第7回 2004年8月16日(月)放送 あらすじ

#7 ソナタ

 木本美香(仲間由紀恵)は、父の正雄(石坂浩二)に反対されて…。和田亮介(和田聡宏)も、父の健介(夏八木勲)に制止されて…。それでも、2人は亮介の故郷、福島の『涼風橋』で出会うことに成功する。それは、かつて美香の母、優里(仲間由紀恵)と若き日の健介が果たせなかった“約束”。美香と亮介は、優里と恋人の青年(川端竜太)の謎を解いてくれた早瀬佳男(佐藤隆太)と大杉健(哀川翔)に感謝する。だが、美香は自分たちのために傷つく人がたくさんいるような気がすると心配。亮介は、母の光代(岩本多代)は何も知らないし、健介も何も話さないだろうと言うのだが…。
 数日後、遅刻寸前で会社に急いでいた美香は、転びそうになったところを男性に抱きとめられた。その男性は、カフェのテーブルに座ると亮介の特集記事が掲載された『Pen』最新刊を興味深げに読んでいた。その最新刊に、井上弘一(中村俊介)は苛立ちを隠さず、山根真理(佐藤江梨子)は、美香と亮介の想いに圧倒されて読んでいた。夜の『海岸酒場』では、小山ヒロシ(速水もこみち)が『Pen』最新刊を大量買い。あきれる大杉も、嬉しそうで佳男や美香に大盤振る舞い。美香は記事に対しての大反響を報告。スポンサーが見つかればいいと夢見る美香に、亮介はあくまで冷静。美香が席を外すと、大杉は亮介に彼女の父に会いに行ったほうが良いのではと忠告。すると、亮介は軽はずみな行動は避けたいと言う。美香は家族ぐるみで無理やり結婚させられようとしているらしいので、半人前の自分が結婚を申し出るタイミングではないと。その頃、『Pen』を見た正雄は、亮介のプロフィールに引っかかるものを感じる。
 それから何日かして、出社した美香は葉山編集長(長野里美)からソウル支社の姜(パク・ヨンハ)を紹介される。すぐに先日ぶつかった男性だと気付いた美香に、姜は亮介の書を韓国で発売したいと切り出す。美香は、意気揚々と亮介の魅力を説明。その様子と亮介の韓国語に、姜は2人が恋人同士ではと直感する。姜は在日韓国人と日本人の“国境を越える恋”に理解を示し、是非、亮介にも話して欲しいと言う。
 その夜、佳男が『海岸酒場』へ大杉に会いに行くと、真理が店内を伺っている。佳男は真理に話しかけ、近くの屋台へ。真理は亮介に謝りに来たのだが、いざとなると…と、語り始める。佳男は真理と大いに飲んで…。そして、佳男は酔った真理から井上が亮介に会いに行ったことを聞き、美香に報告。
 翌日、美香は井上の会社に乗り込む。卑怯な手口を責める美香に井上は絶句。美香は、婚約指輪を突き返して出て行く。その後、美香は亮介のもとへ。美香は、弘一に指輪を返してきたことを報告。あらためて、恋する亮介の優しさに深く包まれる美香だった。井上から話を聞いた麗子(李麗仙)は、怒りに震える。
 その翌日、編集部で美香と亮介は姜と出版準備の打ち合わせ。韓国語と日本語の両方を組み込んだ書籍に仕上げたいと言う姜は、亮介に一度、韓国に行ってみたらどうかと提案。その夜、亮介は美香も韓国へ一緒に行こうと誘う。美香のルーツを一緒に訪ねてみたいと亮介。すると美香は、優里の日記を持ち出し、彼女と健介が“必ずもう一度会える”と誓い合った場所が韓国にあるという。その場所に行ってみたいと言う美香に、亮介も頷いた。
 一方、木本家には井上が母の麗子(李麗仙)と来ていた。応対する正雄に、井上は美香が日本人と交際していると『Pen』最新刊を突き出す。さらに、井上は亮介の父親が片足を失って苦労していることも持ち出した。その話に、正雄は井上と麗子も驚くほど愕然としている。正雄は、必ず美香と結婚して欲しいと強く井上に頼むのだった。その頃、福島では光代(岩本多代)が健介の傍らで亮介の記事をスクラップしている。そして、自分の棺おけにはスクラップを入れて欲しい…あなたは、これを入れてほしいみたいだけど、と古い手紙の束を健介に差し出した。光代の顔に笑顔はなかった。
 美香は、紀香(ソニン)の協力で正雄には黙って韓国へ。美香と亮介が成田空港から飛び立とうとしたころ、木本家に井上が現れた。そして、井上は紀香が携帯電話で話す内容を聞いてしまう。その話には、美香の旅行の話が…。話は正雄にも知られてしまう。便名を聞いた井上は、今からでも間に合うかも知れないと成田に向かう。一方、健介は飛行機への搭乗のために電源を切った亮介の携帯電話に光代が入院したとメッセージを入れていた。
 井上は、美香たちの飛行機の出発直前に成田に着いた。人ごみを掻き分け、美香の姿を捜す井上。と、その時、ナイフを持った男が井上に近づいて…。美香と亮介の飛行機は飛び立ってしまった。約束の地へと…。
 東京では、ニュースを見た紀香と正雄が愕然としている。覚せい剤常習者に刺された井上は重傷を負っていて…。

キャスト

木本美香、金 優里 … 仲間由紀恵
(一人二役)
和田亮介 … 和田聡宏
  ●
早瀬佳男 … 佐藤隆太
山根真理 … 佐藤江梨子
小山ヒロシ … 速水もこみち
木本紀香 … ソニン
青年 … 川端竜太
  ●
井上弘一 … 中村俊介
井上麗子 … 李麗仙
神谷 文 … 仲村トオル(友情出演)
  ●
大杉 健 … 哀川 翔
和田健介 … 夏八木 勲
  ●
木本正雄 … 石坂浩二
姜(かん) … パク・ヨンハ

スタッフ

■原作
 吉田修一「東京湾景」(新潮社刊)
■脚本
 原 夏美
■企画&プロデュース
 大多 亮
■プロデューサー
 栗原美和子
 森谷 雄
■演出
 村上正典
■音楽
 イルマ
 高梨康治
■制作
 フジテレビドラマ制作センター

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