笑顔ひろがる社会のために

2023年12月11日更新

あなせん

伝え合う喜びを!『あなせん』300校目達成
“言葉を通したコミュニケーション”のスキルを伝える


300校目となる西東京市立向台小学校での出前授業

300校目となる西東京市立向台小学校での出前授業

「あ・い・う・え・お」 「い・う・え・お・あ」

小学校の体育館から響く、子どもたちの元気な声。
行われているのは、フジテレビのアナウンサーによる出前授業『あなせん』です。
 
『あなせん』とは、アナウンサー先生のこと。
フジテレビ社会貢献推進局では、アナウンサーと共に関東各地の小学校を訪れて、“言葉を通したコミュニケーション”の授業を行っています。

11月8日、西東京市立向台小学校で行われた『あなせん』が300校目の授業となりました。これまでに延べ2万3,600人の児童たちに授業を行いました。

『あなせん』がスタートしたのは、2005年9月。

学校の先生たちの「どうしたら子どもたちのコミュニケーションがうまくなるだろうか」という悩みを耳にしたフジテレビのアナウンサーが、自発的に立ち上げたプロジェクトです。
当時、フジテレビアナウンサーだった松尾紀子さんと田代尚子さんが始めました。


  • 松尾紀子(元フジテレビ アナウンサー)

  • 田代尚子(元フジテレビ アナウンサー)

まずは地域への貢献という目的から、フジテレビのある港区の小学校を対象にスタート。
その2年後には、品川区の小学校にも広げ、そして今では、1都6県で実施しています。

新人からベテランまで、ほぼ全てのアナウンサーが『あなせん』の先生として子どもたちの前に立っています。

言葉で伝えることの楽しさを感じてもらおうという思いで始めた『あなせん』。当初はそれぞれのアナウンサーの個性を生かした授業を行っていましたが、今は一歩進めて「言葉を通したコミュニケーション」の授業としてのプログラムを、どのアナウンサーが担当しても同じ内容、質で提供できるようにしています。

人とつながり合い、豊かな人間関係を築いてもらいたい。
そのためにも自分の想いを自信を持って伝え、そして、人の想いもしっかりと受け取る力の向上をサポートしています。

授業で大切にしているのは、伝え合う喜びを感じてもらうこと。
アナウンサーのプロのスキルと、テレビ局の持つエンタメの力を使って子どもたちに楽しく学んでもらいます。

授業のテーマは3つ、スピーチ・インタビュー・音読です。

姿勢や発声の基礎を学んだあとは、スピーチやインタビューの実践練習。

「どんな言葉だと、相手がイメージしやすいかな?」
「きょうの朝ごはんや給食 どんなメニューでどんな風においしかったかな?」
「うんうん、ってうなずいて聞いてくれたら、もっと話したいっていう気持ちになるよね」

身振りを交えたり、声の強弱を変えたり、体も動かしながら気持ちの伝え方、表現のコツを一緒に学んでいきます。

授業中、子どもたちからそっと、こんな相談をされることがあります。
「こんなことって聞いたらダメ?」
「ここが面白いと思ったんだけど、言ってもいいのかな…」
本当は言いたいし、表現したいんだけど自信がない。
どう思われるかな、恥ずかしいな。
自分の気持ちを表現するのって、勇気がいりますよね。

でも自分が心を開いて気持ちを伝えたら、相手も心を開いてくれるかもしれないよ、
と、少し背中を押してあげると、最初はためらっていても、授業の最後には自分の言葉でスピーチができるようになる子どもたちがたくさんいます。

授業後、先生たちからは普段の学校生活では見られない子どもたちの一面を見ることができた、という声を多くいただきます。

「発表が苦手な児童が、自ら手を挙げてみんなの前でスピーチをすることができた!」
「自分を表現することのハードルが下がった」
「相手を知ることの大切さを、実践して感じることができた」

子どもたちからも
「声に自信を持てました!」
「話すことが苦手だったけど楽しくなりそうです」
など嬉しい感想がたくさん寄せられています。

これまで多くの学校からご応募いただき、今回300校目を迎えることとなりました。
この授業を経験していただいた先生や保護者の方々の口コミを通じても、たくさんの学校に『あなせん』の輪が広がっています。

さらに最近では、将来の職業について考えるキャリア教育の一環としてアナウンサーやテレビ制作の仕事について話をしたり、子どもたちの知りたいことに答えたりする機会も増えています。これをきっかけにテレビやテレビの仕事に興味を持ってくれる子どもたちが増えたらと願っています。

どうしたらコミュニケーションがうまくなるのか、時代が変わっても大切にしたいこと、一方で、今の時代だからこそ求められていることは何なのか。
私たちも子どもたちと触れ合いながら一緒に考え、さらにこの授業も進化させていきたいと考えています。

子どもたちが出会う人たちと、伝え合う喜びを感じられるように、これからも応援していきます。

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