真実一路
#1
戦時下の昭和17年、初夏。
豪壮な西洋館、林田邸では、林田商事創立30周年パーティが開かれていた。
挨拶にたった社長の林田は、新しく貿易会社を設立、専務である長男の孝一郎に今の会社を任せることを発表する。
さらに、林田は長女・むつ子の縁談を披露。何も知らされていなかったむつ子は、怒って退席する。
実は、むつ子には恋人・圭吾がいた。圭吾は専務秘書で、かつて書生として林田に面倒をみてもらっていた。
もう一人、むつ子の縁談にショックを受けた者がいた。同じく書生をしていた義平で、銀行員でありながら、林田家の書生部屋にまだ居続けていた。
豪壮な西洋館、林田邸では、林田商事創立30周年パーティが開かれていた。
挨拶にたった社長の林田は、新しく貿易会社を設立、専務である長男の孝一郎に今の会社を任せることを発表する。
さらに、林田は長女・むつ子の縁談を披露。何も知らされていなかったむつ子は、怒って退席する。
実は、むつ子には恋人・圭吾がいた。圭吾は専務秘書で、かつて書生として林田に面倒をみてもらっていた。
もう一人、むつ子の縁談にショックを受けた者がいた。同じく書生をしていた義平で、銀行員でありながら、林田家の書生部屋にまだ居続けていた。