第6回 2004年5月20日(木)放送 あらすじ

#6 愛と憎しみの遺産相続

 貴子(天海祐希)は、大学時代のゼミ仲間で、大田原総合法律事務所に勤める友人の結婚式に出席した。その席で、先輩弁護士の山岡(陣内孝則)から、モーガン&ロイド社の法務室長を紹介してもらった貴子は、同社の新しい資金調達計画に関して大田原総合法律事務所とコンペをさせてほしい、と半ば強引に約束を取り付ける。自分なら5日で出来る、と言い切る貴子に、山岡は苦笑するしかなかった。
 そんな貴子に声をかけてきたのは、大学時代の友人・美佐子(鈴木砂羽)だった。貴子と美佐子も、同じゼミで学んだ間柄だった。美佐子は、仕事を辞めて専業主婦になり、1歳半になる子どももいるのだという。貴子は、美佐子の誘いを受けて、彼女の家に遊びに行く約束をする。

 事務所に戻った貴子は、モーガン&ロイド社の件を報告するとともに、香織(ミムラ)に高価なチーズケーキを予約するよう指示する。それは、美佐子の家に持っていくためのものだった。親友がやっている店のケーキの方が安くておいしい、と香織が言うと、大事なのは値段だという貴子。それは、美佐子が自分の幸せを見せびらかそうとするなら、独身でも優雅に稼いでいるところを見せるしかない、という貴子の見栄だった。

 紀三郎(津川雅彦)に頼まれて、その親友・リカ(MEGUMI)の店にケーキを買いにいくことになった香織は、リカの父親・栄介(平田満)が末期ガンで余命幾ばくもないことを知る。リカの母親は、リカが5歳の時、栄介と再婚したのだが、再婚してすぐ事故で他界していた。しかしリカと栄介は、血はつながっていなくても、本当の親子のように仲がよかった。それ故に、リカは、ガンだということを栄介に話せずにいるのだという。
 リカと一緒に見舞いに行った香織は、弁護士を紹介してほしい、と栄介に頼まれる。リカが買い物に出た時のことだった。自分がガンだということに気づいている栄介は、リカに家と店が残るように、遺言状を作成しておきたいのだという。疎遠だった栄介の兄弟が、彼の財産を狙っていることもあって、念のため遺言状を作りたい、というのが栄介の願いだった。
 事務所に帰った香織は、貴子に遺言状の件を相談した。が、父と娘のふたり家族なら、法定相続で全部遺産は娘にいく、と答える貴子。話を聞いていた紀三郎は、公証人が立ち会わない場合の遺言状の書き方を香織にレクチャーし、簡単なフォーマットを作るから持っていけばいい、と提案する。
 その夜、貴子は、忙しい仕事の合間をぬって美佐子の家を訪ねた。豪華な手料理でもてなされたものの、美佐子の言葉がいちいち気に障ってしまう貴子。美佐子の家を後にした貴子は、「月の涙」で奈津子(久我陽子)を相手にグチり、気を落ち着かせて再び仕事に戻る—。

 あくる日、病院に行った香織は、紀三郎が作成した遺言状のフォーマットを見ながら、自筆で書くよう栄介に伝える。するとそこにリカがやってきた。栄介が書いていた遺言状に気づき、それを破ってしまうリカ。病室を出たリカは、香織を信じていたから打ち明けたのに、と香織を責めた。

 それから数日後、貴子は、約束した日時通りに資金調達のスキームをまとめ、モーガン&ロイド社にプレゼンした。先方の反応は良く、手応えは十分だという。そんな折、香織の元に友人から電話が入った。栄介の容態が急変し、亡くなったのだという。香織がリカの家に向かうと、そこに栄介の兄・耕一(深水三章)と、姉・千枝子(松浦佐和子)がやってきた。耕一たちは、リカは栄介と養子縁組をしていないから相続権がない、と主張し…。

キャスト

天海祐希
   … 間宮貴子(弁護士)
玉山鉄二
   … 本多大介(大学5年生)
ミムラ
   … 吉田香織(貴子の事務所の受付嬢)
佐々木蔵之介
   … 柳田俊文(弁護士)
久我陽子
   … 村井奈津子(貴子が行きつけのダイニングバーのオーナー)
陣内孝則(特別出演)
   … 山岡哲治(貴子の元所属事務所の弁護士)
津川雅彦
   … 井上紀三郎(パラリーガル)
■6話ゲスト
MEGUMI
   … 園田リカ
平田 満
   … 園田栄介
鈴木砂羽
   … 宇津井美佐子
ほか

スタッフ

■脚本
  田渕久美子
  林 宏司
  武田樹里
■演出
  光野道夫
  田島大輔
■プロデュース
  長部聡介
  瀧山麻土香
■音楽
  井上 鑑
■制作
  フジテレビ制作1部

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