第11回 2005年9月12日(月)放送 あらすじ

ずっと好きでした

 芹沢理一(妻夫木聡)は、完成した映画のビデオを真っ先に牧野衣咲(深津絵里)のもとへと持って行く。そして、理一は衣咲に、なぜ店長を辞めたのではなく辞めさせられたということを、自分に言ってくれなかったのかと問う。格好悪いから、と衣咲が今さらの言い訳。そこに、梶誠(真木蔵人)が現れた。梶は、一緒に本社へ行こうと衣咲を促す。衣咲の再異動が決まりそうなのだ。衣咲は、理一に断って梶と共に本社へと向かう。
 本社に着いた衣咲は、小野田幸太郎部長(浅野和之)から異動の報告を受ける。梶のバックアップもあり、衣咲は店長への返り咲きとなるのだが、場所は大阪。ゆっくり考えてよいという小野田の言葉を聞くまでもなく、さすがの衣咲も即答は出来ずにマンションへと帰る。そして、理一のビデオを見ることに…。
 翌朝、理一のマンションに衣咲がビデオを返しに来た。どうしても感想が言いたかったと告げる衣咲は、まず作品が面白かったと褒める。だが、礼を言う理一に、衣咲は「考えさせられちゃった」と言い残して去って行った。
 その日、長谷部幸平(田中圭)、木田貴司(西野亮廣)やテレビファクトリー社長(螢雪次朗)を呼んで、理一の映画の試写が行われた。主演の一坂進(温水洋一)も、その出来に大喜び。だが、理一はボーっとしている。今朝の衣咲の言葉が気になっていたのだ。
 理一がマンションに帰ると、小池実乃(広末涼子)がキッチンで何やら作っている。英介(藤木直人)は店に行った、と告げる実乃。理一が状況を把握しきれずに戸惑っていると、実乃は「お騒がせしました」とニッコリ。理一は、英介と実乃の関係が上手くいったことを知る。
 英介を追って『MANU』へ来た実乃。そこには、広瀬歩美(小林麻央)が小倉早苗(池田香織)たち同僚と飲みに来ていた。英介は、そんな歩美たちに、今度食事に行こうなどとリップサービス。その様子を見ていた実乃は、ちょっぴり焼きもち。さらに、英介の携帯に電話が入ると、実乃は「誰から?」と詮索してしまう。何でも知りたがる実乃に、英介はうんざりした様子。
 ある日、理一と衣咲は『夢の蔵』で待ち合わせ。そこで衣咲は、梶のおかげで異動することになったと話す。ついでに、思わず梶からプロポーズされたとも口走る衣咲。自分で言っておいて動揺する衣咲は、同じく動揺している理一に、梶には断ったとあわてて告げた。異動の話に戻ると、衣咲は、店長として大阪に行くことにした、とキッパリ。そんな衣咲の決断に、理一は「そっか」とあっさり。引き留めない理一に「?」の衣咲。だが、理一は「行くことにした」と断言したのは衣咲だと笑う。2人は仲良く飲み出して…。
 次の日、衣咲は小野田に大阪行き受諾を報告。梶は、断ると思っていたと衣咲に告げる。そして、理一には反対されなかったのかと言葉を続ける梶に、衣咲は返事をしなかった。だが、それ以上追求しようとしない梶と衣咲は、同期としての友情を確認する。
 夜、『夢の蔵』では衣咲が実乃、西山順子(村岡希美)と飲んでいた。順子は、八嶋優太(小泉孝太郎)が手も握ってくれないと衣咲たちに相談。衣咲と実乃は、流れに委ねるしかないとアドバイス。すると、今度は実乃が衣咲に「嫉妬したことありますか?」と持ちかける。実は、実乃は嫉妬という感情自体、初体験。衣咲も、どう返事をして良いのやら。
 実乃は、英介とマンションで食事。思い切って、先日の焼きもちを謝ろうとした時、英介の携帯に着信。実乃に漏れ聞こえるのは園田雪絵(蛯原友里)の声。おなかが痛くて死にそうだから、すぐに来て欲しいと訴える雪絵に英介は応じてしまう。これには、せっかく謝ろうとしていた実乃の嫉妬心が再燃。自分も一緒に行くと言い出す実乃は、疑われていると感じた英介に冷たくされてしまった。しかし、実乃を置いて雪絵のもとに急行した英介だったが、腹痛の主はアルフレッド(雪絵の飼い犬)で…。
 実乃は、大阪への荷造り中の衣咲のマンションへ。事情を話す実乃に、衣咲は何事もなかったように英介のもとに戻るよう告げる。そして、正直に自分の気持ちを話すよう促すのだが、何分、実乃にとってこんな感情は初めてのことで、何をどう話せば良いかも整理できない。
 次の日、そんな実乃の気持ちを伝えようと、衣咲は英介のバーへ。衣咲が実乃を放っておけないと言うと、英介も「初めて人を愛おしいと思う」と。ならば話は早い。衣咲は、実乃に電話するよう英介に催促。
 その頃実乃は、一坂の屋台でバイトする理一に愚痴っていた。と、実乃の携帯が鳴る。英介だ。電話に出るや否や、いきなり「ごめんなさい」と謝る実乃。謝られた英介も大慌て。とりあえず、仲直りするよう衣咲が言うと、アタフタの英介はとんでもない一言を。衣咲は、あっけに取られてしまう。一方、英介の言葉を聞いた実乃は、理一の前で泣きだしてしまって…。
 理一の映画は、フィルムフェスティバルの一次審査は通過したものの、二次審査には引っかからなかった。そんな理一に、テレビファクトリー社長は、映画制作会社への就職を薦めてくれる。理一は、大阪行き前日の衣咲に結果を報告。がっかりした様子の理一に、衣咲は次の作品の構想を尋ねる。どこまでも前向きな衣咲に、理一は「悩んだことはないの?」と問うた。すると衣咲は、今回の大阪行きも実は悩んだのだと話し出した。だが、理一の映画を見て、回り道をしながら自分の生き方を見つけるのも良いと思ったのだ、と。理一は、自分と衣咲のような関係は、ずっとずっと、ゆったりと続いていくと告げて…。
 翌日、衣咲は大阪へと向かった。一方、理一は自分の力で映画を作りたいと、テレビファクトリー社長の申し出を断って…。

キャスト

芹沢理一 … 妻夫木聡
牧野衣咲 … 深津絵里
小池実乃 … 広末涼子
広瀬歩美 … 小林麻央
長谷部幸平 … 田中 圭
木田貴司 … 西野亮廣(キングコング)
園田雪絵 … 蛯原友里
         ・
八嶋優太 … 小泉孝太郎
芹沢英介 … 藤木直人

ほか

スタッフ

■脚本
 衛藤 凛

■演出
 永山耕三

■プロデュース
 高井一郎
 鹿内 植

■制作
 フジテレビドラマ制作センター

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