読することは勿論素晴らしいですが、もっと大事なことは、子どもと一緒に楽しむ場にすることだと思います。楽しみながら物語をイメージし、作者や登場人物の心の動きを感じることを繰り返しながら、将来のコミュニケーション力の向上に繋がればとも思いました。