東京湾景~Destiny of Love~
#6 奇跡のデジャヴ
木本美香(仲間由紀恵)の父、正雄(石坂浩二)は、その威厳をかなぐり捨てて娘に頭を下げた。井上弘一(中村俊介)と結婚してくれと。会社を立て直すための手段だが、まさか正雄が頭を下げるとは…。動揺した美香は家を飛び出し、遅れてしまった和田亮介(和田聡宏)の書の大会が行われている武道場へ。大会は既に終わっていたが、早瀬佳男(佐藤隆太)たち取材班は残って、亮介の取材をしていた。美香は、先ほどの出来事を忘れて、取材に没頭しようとする。そして、亮介が描いた書を見た。…韓国語で書かれた文字の意味は“約束”。美香は優里(仲間由紀恵・二役)の日記を想い出す。『約束。もしも二人が引き裂かれるようなことがあったとしても、必ず逢える』。優里の言葉が蘇り、美香は亮介の想いと先ほどの父の態度にこらえていたものが溢れ出し、涙をこぼしてしまう。しかし、その頃、美香が出て行った木本家では、正雄が井上や彼の母、麗子(李麗仙)に語っていた。事業拡大のためには手段を選ばない、と。正雄が美香に頭を下げたのは、全て芝居だったのか? 井上と麗子は、これで美香が井上家の人間となったも同然と胸を撫で下ろす。
取材を終え、亮介と二人きりになった美香は自分が結婚するみたいだと話し出す。それも、亮介ではない人間と。美香は、自分の家庭の問題だと言うのだが、亮介は納得しない。そして、亮介は美香に問う。自分のことをどう想っているのかと。好きだと答える美香。亮介は、自分も美香を好きだと言い、それだけではダメなのかと…。そんな亮介に、美香は用意してきたプレゼントを渡す。“R”のイニシャルが入った筆。亮介は、早く一人前になるか他の人間なんかと結婚しないで欲しいと、美香を抱きしめた。
編集部に戻った佳男には、神谷文(仲村トオル)から小説の続きが届いていた。佳男が読むと、小説では主人公の青年が生きている様子。別れた恋人が、見合いする姿を青年が見ている。佳男は、この疑問を電話で神谷にぶつけた。すると神谷は、青年は片足切断という悲劇には遭ったが、命は取り留めたという設定にしたと話す。そこで、佳男はその話はフィクションなのか、ノンフィクションなのかと重ねて尋ねる。優里の日記帳の続きを知った上で書いているのではないかと。神谷から、返事はなかった。
数日後、井上は山根真理(佐藤江梨子)に電話。亮介に直接会っただけでは足りず、さらに美香との関係を探らせようというのだ。真理は、バイト先の喫茶店で電話に出ていた。暗い表情で、井上の話を聞いていると店長の薫(池田有希子)が、スパイみたいなまねは止めろと電話を切ってしまった。後悔しているのだろうと問う薫に、真理は小さく頷く。
正雄は、入院中の井上の父、龍弘(石田太郎)に多額の見舞金を持参して会っていた。龍弘は、優里の葬式に想いを馳せる。そして、葬儀の時に現れた自分たちと同世代の日本人は誰だったのかと正雄に問う。正雄はその話はしなくてもいいだろうと答えをはぐらかした。龍弘は引き下がるが、病室の外で麗子が聞いている。その頃、佳男は『海岸酒場』で大杉健(哀川翔)と会い、これから神谷のもとに行くと報告。何か分かったら、すぐに連絡すると佳男。神谷のもとに着いた佳男は、書斎に案内される。と、そこに美香そっくりの肖像画が。神谷は美香の母親だと言う。その時、佳男は絵に書かれた『konge』というサインに気付く。それは、亮介の部屋にあった絵にもあったもの。急いで大杉に電話するが、絵は持ち去られていた。それを告げると、神谷は持ち去った人間が和田健介ではないか? と、問いかけてきた。そして、神谷は『konge』の意味を教えると言う。
美香は、掲載用の写真を見せるために亮介の仕事場へ。亮介は、美香が現れるとポケットに何かを隠した。自分を訪ねて来た井上の名刺だが、美香には伝えられない。美香の問いかけに、ヒーローのカードを取り出して取り繕う亮介。
編集部に帰ってきた美香を、麗子が待っていた。麗子は、美香に結婚式用のドレスを作らせようと強引にブティックへ連れて行く。そこに、井上が現れ、麗子の強引さを責める。その時、麗子は優里の葬式の話を持ち出す。日本人らしき男に正雄が怒鳴っていたと言う一件だった。美香は、井上と麗子の物言いにどこか引っかかるものを感じる。
家に帰った美香は、優里の日記を確かめる。優里と恋人との待ち合わせのくだりだ。恋人の代わりに現れたのは父の秘書たち。そして優里は、恋人の死を知らされた。だが、優里は葬式にも行かせてもらえず、恋人の確実な死を認識していない。その人は生きていたのか? 美香に疑問が広がる。一方、佳男は神谷から教えてもらったことを確認するため大杉とともに亮介の部屋へ。大杉は、亮介の父の名を尋ねる。答えは、健介。佳男は健介の韓国語の読みが『konge』だと教わっていた。優里に逢いに行く途中で、事故に遭った恋人。その恋人は…。
