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2022年8月10日更新

SDGs

『EXITの未来を本気(マジ)で考えるⅡ~フューチャーランナーズSP~』を放送

毎週水曜日(22:54~23:00関東ローカル)に放送中のSDGsミニ番組「フューチャーランナーズ~17の未来~」の特別編が、今年も3月5日に放送されました。

2022年3月5日(土) 15時30分~16時30分放送 ※関東ローカル
・予告動画:https://youtu.be/fYOueFmqhBs
・WEBサイト:https://www.fujitv.co.jp/b_hp/futurerunners_sp/

これは、2021年3月に放送した特別番組に続く第2弾で、テーマは《気候変動》
環境先進国アイスランドを取材しました。北大西洋上に位置する島国アイスランドは、氷河、火山、温泉など大自然に囲まれており、自然エネルギーを上手に活用しながら成長してきた国です。

最先端のVRスタジオでEXITが時空を超えて世界を飛び回る

今回の特番では、よりリアルに地球規模の課題を伝えるため、キヤノンのボリュメトリックスタジオで収録が行われました。100台以上のカメラで同時撮影した映像をもとに3D映像を作り出し、それをCGで制作した映像に合成させるという最新技術です。

ボリュメトリックでは、360度の立体的なカメラワークが自由にでき、実際にはカメラを置けないような場所からの映像も作り出すことができます。
番組MCを務めるEXITがスタジオにいながら、美しい森の中や、アイスランドの氷河の上空、お台場の海の中にワープするダイナミックで臨場感のある映像になりました。(スタジオセットがないのでエコ!)

このまま何もしなければ地球になにが起きる?

2100年には、日本でも気温が全国的に40℃を超え、東京は43.3℃になると予測されています。また、スーパー台風や豪雨に見舞われる頻度も高くなり、東京都の発表では、3mの高潮が来るとお台場の沿岸部は水没するとも…。

温暖化により2300年には世界平均で最大7mも海面が上昇する可能性が

もうすでに温暖化の影響は出ている

地球温暖化の影響はもうすでに出はじめています。アイスランドの国土の約11%を占める氷河の面積も例外ではなく、年々減りつづけています。

ソウルヘイマ氷河は、幅およそ2キロ、全長11キロ。実は、ここ20年で急速に減少しています。1999年と比べると、1910年からの100年間は、平均して年15メートル程度の減少だったのですが、2017年には、1年で100メートル短くなっています。このままでは、ソウルヘイマ氷河は、数10年で消滅するとも言われています。取材したのは2022年1月でしたが、この日も雪ではなくて雨。実際に行ってみると黒い土のようなものが至るところに…。クリスマスに雪が降らないなんて・・・と現地のガイドさんは危機感を募らせていました。

氷河が溶けて薄くなり、100年前に降り積もった火山灰が表出しているところも見て取れました

1.5℃に抑えるためのヒントがアイスランドに

温暖化に歯止めをかけるには、産業革命前と比較した世界気温の上昇を1.5℃に抑える必要があります。
しかし、もうすでに1.1℃上がってしまっています。IPCCの最新の報告書によると、このままいくと2100年までに最大5.7℃上がってしまうと予測されています。 温暖化の主な原因である二酸化炭素の排出を抑えるために、エネルギーを石油・石炭由来のものから、太陽光、風力、地熱、水力、バイオマスなどの再生可能なエネルギーに変えていく必要があります。
アイスランドの電力は100%再生可能エネルギーでまかなわれています。その秘密が地熱発電です。

世界最大の地熱発電所へトリスヘイジを取材すると、1970年代のオイルショックがきっかけで、石油がなくて困っている中で、火山国で地熱があるのだから、これを使おうとエネルギー転換したそうです。将来を見据え、早い段階で、地熱発電に舵を切っていました。

アイスランドの一大観光地「ブルーラグーン」は、発電の際に地下からくみ上げた熱水を再利用した世界最大の露天風呂!8700㎡という広大な敷地に年間100万人以上が訪れます。ディレクターも温水につかってビールをゴクリ!

この地熱発電は、町の人たちの暮らしも豊かにしています。あるお宅におじゃますると地熱のおかげで電気代、お湯代はほぼタダ。また、地下水が豊富にあるため水道代もかからないそう。

再生可能エネルギー100%の国だからこそ、です。

人々の生活に根差しているエコな取り組み

■リサイクルセンター

アイスランドの街中にはペットボトルや缶などを回収するリサイクルセンターがあります。ペットボトル3本と、空き缶2本を入れてみると…レシートが!それを受付に持っていくと、日本円でおよそ80円のキャッシュバック!飲み物に最初から容器代が加算されているため、リサイクルすると、お金が戻ってくるという仕組みです。

■持ち帰り自由“みんなの”冷蔵庫

作りすぎたものや、買いすぎてしまった食べ物を入れて、希望する人が自由に持ち帰ってOKというみんなの冷蔵庫。食品ロスを減らすとともに、生活困窮者を救う取り組みとしても有効です。

■アンティークショップ

素敵な家具や生活雑貨が、所狭しと並んでいるアンティークショップ。その「仕入れ先」は、粗大ごみ置き場。アイスランドの人たちは、捨てられた物でも自分にとって必要なら、お金を払うことに抵抗がありません。色あせた本棚を購入した女性は、「全ての物にストーリーがあって、そこがいいんです!」と。
ものに宿った、時間や思いを受け継いでいくのが、“アイスランド流”なのです。

オルカに日本のメディアが初潜入!

最新施設「オルカ」は、空気中にある二酸化炭素を回収し地中に埋めて固形化するという世界でも注目されている施設です。世界的に“脱炭素”が叫ばれる中で、未来を救うと言われる最新技術。

集めた二酸化炭素を水に溶かし、地下3キロの深さにまで送り込みます。それが、地下の「玄武岩」に染み渡り、2年かけて石化。そのまま地中深くに閉じ込めるというものです。

もちろん、使用する電力は、隣にある地熱発電所から供給。運用コストなどの課題はありますが…まさに温暖化に歯止めをかけられるかもしれない未来のテクノロジーです。

アイスランドには、地球の未来を救うかもしれない様々なヒントがありました。でも、そのアイスランドにも温暖化の影響が出始めています。
IPCCは「地球が人間の影響で温暖化していることに疑う余地がない」と初めて断言しました。世界中で、気温の上昇を1.5度未満に抑えようという目標を掲げています。

私たちにできることは、CO2の排出を抑えること。そのためにできる10のアクションはこちら。
個人でできる10の行動 | 国連広報センター (unic.or.jp)
ひとりひとりが地球の未来を“本気(マジ)で考える”時期にきています。手遅れになる前に、メディアとしてこれからも番組を通じて地球の現状をお伝えしていこうと思います。


※フジテレビは、国連とメディアがともに取り組む気候キャンペーン「1.5℃の約束」に参加しています。

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