美しい罠
自然な死…
類子は出張から戻った恒大と一緒に、山荘へ帰る。そこへ、湖で敬吾の遺体が見つかった、と警察から電話が…。敬吾の死は銃の暴発による事故として処理される。敬吾を見捨てた澪は、敬吾の死に責任を感じ、涙にくれる。澪をやさしく慰める槐。類子の心は波立つ。良心の呵責に耐えられなくなった類子は、警察へ行こうとする。そんなことをすれば、この家の連中に殺人者に仕立てあげられるに違いない、と忠告する槐。そのとき、澪が槐の部屋のドアを叩く。類子は行かせまいとするが、槐は類子の手を振り切る。悪夢の事件のことが脳裏にちらつく類子は、ある不自然さを感じる。