翌日、亮介は福島に帰郷。健介から当時の真実を聞きだした。確かに、優里の恋人とは健介だった。美香に会った健介はすぐに気付き、同じことを亮介に繰り返して欲しくないため、交際を反対したのだと言う。美香と亮介の出逢いが偶然とは言え、運命が悪戯しているとしか思えないと健介。しかし、亮介は美香との出逢いは必然だと譲らない。偶然と必然は違うと言う亮介は、美香にもこの事実を伝えると。そして、美香に電話。家で話を聞いた美香は、亮介のもとへと飛び出した。正雄も止めることが出来なかった。優里と同じように、福島へと向かう美香。手首では、優里と同じブレスレットが揺れる。優里のような結末にはならないと信じて…。一方、亮介も健介の制止を振り切って家を飛び出した。と、途中、亮介の頭上に鉄骨が…。やはり、運命は繰り返されてしまうのか? あの時、健介の身に起こったことが亮介にも…。
取材を終え、亮介と二人きりになった美香は自分が結婚するみたいだと話し出す。それも、亮介ではない人間と。美香は、自分の家庭の問題だと言うのだが、亮介は納得しない。そして、亮介は美香に問う。自分のことをどう想っているのかと。好きだと答える美香。亮介は、自分も美香を好きだと言い、それだけではダメなのかと…。そんな亮介に、美香は用意してきたプレゼントを渡す。“R”のイニシャルが入った筆。亮介は、早く一人前になるか他の人間なんかと結婚しないで欲しいと、美香を抱きしめた。
編集部に戻った佳男には、神谷文(仲村トオル)から小説の続きが届いていた。佳男が読むと、小説では主人公の青年が生きている様子。別れた恋人が、見合いする姿を青年が見ている。佳男は、この疑問を電話で神谷にぶつけた。すると神谷は、青年は片足切断という悲劇には遭ったが、命は取り留めたという設定にしたと話す。そこで、佳男はその話はフィクションなのか、ノンフィクションなのかと重ねて尋ねる。優里の日記帳の続きを知った上で書いているのではないかと。神谷から、返事はなかった。
数日後、井上は山根真理(佐藤江梨子)に電話。亮介に直接会っただけでは足りず、さらに美香との関係を探らせようというのだ。真理は、バイト先の喫茶店で電話に出ていた。暗い表情で、井上の話を聞いていると店長の薫(池田有希子)が、スパイみたいなまねは止めろと電話を切ってしまった。後悔しているのだろうと問う薫に、真理は小さく頷く。
正雄は、入院中の井上の父、龍弘(石田太郎)に多額の見舞金を持参して会っていた。龍弘は、優里の葬式に想いを馳せる。そして、葬儀の時に現れた自分たちと同世代の日本人は誰だったのかと正雄に問う。正雄はその話はしなくてもいいだろうと答えをはぐらかした。龍弘は引き下がるが、病室の外で麗子が聞いている。その頃、佳男は『海岸酒場』で大杉健(哀川翔)と会い、これから神谷のもとに行くと報告。何か分かったら、すぐに連絡すると佳男。神谷のもとに着いた佳男は、書斎に案内される。と、そこに美香そっくりの肖像画が。神谷は美香の母親だと言う。その時、佳男は絵に書かれた『konge』というサインに気付く。それは、亮介の部屋にあった絵にもあったもの。急いで大杉に電話するが、絵は持ち去られていた。それを告げると、神谷は持ち去った人間が和田健介ではないか? と、問いかけてきた。そして、神谷は『konge』の意味を教えると言う。
美香は、掲載用の写真を見せるために亮介の仕事場へ。亮介は、美香が現れるとポケットに何かを隠した。自分を訪ねて来た井上の名刺だが、美香には伝えられない。美香の問いかけに、ヒーローのカードを取り出して取り繕う亮介。
編集部に帰ってきた美香を、麗子が待っていた。麗子は、美香に結婚式用のドレスを作らせようと強引にブティックへ連れて行く。そこに、井上が現れ、麗子の強引さを責める。その時、麗子は優里の葬式の話を持ち出す。日本人らしき男に正雄が怒鳴っていたと言う一件だった。美香は、井上と麗子の物言いにどこか引っかかるものを感じる。
家に帰った美香は、優里の日記を確かめる。優里と恋人との待ち合わせのくだりだ。恋人の代わりに現れたのは父の秘書たち。そして優里は、恋人の死を知らされた。だが、優里は葬式にも行かせてもらえず、恋人の確実な死を認識していない。その人は生きていたのか? 美香に疑問が広がる。一方、佳男は神谷から教えてもらったことを確認するため大杉とともに亮介の部屋へ。大杉は、亮介の父の名を尋ねる。答えは、健介。佳男は健介の韓国語の読みが『konge』だと教わっていた。優里に逢いに行く途中で、事故に遭った恋人。その恋人は…。
翌日、亮介は福島に帰郷。健介から当時の真実を聞きだした。確かに、優里の恋人とは健介だった。美香に会った健介はすぐに気付き、同じことを亮介に繰り返して欲しくないため、交際を反対したのだと言う。美香と亮介の出逢いが偶然とは言え、運命が悪戯しているとしか思えないと健介。しかし、亮介は美香との出逢いは必然だと譲らない。偶然と必然は違うと言う亮介は、美香にもこの事実を伝えると。そして、美香に電話。家で話を聞いた美香は、亮介のもとへと飛び出した。正雄も止めることが出来なかった。優里と同じように、福島へと向かう美香。手首では、優里と同じブレスレットが揺れる。優里のような結末にはならないと信じて…。一方、亮介も健介の制止を振り切って家を飛び出した。と、途中、亮介の頭上に鉄骨が…。やはり、運命は繰り返されてしまうのか? あの時、健介の身に起こったことが亮介にも…。