白い巨塔

第21回 2004年3月18日(木)放送 あらすじ

#21 財前死す

 東(石坂浩二)は、恩讐の彼方で財前(唐沢寿明)の手術を始めた。だが、開胸した瞬間、東はじめ助手で入った金井(奥田達士)、佃(片岡孝太郎)らは息を飲んだ。がんはステージIどころか、播種を起こし、胸膜全体に広がっていたのだ。全身転移と同じであり、原発巣の切除は意味がない。東は直ちに閉胸にかかった。東の説明を聞いた又一(西田敏行)は動転した。同時に鵜飼(伊武雅刀)は、又一に本人告知の可否を相談した。又一は、財前と杏子(若村麻由美)には知らせないでくれと懇願する。大学やがんセンターへの影響を心配する鵜飼はその言葉に乗り、東は「財前君ほどの専門家にどうやって隠せると思うのか」と疑念を述べる。が、又一の希望通り、財前には隠されることとなった。
 助手たちも財前に隠し切れるとは思っていなかった。佃たちは担当を押し付け合い、結局、柳原(伊藤英明)が引き受けることになった。
 意識の戻った財前は、すぐに金井に手術時間を尋ねた。金井は、うろたえながらも「2時間50分で完全切除できました」と嘘をつく。杏子は慌てた金井の態度に違和感を覚える。
 夜になって里見(江口洋介)は東に電話をかけた。財前の手術の様子を尋ねるためだ。東は突き放すように、問題ないと言い、切ってしまう。里見は、その行動から逆に不審を覚えた。
 数週間しても財前は入院したままであった。国平(及川光博)が上告の件で病室を訪ねて来た。上告素案文を読もうとするが、手が震え取り落としてしまう。そこへ、金井と柳原が入って来た。抗がん剤の点滴である。薬剤の名を見た財前は、二人を問い詰めた。重度のがんに処方する抗がん剤である。金井は「東教授の指示です」とその場をしのいだ。だが、財前は、自分の身の変調に気が付き始める。また、国平も、想像以上に財前が重篤であると悟る。
 東が財前の診察を行う。財前が抗がん剤のことを尋ねるが、東はそつなく、財前を納得させる。だが、そこへ又一がやって来て、「快気祝いは盛大にやりましょう」とはしゃぎ、柳原まで誘う姿に、財前は自分の病状の重さを確信する。
 その晩、財前は医局に向かい、自分のカルテを探す。と、棚にない。柳原に「出しなさい」と命令する。柳原は、かねて用意の、にせカルテと他人のCT画像を仕方なく財前に見せる。じっと見ていた財前は「これが僕の肺か」と嘘を見抜き、柳原に資料を突き返して出て行くのだった。
 財前は里見に電話をかけた。里見の病院に向かう途中である。「君に診察して欲しい」。びっくりした里見がロビーに迎えに出ると、やつれ切った財前が座っている。「大丈夫か」と声をかける里見に、財前は「大丈夫じゃないから来たんだ」と苦笑してみせる。
 CT室に入り、財前は里見に、自分が想像した所見を聞かせた。「脳転移した症状が出ている。きっと播種か肺内転移でステージIVまでがんが進行しており、胸は開けただけで閉じたのだろう」。里見はその冷静さに驚きつつ、診察を始めた。CT画像を見た里見はさらに衝撃を受ける。

キャスト

財前五郎 … 唐沢寿明
(浪速大学第一外科教授)
里見脩二 … 江口洋介
(同第一内科助教授)

花森ケイ子 … 黒木 瞳
(クラブ・アラジンのママ)
東 佐枝子 … 矢田亜希子
(東の娘)
里見三知代 … 水野真紀
(里見の妻)

関口 仁 … 上川隆也
(原告側弁護士)
国平学文 … …及川光博
(財前側弁護士)
佃 友博 … 片岡孝太郎
(第一外科医局長)
鵜飼医学部長 … 伊武雅刀
(第一内科教授)

財前杏子 … 若村麻由美
(財前の妻)
亀山君子 … 西田尚美
(外科病棟ナース)
鵜飼典江 … 野川由美子
(鵜飼の妻)
黒川きぬ … 池内淳子
(財前の母)
佐々木よし江…かたせ梨乃
(裁判の原告)

柳原 弘 … 伊藤英明
(第一外科医局員)
東 貞蔵 … 石坂浩二
(第一外科元教授)
財前又一 … 西田敏行
(財前マタニティクリニック院長、財前の舅)

スタッフ

■原作
  山崎豊子
■脚本
  井上由美子
■企画
  和田 行
■プロデューサー
  高橋萬彦
  川上一夫
■演出
  西谷 弘
■音楽
  加古 隆
■制作
  フジテレビ
  共同テレビ

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