白い巨塔

第3回 2003年10月23日(木)放送 あらすじ

#3 土下座

 鵜飼医学部長(伊武雅刀)は、財前五郎(唐沢寿明)から贈られた油絵を「預かっておく」と微妙な言い回しで受け取り、その真意を明らかにすることはなかった。うろたえる財前が舅の又一(西田敏行)にそのことを報告すると、又一は「含みのあるいいセリフや」と笑い、財前をたしなめつつ地区医師会長の岩田(曾我廼家文童)を紹介した。岩田は鵜飼と浪速大の同期で、鵜飼の医学部長選の折、医師会をまとめ鵜飼部長実現に奔走したのだ。鵜飼にとっては面倒な恩人であった。岩田は、財前の教授選に関しても、医師会、ひいては自分の権益に繋がるとあって、財前の応援を約束した。
 家に戻った鵜飼は典江(野川由美子)に「タダより高いものはない」と財前の絵を壁から外すように命じるが、典江は「教授にとってタダはタダ」と応じる気配もない。
 そのころ、東の家には東都大の弟弟子・船尾教授(中原丈雄)から、頼んでおいた教授推薦者の履歴書が届いた。政子(高畑淳子)が、気に留める。東が次期教授問題を仄めかすと、政子も財前への不快感を表し東のやり方に賛成する。その俗悪なやりとりを聞いていた佐枝子(矢田亜希子)は「くれない会」で出会った清廉な里見の妻美知代(水野真紀)に電話し気を晴らす。
 東は翌日、里見(江口洋介)を呼び出し、財前が執刀した膵臓がん手術のことを問い質した。緊急オペの必要がないのに功名心から東の留守中に手術したのではないか、というのだ。答えに窮した里見は「完璧な手術であり、多くに見学させるべきだった」といかようにも取れる返事をする。だが東はそれを「緊急性なし」と解釈、教授会で財前を査問するよう鵜飼医学部長に申し入れる。鵜飼は自分の見落としがからむことなので「分かった、一任してください」と答えるに留めるのだった。だが、これを「査問する」と理解した東は早速、財前を呼び出し、査問教授会に出席すよう命じる。
 ショックを受けた財前に、医局長の佃(片岡孝太郎)は、東に進言したのは里見であると告げる。財前はすぐに里見に電話をかけクラブ・アラジンで会う約束を取り付ける。
 愛人のケイ子(黒木瞳)のいるアラジンで、財前は里見に詰め寄った。「君のせいで査問にかけられる」。だが、里見は意に介す様子もなく、「丁度良かった、その件で、教授会に真実を報告しようと思っていた」と正義漢振りを発揮する。財前は土下座して報告書の提出をしないように懇願するが、里見は説を曲げることなく「闘っているのは君だけじゃない」と去って行く。その様子を見ていたケイ子は「里見さんの方があなたより上手ね。でも、あなたが成り上がるところでも、溺れるところでも見てみたい」と言うのだった。
 家に帰った財前は、少しく不安気で荒れた様子を見せる。妻・杏子(若村麻由美)は、教授選にからむ何かがあると見て、翌日、東教授宅へあいさつに出向く。フランスパンの手土産に対し、政子は「うちはご飯党、パンは食べない」とけんもほろろの応対である。だが杏子もひるむことなく「次は新潟のお米をお持ちします」と玄関に残った佐枝子に言い放つのであった。
 岩田たちの地区医師会は、鵜飼を招いて講演会を開いた。財前の査問を知っていた岩田、又一は、鵜飼を祭り上げる。終了すると、岩田と又一は、又一の愛人の料亭・扇屋に鵜飼を誘い、小宴を催した。控えの間には財前が一人様子を窺っている。鵜飼は、又一に「あの絵はお返しする」と切り出したが…。

キャスト

財前五郎 … 唐沢寿明
(浪速大学第一外科助教授)
里見脩二 … 江口洋介
(同第一内科助教授)

花森ケイ子 … 黒木 瞳
(クラブ・アラジンのママ)
東 佐枝子 … 矢田亜希子
(東教授の娘)
里見三知代 … 水野真紀
(里見の妻)

菊川 昇 … 沢村一樹
(心臓外科医)
佃 友博 … 片岡孝太郎
(第一外科医局長)
鵜飼医学部長 … 伊武雅刀
(第一内科教授)

財前杏子 … 若村麻由美
(財前の妻)
亀山君子 … 西田尚美
(外科病棟ナース)
鵜飼典江 … 野川由美子
(鵜飼の妻)
黒川きぬ … 池内淳子
(財前の母)
柳原 弘 … 伊藤英明
(第一外科医局員)
東 貞蔵 … 石坂浩二
(第一外科教授)
財前又一 … 西田敏行
(財前マタニティクリニック院長、財前の舅)

スタッフ

■脚本
  井上由美子
■音楽
  加古 隆
■企画
  和田 行(フジテレビ)
■プロデューサー
  高橋萬彦(共同テレビ)
  川上一夫(共同テレビ)
■演出
  河野圭太(共同テレビ)
■制作
  フジテレビ
  共同テレビ

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