美しい罠
苦い愛の味
不破のプロポーズに喜ぶ槐に、類子は、いつか一緒に星を見た夜に感じたものは愛ではなかったのか、と問いかける。自分たちは金を得るために心を一つにする…それが自分たちなりの愛し方だ、と愛や恋を否定する槐。類子は澪に、プロポーズされたことを相談する。迷いがあるなら結婚は急ぐべきでないという澪。類子は何も知らない澪を見つめながら、愛か金か、槐の魂がどちらに傾いているのか見定めると心に決める。結婚式を前に、槐が、ウエディングドレス姿の類子の手をつかむ。前を見たまま沈黙している槐。その夜類子は、不破に抱かれながら、結婚した本心を心につぶやく。