第10回 2005年3月21日(月)放送 あらすじ

#10 プロポーズ!

 蒼井仁子(竹内結子)は、山本光事務長(陣内孝則)の嫌がらせで、ある森の全生物の生息数を調査するという研究を与えられてしまう。調査対象の森に入った仁子は、何から手をつけて良いのか途方に暮れた。
 一方、南原孝史(内野聖陽)は、ドジだがグラマラスな秘書、小林光子(尾形沙耶香)を雇った自分の研究室で勝田隼人(オダギリジョー)と対峙。仁子を譲るよう迫る勝田だが、南原は応じない。すると勝田は、干拓事業を推進させて自分たちの生活を奪い、後は無視を決め込んだと南原を責める。しかし、南原は勝田の言葉を否定せず、干拓事業に関して今は完全な部外者だと、さらなる無関心を口にする。そんな南原から何かを奪いたいと、仁子への執着を匂わせ、勝田は研究室を去った。
 森で途方に暮れていた仁子は、あることに気付いて南原の元へ。森で動物たちが食べたり、かじったりした木の実から、生息数を割り出すヒントを見つけたのだ。南原に調査用の双眼鏡などの道具の貸し出しを頼んだ仁子は、用事が済むとすぐに帰ってしまう。本音では、仁子を引き止めイチャイチャしたかった南原だが…。
 翌日、大学の研究室では仁子が森に泊まり込む準備。阿部啓太(岡田義徳)や柳川美幸(山田優)はその無謀さを諌めるが、研究のヒントを得た仁子の瞳は輝き、誰にも止めることは出来ない。その陰で、山本は仁子が失敗すれば大学から追い出すことが出来るとほくそ笑んでいた。
 数日後、森の仁子の元に神宮寺潤(小林聡美)が来た。仁子は、熱心に研究に対する自分の考えを述べるが、神宮寺は全く聞いていない。神宮寺は、南原や勝田から愚痴を聞かされるのが嫌で逃げてきたと言う。そんなところに、若狭宗夫(平山広行)と佐々木京太(小林俊)が手伝いに駆けつけ、仁子の研究は弾みをつけ出した。
 そんな頃、勝田の干拓事業反対派は農林水産省へ直接抗議をすることに。それを知った浜口剛(田中要次)が属する推進派も、農林水産省に事業推進の要請書の提出を決定した。
 森から戻り、実験室で機材を使って研究する仁子を勝田が訪ねて来た。勝田は幼少時に会った干潟を研究する学者に憧れたが、裏切られたと話す。仁子は、あることを口にしようとするが言えない。だが、仁子は近く農林水産省へ直訴に行くという勝田に、自分も連れて行って欲しいと願い出た。
 神宮寺とティータイムを取る南原は、仁子と10日も会っていないと愚痴る。だが、仁子には研究を通して成長して欲しいと南原。しかし、心の中には仁子を自分の手の内にしておきたいという思いがあった。そんな心を見透かされたように、南原は神宮寺から男はいつでも女の上にいたいと思っていると言われてしまう。そんな神宮寺だが、自分も夫に一つだけ勝てないものがあることが心地良いと言う。「小さきものの幸せだな」と、南原はつぶやいた。
 研究論文提出期限の日。仁子が自宅でデータを整理していると、三井茂人(大鷹明良)から電話がかかり催促される。既に、時間切れなのだが翌朝までには提出すると頼んで仁子が電話を切ると、パソコンがフリーズ。仁子は南原に電話して代替のパソコンを持ってきて欲しいと頼む。仁子の家に来た南原は、甘い言葉一つ無いことに不満顔。風呂に入ると言う南原は、仁子の机上に干拓事業反対決起集会の記事が置いてあることに気付く。
 南原が風呂に入ろうとすると、仁子が慌ててやって来た。パソコンがフリーズしたと言う。とりあえずの処置を指示した南原は、再びやってきた仁子を風呂に引き入れた。少し頭を冷やした方が良いとアドバイスする南原。また、干拓事業にも首を突っ込み過ぎないようにと諭す。だが、仁子は反対。仁子は人間の利害で他の生物が失われることを嫌う。南原の、人間も他の生物と同じでやりすぎて自滅するなら仕方がないという考えとは相容れぬもの。意見が衝突した仁子は研究に、南原は濡れたまま、コートを羽織って帰った。
 翌朝、仁子は山本に研究論文を提出。だが、山本は既に期限は切れていると、それを投げ捨て…。

キャスト

蒼井仁子 … 竹内結子
南原孝史 … 内野聖陽
白石健一 … 黄川田将也
若狭宗夫 … 平山広行
阿部啓太 … 岡田義徳
柳川美幸 … 山田 優
吉田 佳 … もたいまさこ
勝田隼人 … オダギリジョー
山本 光 … 陣内孝則
神宮寺 潤 … 小林聡美
ほか

スタッフ

■脚本
 大森美香

■プロデュース
 山口雅俊
 鹿内 植

■演出
 澤田鎌作
 平井秀樹
 川村泰祐
 初山恭洋
 ほか

■音楽
 小西康陽

■制作
 フジテレビドラマ制作センター

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