フジテレビは、2025年3月31日付で発表した「フジテレビの再生・改革に向けて」に記載の通り、人権尊重の徹底やフジテレビの未来を見据えた人的資本経営戦略の推進を含む「サステナビリティ経営」の実現に向けて、中長期的かつ持続的な企業価値向上の視点を踏まえた 全社横断的な議論を行うため、同年4月に「サステナビリティ経営委員会」を設置しました。この委員会は、フジテレビが、ここで働く全ての人や社会のあらゆるステークホルダーの方々に真摯に向き合い、企業理念を再定義して企業価値を向上させていくための改革を主導する、最も重要な組織となります。
これまでフジテレビは、CSR活動を通じてメディア企業としての社会的責任を果たすため、2006年6月にCSR推進室を立ち上げたほか、CSRの基盤をなす「ガバナンスの構築」「コンプライアンスの確保」に関しては、2006年5月、会社法の施行に対応し「業務の適正を確保する体制(内部統制システム)の整備」を行ってきました。
「サステナビリティ経営委員会」はこうした経緯も踏まえつつ、フジテレビの関係部署が個別に所管してきた人権・DE&I(ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン)・人的資本等に関する取り組みを、サステナビリティ経営に関する課題として、各部署の垣根を越えて全社的かつ横断的に統合します。経営レベルで課題を的確に把握・議論し、迅速かつ整合性のある意思決定に繋げる体制を構築することで、これらの要素をより効果的に経営戦略へ組み込むことを可能にします。これにより、社員・スタッフをはじめ事業に関わる全ての人たちが、人権を尊重され、心理的安全性の確保された中で個々の力をいきいきと発揮できる環境を実現し、生産性や競争力の向上、新規事業の創造、そして社会への貢献を通じて、企業価値の持続的な向上に繋げていくことを目指します。
また、9月には、当社がサステナビリティを推進する上で遵守する事項を定めた「サステナビリティ行動規範」を定めました。サステナビリティ課題に対しては、バリューチェーン全体として取り組んでいく必要があることから、当社のバリューチェーン上のビジネスパートナーの皆様におかれましても本行動規範をご理解いただき、本行動規範に従ったお取り組みを推進していただきますようお願い申し上げます。
委員会には、当社のサステナビリティ経営の実現に向けた取組みがより実効的なものとなるよう、定期的に外部有識者から助言・モニタリングを得るための外部アドバイザリーボードを設置しています。 外部アドバイザリーボードのメンバーには、ビジネスと人権に関する取組みやジェンダー平等、人的資本経営等に関する豊富な経験と専門的知見を有した専門家の方々に就任いただいております。
また、サステナビリティ経営の実現に向けた重要課題に関する個別施策等の検討や進捗管理を推進する観点から、委員会の直下に、「人権」、「人的資本経営」、「リブランディング」、「気候変動・環境」等のテーマについて議論するプロジェクトを立ち上げ、社内各部署から集まったメンバーがそれぞれのプロジェクトごとに具体的な検討を進めています。
さらに、「CSV全社推進チーム」を設け、各局から世代や役職を越えて集まった多様なメンバーがCSR・SDGs活動の実施を担うほか、活動報告や情報交換を行う会議や分科会を開いて、フジテレビらしい“ボトムアップ”型の活動を実施しています。
2007年に結成した「エコアナ」が「サステナアナ」に。よりよい未来のために積極的にSDGsを推進していきます。