第1回 2005年7月4日(月)放送 あらすじ

夏の恋が始まる

 初夏の朝。颯爽とバイクを駆るのは芹沢理一(妻夫木聡)、25歳。コーヒーショップに立ち寄った理一は、いつものようにダブルトールカプチーノを手に入れ再びバイクへ。
 理一が去ったコーヒーショップで、イライラと順番待ちをするのは牧野衣咲(深津絵里)、31歳。ようやく衣咲の番が来たとき、注文した品と違う、と男が割り込んできた。理一だ。理一の割り込みを注意する衣咲は、クレームに応対しようとするウェートレスにも、ズケズケと言いたい放題。そんな衣咲に、理一は見覚えがあるような気がするのだが、今ひとつ思い出せない。と、記憶を探っている理一を尻目に、衣咲は店を飛び出した。
 実は衣咲は、自動車学校行きのバスを待っていたのだ。だが、理一と言い合ううちにバスが出発してしまった。察した理一は、教習所までの道を教えようとするのだが、衣咲はナンパだと思い込んで、さっさとタクシーを拾って行ってしまう。
 実は理一は、衣咲が向かった先、『旭自動車学校』の教官。この日も、一坂進(温水洋一)の所内教習に出ていると、一台の教習車が追い抜いて行った。ところがすぐに、急ブレーキの音が。理一たちの車を追い抜いた教習車だ。驚いて目を向けると、運転する生徒は、先程コーヒーショップで出会った衣咲。教習を終えてロビーに戻った理一は、衣咲が名前を呼ばれるのを聞いて、ハッキリと思い出す。衣咲は8年前、理一が通っていた高校に来た教育実習生だった。
 同じ日の昼休み。理一は大学時代の仲間、長谷部幸平(田中圭)の元を訪れ、昼食を取っていた。理一と幸平は、かつては共に映画監督を目指した仲。しかし、理一は就職。幸平は、家業である『長谷部自動車修理工場』で働いていた。映像学科の恩師の退官パーティーの話を持ち出した幸平に、理一は何も答えず仕事に戻ろうとする。幸平は「もう、映画は撮らないのか?」と尋ねた。その問いに理一は…。
 一方、教習を終えた衣咲は、仕事に戻っていた。衣咲は、お洒落なアパレルメーカー路面店の店長。サブ店長の西山順子(村岡希美)と小池実乃(広末涼子)という部下がいる。自分が店にいなくなっても大丈夫か、と問いかける衣咲を見て、実乃は衣咲に、昇進が決まったのかと問うが、衣咲の質問の真意は、プライベートにあった。
 その夜、衣咲は江上政之(勝村政信)とデート。プロポーズの返事を求める江上に、衣咲は「はい」と。しかし、江上の口から続いて出た言葉は、さっそく来週からドイツに行って新居探しを手伝って欲しい、さらに、ドイツに別れた妻との間に出来た娘も連れて行く、というものだった。見ず知らずの家政婦に娘の面倒を頼むくらいなら、衣咲のほうが安心だ、と言う江上。衣咲の事情を全く考えない江上に違和感を覚え、また「家政婦」という言葉に引っかかった衣咲は、もう少し考えさせて欲しいと江上に告げた。
 その頃、理一はマンションに帰っていた。一人暮らしをするには広い2LDKに、理一は、兄の英介(藤木直人)と住んでいる。もともとは英介の部屋だったのだ。しかし、その英介は、あまり家には帰ってこない。
 衣咲の教習を担当した日の仕事帰り、理一は大学の同窓生、木田貴司(西野亮廣)に会いに、木田の仕事場へと向かった。木田は番組制作会社に就職し、今はAD。理一が向かった先は収録現場だったが、その収録はどうやらカラオケビデオか何かのよう。その木田から、一生教習所で働くつもりかと問われるが、理一は答えられない。しかし、ADの身分の木田も映画監督は遠い夢と話す。
 そんなある日、衣咲は本社に呼び出された。昇進の話かと胸膨らます衣咲だが、小野田部長(浅野和之)から申し渡されたのは、ミセスブランドへの異動だった。その夜、衣咲は実乃と本社営業の八嶋優太(小泉孝太郎)相手に居酒屋で昼間の件を愚痴りまくり。江上と連絡が取れないことも、衣咲の不機嫌に拍車をかける。しばらくして、八嶋が仕事があると言って席を立つと、テーブル席だというのに、実乃が衣咲の隣に移動してきた。不思議がる衣咲に実乃は、衣咲に連れて行ってもらった教習所で声をかけられた人とデートすることになった、と答えた。異を唱えようとする衣咲の前に現れたのは、幸平と、他ならぬ理一で…。

キャスト

芹沢理一 … 妻夫木聡
牧野衣咲 … 深津絵里
小池実乃 … 広末涼子
広瀬歩美 … 小林麻央
長谷部幸平 … 田中 圭
木田貴司 … 西野亮廣(キングコング)
園田雪絵 … 蛯原友里
        ・
八嶋優太 … 小泉孝太郎
芹沢英介 … 藤木直人

 ほか

スタッフ

■脚本
 衛藤 凛

■演出
 永山耕三

■プロデュース
 高井一郎
 鹿内 植

■制作
 フジテレビドラマ制作センター

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